日経平均株価の動き(2016年03月11日)

2月から3週連続上昇を続けた後、今週SQ週に向け4週連続上昇とはならなかったが、ザラ場で-400円以上下げる場面がありました。週末SQ値は16586円(概算)と値を下げて始まり、3月SQ値は安値誘導されました。寄り付きは安かったが17000円迄戻し、強い戻り基調を示して引けました。ほぼ4週高したのに等しく引けました。

SQに合わせるように、ECBドラギ総裁はマイナス金利拡大、金融緩和を発表。先物夜間取引は一時は反発したが、その後の会見で追加利下げは無い発言をした事から売りに転じました。為替が乱高下した事で夜間先物取引は16300円台まで売られました。今日の高値は17000円(先物16850円台)まで戻しました。ここまで切り返したので、一時的に売り物出尽くし感が出ました。

来週は乱高下する。また売られると見ていましたが、本日の終値がSQ値より大幅高して引けたので、来週もシッカリしているか、小幅高する可能性も出てきました。来週が高くなると、売られる週は1週ズレる可能性も出てきました。また下げにくくなった可能性もあります。もしズレるとお化粧買いは25日か28日ころからになるかも知れません。

3月末のGPIF運用成績は6月に発表されます。来週以降、残すは3月末に向け、運用成績を良く見せるため、お化粧買いで上げて引けさせたいと言う、最後の買い材料を残すだけだと見ています。来週は下ブレすると見ていたが、SQ値より高く引けたので、来週も買われる可能性も出てきました。来週下げなければ、お化粧買いは4週目後半か5週目28日からかも知れません。上がる、下がる、上値メドは25日移動平均線をキープしているか。上げ下げの判断は来週を見てからにズレました。

来週下げた場合、25日移動平均線(16300円)前後を下値支持線と見ています。3月配当落ち分から、日経(現物)と225先物には、配当落ち分の価格差ができています。下値メドは日経平均(現物)の動きで見ます。4週目25日か5週目28日から月末に向け戻しても、75日移動平均線(17700円)は上回らないと見ています。5週目28日から月末に向け、値上がりしたら売り場と見て下さい。4月新年度から売り転換すると見ています。

東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、1月末505銘柄(225種・58)→(2/12・SQ)82銘柄(225種・14)ボトム。2月末272銘柄(225種・25)→前週(3/3)341銘柄(225種・36)→今週(3/10)368銘柄(225種・32)とほぼ横ばいです。まだ上回る銘柄数は少なく、上げ余地を残していると言えます。3月SQは寄り付きは弱かったが、引けは強く、来週に期待感を残しました。

個別株は、この乱高下する中では短期狙いになってしまいます。目先戻り高値形成から売られた場合、来週下げたら、大幅に売られた株の下げ止まり、25日移動平均線を上回り下回ってない状態は、月末に向け戻り相場は続きそうです。

また上昇基調銘柄は、新興市場、小型材料株、小型成長株など、上昇基調を維持しています。来週も下げなければ強い上昇銘柄と判断できます。また下げても下値支持線で下げ止まり反発に転じた株は押し目と見ることが出来ます。こちらも短期狙いです。買っても3月末イッパイに処分と見ておいた方が安全です。

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは、日足チャートでは75日移動平均線(16900ドル)を上回ってきました。高値は200日移動平均(17160ドル)まで値上がりしてきましたが、上値戻りメドと見る抵抗線です。昨年11月から12月の戻り高値は、200日移動平均線を上回った水準で高値形成しています。この戻りも同じ上値メドの水準が高値形成と見ています。75日移動平均線を下回らなければ上昇に転ずる可能性は残ります。

今週は75日移動平均線から200日移動平均線(17160ドル)の間まで戻しています。上げ余地は小幅と見ることができます。200日移動平均線に接近したり、上回ったら売り場に見えます。10日移動平均線を下回ると再下落に転じます。75日移動平均線を下回らなければ強い状態を維持していると判断されます。このあたりは観察ポイントです。

月足チャートでは、2月は下ヒゲの長い陽線でプラスで引け、3月も陽線でプラスを維持しています。月足チャートでは、6ヶ月移動平均線まで戻してきたので戻り達成感はあります。4月以降、6ヶ月移動平均線を上回れなければ戻り売りに転じます。まず日足チャートで、10日から25日移動平均線を下回ったら売り場と見る動きです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

ドル円チャートは、200日移動平均線は下向き、75日移動平均線は下向き、25日移動平均線は下向きの円高基調の状態です。10日移動平均線を上回り、25日移動平均線まで戻してきました。ECBの発表で乱高下して、25日移動平均線を上回ったところで売られ、10日移動平均線を下回る円高になりました。

来週は10日移動平均線を上回り、25日移動平均線を上回る円安に戻せるか。25日移動平均線を上回れなければ、円高に逆戻りの動きです。円安に転ずれば株高になります。25日移動平均線を上回れなければ円高・株安となります。どちらに放れるか来週の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

月足チャートでは、3月は1700円まで戻し、約1000円幅値上がりしました。前月比プラス陽線を維持しています。6ヶ月移動平均線(18000円)との価格差は約1000円離れております。3月の戻りは、このあたりでイッパイか。上値が伸びなくなれば戻り高値形成します。

4月以降、6ヶ月移動平均線(18000円)を上回れなければ下降基調は続きます。4月のチャートが陰線で始まるようなら再下落転換の可能性は高くなります。3月末に向け、お化粧買いから戻り高値は17000円から17700円まで戻して引けるか。このあたりが上値確認のポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 外国人投資家動向 週足チャート>

今年に入ってから「624」主体別・外国人投資家(東証)の売り越しは続いています。外国人投資家が売り越しを続ける状況では上値は重いと言えます。比較的JASDAQは買い越ししているものの、東証1部市場は売り越ししています。

引き続き、「624」主体別・外国人投資家(東証)の売り越しが続く間は上値は重いと見ておきましょう。大幅な売り越し額になれば、売り物出尽くしの可能性はありますが、ジリジリと売り越しが続く間は上値は重いと見てください。4月入りしてからも買い越しに転じなければ下降相場は続くと見ることができます。

日経平均 外国人投資家動向 週足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

「610」評価損率(2/12)は-25%でボトム形成しました。3月に入り株価が17000円まで戻した事もあり、評価損率は-12%まで改善してきました。評価損率の数値は-10%まで改善してくると高値ゾーン入りしたと見ておく必要があります。-10%から-5%の範囲が戻りメドと見てください。

来週SQ明けから3月末に向け、評価損率の数値を見ることで、株価水準を掴むことができます。-10%から-5%の数値に改善したら売り場接近と見て下さい。戻したところは売り場と見る数値です。引き続き、3月末に向けた観察ポイントです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<日経平均 日足チャート>

今週SQ週でした。日足チャートは、200日移動平均線は下向き、75日移動平均線は下向きの下降基調ですが、株価は25日移動平均線を上回りました。17000円を付けたところで売られましたが、株価は10日から25日移動平均線を上回った状態から、週末に17000円台に戻してきました。株価が10日から25日移動平均線を上回っている状態は、反発+上昇が続いていると判断できます。

来週以降、株価が25日移動平均線を上回る状態は、戻り相場が続いています。10日から25日移動平均線を下回ると再下落に転じたと判断します。来週も25日移動平均線を維持できるか。10日移動平均線を下回ったら上げ止まりです。本日の戻りが強かったので、相場の強弱の判定は来週に持ち越されました。来週の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

民主・維新の新党名に新鮮味無し。米国大統領戦トランプ氏強し。ECBの金融政策の効果は。NYダウの上昇はいつまで続く。どう動く世界市場。

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