日経平均株価の動き(2016年01月29日)

月末(1/29)正午の日銀会合でマイナス金利導入が決定されました。日本国債を保有しても損すると言うことです。貸し出しは増加するか。国内では銀行、生保、損保の保有率が高いところは売り要因です。インフレにしたいと言う強い意志でしょうか。物価目標2%達成できるか。甘利大臣辞任の後だけに大きかったが。既にドイツはマイナス金利を導入しているが、株価指数は下降トレンドのままです。

一時的に反発し、上昇に転じても「805」ドイツDAX指数を見れば、今後の日経平均の方向性も掴める様な気がします。「805」ドイツDAX指数は日経平均と似たような動きをしています。インフレターゲットは成功し、円安、株高に動かす事はできるか。為替は121円まで急騰したが、来週以降も円安が続くなら株価上昇は続きます。今後の為替動向に注目です。

12月高値2万円から-4000円下落、年末(19033円)から3000円下落。先週の安値から1500円以上戻す場面もありました。裁定買い残は15億株以下に減少、-20%以下の評価損率、75日カイリ率-15%以下、30億株以上の出来高増加、25日騰落レシオ53ポイント、東証1部6ヶ月カイリ+銘柄数100以下など。短期の陰の極まで売られ過ぎの条件が揃ったところから反発しました。為替が円安に振れていた事も上昇条件を良くしています。

月末の反発でも、まだ色々な指標の数値は低い状態にあります。もう少し上げ余地を残している様にも見えますが、17500円以上の上値は重いように感じられます。底入れ確認の一つに週間(前週比)で500円以上値上がりすると底入れのシグナルになりますが、25日移動平均線を上回ってこなければ下げ止まったとは言いにくい。円安が続かないと値上がりも続かないでしょう。

また裁定買い残は15億株以下に減少し、減少余地は小さくなりましたが、増加に転じないと株価は上がらない。減少で上がっている時は買い戻し中心と見なければなりません。裁定買い残が増加してきたなら、上げ余地と上げる期間は延びると見る事が出来ます。増えなければ一時的なリバウンドの可能性は高いと見てください。

今週はチャート的には10日移動平均線を上回りました。10日移動平均線を上回る事は下げ止まりを意味します。25日移動平均線まで上げましたが、下げ止まりから反発に転ずるかどうか。来週以降、円安の上げ余地も含め、25日移動平均線を上回れるかどうか。このあたりの確認が出来なければ、17500円以上の水準からの上げ余地は小さいと見ておいた方が安全でしょう。

安値(16000円)から約1500円戻し、週間(前週比)で500円以上の値上がり確認は出来ました。上昇転換と判断したいところですが、25日移動平均線を上回るまで判断は待ちたい状態です。週間で500円以上の値上がりから来週25日移動平均線を上回れるか。この点も判断ポイントです。

今週は大暴落から2週続いて反発に転じました。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、910銘柄(12月末)→287銘柄(1/14)→97銘柄(1/21)→355銘柄(1/28)。225種は106銘柄(12月末)→25銘柄(1/14)→6銘柄(1/21)→35銘柄(1/28)。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は数値的に見て97銘柄(1/21)がボトムを示しました。それでも800銘柄以上に増加しなければ相場は上昇転換しません。確認できない間はリバウンドと見ておきましょう。

なぜ株価は下がったか?沢山買った投資家が売るからです。外国人投資家、投資信託など、プロは運用してますから、沢山買った株ほど、利益があるうちに売ります。このプロ達が買いに転じなければ相場は持ち直しません。「624」外国人投資家動向は、1月3週売り越しです。来週は買い越しに転ずるか。売り越しが続くか。いま上がる株はプロが持ってない株です。

こう言う下げ局面では、個別株は、プロが買わない小型好業績株、小型材料株しかあがりません。大型株、225種株、優良株などはリバウンド(買い戻し)に過ぎません。プロが狙う株の買う時期はまだ早い。小型好業績株、小型材料株、短期上昇銘柄に絞られます。

<NYダウ 日足チャート>

今週(1/28まで)NYダウはマイナスです。まだ上値には売り物があり、消化できてない事を示しています。10日移動平均線前後で伸び悩んでいます。来週以降、10日移動平均線を下回る下げに転ずる可能性アリです。上回れば反発に転ずるが、下回ると再度昨年8月安値(15370ドル)を意識する動きになります。

今のところ8月安値(15370ドル)は上回っていますが、下回ると次は60ヶ月移動平均線(5年平均・14970ドル)が下値メドになります。60ヶ月移動平均線(5年平均・14970ドル)を下回ると10年平均線(13000ドル)と下値メドは下がっていきます。短期の10日移動平均線をキープできるか。再下落の入り口であり、観察ポイントです。

日足チャートでは、75日移動平均線から約-10%まで大幅下落したところから-6%までリバウンドしました。また10日移動平均線を下回ると売られる心配はあるものの、短期的には75日移動平均線から-6%の水準にあり、悪いニュースなどアクシデントが無ければ、大きく下げにくい様にも見えます。

短期的には10日移動平均線を上回らないと下げ止まり確認できません。10日移動平均線を下回ると下げ基調に戻りますが、-カイリ幅は大きく売られ過ぎ状態であり、再度売られても一時的にリバウンドに転じやすい水準と低い事に変わりません。先々8月安値を下回ると二段下げに向かう。来週の確認ポイントです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

1月末、日銀のマイナス金利政策発表で一気に121円まで急騰しました。その後は落ち着きを見せたものの、120円台で推移しています。前週にドル円チャートは10日移動平均線を上回っていました。1月末の日銀発表で一気に200日移動平均線まで円安に戻しました。今は25日移動平均線を上回った状態です。来週から2月入りしますが、25日移動平均線を上回る状態は維持できるか。25日移動平均線を下回ると再度、円高に押し戻されます。

来週は、75日移動平均線(121円)を突破する円安に向かうか。上回れず25日移動平均線(119円)まで円高は押し戻されるか。短期的には、日銀のカンフル剤で急騰したので反動はありそうです。しばらくは25日移動平均線から75日移動平均線の幅で推移するか。

為替1円で株価は約350円動きます。本日3円近く動いたので、安値から約1000円幅動きました。25日移動平均線(119円)から75日移動平均線(120円)幅で推移するなら、日経平均もボックスで推移するか。為替動向は株式市場の方向性を見る上で重要な指標です。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

月足チャートでは、1月末に一気に戻した事で下ヒゲは伸びました。-3000円(安値)から半値戻し、-1500円の下ヒゲ大陰線で引けました。2週続いたリバウンドは+1500円戻した事から-1500円安で1月を引けました。それでも大陰線である事に変わりはなく下げ基調の状態です。

月足では、前月の終値を上回らない限り、下げ止まり確認は難しい。また陽線に転じなければ下げ止まり確認は難しいでしょう。下値支持線と見ていた9月安値16900円(30年平均線)を下回ってからリバウンドした形です。30年平均線(16900円)を上回った状態は戻り基調です。再度30年平均線(下値支持線)を下回ると、逆に上値抵抗線に変わるので、再下落に転じたと見てください。

来週から2月相場入りします。2月以降、6ヶ月移動平均線を上回れなければ上昇転換しません。30年平均線(16900円)を下回れば、次は20年平均線(13750円)、5年平均線(13550円)、10年平均線(13200円)の順に下値支持線は下がっていきます。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残動向 週足チャート>

「「507」裁定買い残は、14億株まで減少してきました。過去のボトム水準と比較してもボトム水準です。1月末は大幅高しましたが、裁定買い残は増加に転じなければ、日経平均が上昇に転じません。ボトムはつけても増加しなければ、一時的な値上がりで終わります。2月相場は横ばいで推移するか、増加に転ずるか観察ポイントです。

2008年リーマン暴落では、15億株前後まで減少したところで、株価は売られ過ぎからリバウンドに入ってます。今回の下落も15億株以下に減ったところから、株価は下げ止まり反発に転じました。今後も増加に転ずるか、横ばいか。この点が、株価上昇の判断ポイントと言えます。

また裁定買い残動向はメジャーSQ→SQに向け、増加、減少の流れが作られる性質があります。昨年6月SQをピークに9月SQまで減収は続き、9月SQから12月SQまで増加に転じました。現在は12月SQから減少局面です。もしかしたら3月SQまで減少は続く流れはあります。少々の増加か。減少は止まるか、減少は続くか。裁定買い残動向の観察ポイントです。

日経平均 裁定買い残動向 週足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

「610」評価損率(1/22)は-16%まで悪化し、2週続けて-15%以下でした。昨年9月-16.71%に悪化後、ボトムを付け反発。前週発表(1/15)-15.52%→今週発表(1/22)-16.71%と2週続けて-15%まで悪化しました。やはり評価損率が-15%以下に悪化すると投げ売り出尽くしからリバウンドは近いことが分かります。

今週17500円まで戻した事から、来週発表の評価損率は改善していると思われます。17500円以上を維持できるか。上値に売り物が残っていると戻り売りが控えています。売り物を吸収しなければ上値は伸びません。来週以降の評価損の数値、株価水準は観察ポイントです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

日足チャートでは、安値から1500円以上戻し、25日移動平均線まで値上がりしてきました。10日移動平均線を上回った事で下げ止まり確認です。25日移動平均線を上回れないと反発に転じません。来週2月相場入りでは25日移動平均線を上回れるか。観察ポイントです。

価格的に17500円以上では売り物は出やすい。25日移動平均線を上回れば、18000円前後まで値上がりする可能性があります。25日移動平均線を上回れないと10日移動平均線前後まで売られる心配は残り、逆に17000円前後まで売られる可能性は残ります。

日銀のカンフル剤効果の持続性があるなら、株価は25日移動平均線を上回り、18000円台まで反発しそうです。25日移動平均線を下回る状態は再下落に向かう方にウエイトは乗っていると見なければなりません。来週の2月相場入りから、短期的に25日移動平均線を上回って始まるか、上回れず下落に転ずるのか。観察ポイントです。

75日カイリ率は-15%から-6%まで改善しました。昨年8月から10月の水準も-10%以下から-6%前後の乱高下がありました。10日移動平均線を上回った後から25日移動平均線を上回り、反発に転じました。75日カイリ率は低いので、しばらく荒い値動きは続く可能性ありです。この点も観察ポイントです。。

日経平均 日足チャート

日銀マイナス金利は急騰続くカンフル剤となるか。円安は続くか。NYダウ暴落から反転するか。売られ過ぎリバウンドは続くか。中国市場は三段下げに向かうか。どう動く世界市場。

→日経平均株価の動き:目次へ

臨時コメントについて

相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。

↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/