4月28日(末)の正午まで、日経平均は17500円を維持し、前月比で+800円以上で推移していました。このまま4月はプラスで引けるのかと思っていました。正午の日銀の現状維持の発表で一気に下落に転じ、16600円台まで売られました。当日の高値から約-1000円も下げた。一気に基調が変わった事を示す下げ幅となりました。
チャート的には上昇支持線と見ていた30年平均線(16900円)を下回り、16666円前月比-92円安で引けました。5月2日は連休の谷間で5月相場入りしたものの、前日比-500円安で始まりました。たった2営業日しかない週でしたが、前週比-600円以上も売られました。2017年業績予想発表を前に株価は売られて始まった事は、業績内容は悪い事を示しています。また業績内容より株価水準は高いことを示しています。
今週は連休の谷間から2営業日で大きく売られたのか?来週から連休明け相場ですが、SQ週と言うこともあり、SQに向け下げは続く様に見えます。SQに向け売られたら、下旬に伊勢志摩サミットを控えているので、サミットに向け戻す様にも思われます。
伊勢志摩サミットが終わり、2017年業績予想が出揃った後、株価に下げ止まる動きが見られなければ、6月SQに向け下げ相場は続く可能性はあります。月足で見る下値支持線は5年平均線(13800円)です。6月SQから7月SQに向け、5年平均線(13800円)に向け底値を探る可能性はあります。
現在の下げ相場は円高で売られている面はありますが、今後の株価の底入れは円高が止まらないことには確認できそうにありません。円高が止まる水準は幾らか。為替の5年平均・下値支持線(60ヶ月移動平均線)は約100円です。1円で株価300円動いた場合、現在、日経平均は16000円前後です。7円×300円=2100円下げると13900円になります。月足5年平均線(13800円)に接近します。
4月は終わり、東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、3月末477(225種32)銘柄→4月末482銘柄(225種49)とほぼ横ばいです。5月(2日)414銘柄(225種44)と減少しましたが、2月SQ(82銘柄・225種14)。4月SQ(323銘柄・225種21)のボトムを付けた数値と比較すると減少余地を残しています。減少余地がある事は下げ余地を残している事を意味します。
現在と横ばいなら下げ余地はありますが、5月SQに向け、300銘柄(225種・30)以下に減少したら売られ過ぎと判断されるので戻りに入る可能性はあります。今後の6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数の増減を見ることで、売られ過ぎ状態を掴むことはできます。
数値的には東証1部で800銘柄以上に増加しなければ上昇基調に転じたと判断しません。まだ500銘柄以下と弱い状態です。5月入りしてから下げ幅は-600円幅下げましたが、下げ余地を残していると言えます。300銘柄以下から売られ過ぎを確認します。800銘柄以上に増加したら上昇転換です。両極端ですがこの点も相場の観察ポイントです。
個別株の2017年業績予想は出始めています。好業績予想を発表した新興市場株は値上がりしています。上昇相場を維持している株など、2017年業績予想の発表を先取りして上げている株もあります。動き始めた株は期待できます。好業績を発表したところが高値になる事もあります。好業績が発表されても、株価が高くなっていたら材料出尽くしと見た方が安全です。
いま上昇基調を続けて上げている株より、2017年業績予想が良く、株価位置の低い株、新しい好業績株を探しましょう。また復興期待から復興関連株も買われてくると見ています。
<NYダウ 日足チャート>
NYダウは18000ドルに乗せてから、昨年5月高値をチャレンジするか期待されましたが、18000ドルに乗せてから売られてきました。25日移動平均線を下回り、高値から戻り売りに転じた形になってきました。下げ続けるか、再度25日移動平均線を上回れるか。この点も基調判断するところです。日足チャートでは、75日移動平均線は上向きに転じ、もう少しで200日移動平均線とGクロスするところまできました。
現在は25日移動平均線を下回る動きに転じましたが、75日移動平均線を上回っている間は、下げたら押し目形成と見る状態です。月足で6ヶ月移動平均線を上回る状態では下げたら押し目形成と判断されます。6ヶ月移動平均線を下回ると下降転換する。日足チャートでは75日移動平均線を下回ると下降転換と判断します。5月も相場を維持できるか観察です。
<ドル円 日足チャート>
ドル円相場は日銀金融追加緩和を期待して4月末に向け、111円まで円安に戻しました。日銀発表で嫌気され、106円まで円高は進んだ。短期的には25日移動平均線から下放れしており、円高基調は強まった状態です。トレンドは25日移動平均線を下回る状態は、円高基調は続きます。どこまで円高は進むのか。
月足チャートでは60ヶ月移動平均線(5年平均)は下値支持線で約100円です。当面はこのあたりが円高の下値メドと見ています。この下値支持線より上で円高はストップするか。60ヶ月移動平均線を下回る円高に進むか。この点は今後の動きを観察しながらの判断です。株価的には2000円前後の下げ余地と見る範囲です。
<日経平均 月足チャート>
4月は6ヶ月移動平均線(17700円)まで戻す場面はあったが、4月末に一気に下落し、マイナスに転じて引けてしまった。5月は-500円安スタートとなり下落基調を強めています。4月安値は15471円。2月安値は14865円です。まず5月SQに向け、4月安値を下回るか。上回る状態を維持できるか。この点を観察する事で、下げ止まるか、下落は続くか判断されます。
5月も6ヶ月移動平均線(17000円)を下回る状態は、下降相場は続きます。2017年業績予想が出揃った後、下げ渋る動きは出るのか。逆に売られるのか。今後の動きを見る事で、業績の評価が分かります。下げ渋る事は予想の範囲である。下落したら失望された事を意味します。5月の観察ポイントです。
<東証マザース指数 週足チャート>
今週2日間ですが、2017年業績予想が出始める中で、「107」東証マザース指数は値上がりしました。東証1部市場に逆行高し、資金は新興市場・マザースに流れている事がわかります。26週カイリ率は27%と高く、高値警戒ゾーンに見えます。ここから上がると言う強気と高値警戒の両面から見て下さい。
マザーズ指数が下げ始めると、新興市場の個別株も売られる可能性は高くなります。2013年5月も業績発表前にピークを付けました。この時は新興市場バブルと言う感じはありました。2017年業績予想が出揃った後、さらに新興市場は値上がりするか。売られるか。このあたり、注意しながら確認してください。
<日経平均 日足チャート>
4月末は75日移動平均線で止まって終わりました。5月入りしてから大幅に売られて、下回って始まりました。チャート的に下降転換した事を意味します。25日から75日移動平均線を下回った状態は下降基調です。今後は75日移動平均線を上回れなければ、下げ相場は続くと見ます。25日移動平均線は75日移動平均線と接近していますが、今後は徐々に離れてくるでしょう。
短期的には、10日移動平均線を下回る状態は下げ止まり確認は出来ません。4月末からの短期急落から、まだ10日移動平均線は25日移動平均線を上回っています。この状態を見ても、10日移動平均線が25日移動平均線を下回るまで、しばらく日柄がかかるので下げ基調は続くと見る状態です。来週5月SQに向け下げは続くか観察するところです。
日足標準条件NO9・18.22RCIでは、18日RCIは80ポイントから下がり、22日RCIとDクロスしました。RCIは50ポイント以上と高く、下げ余地を残していると見る状態です。18.22日RCIは-50ポイント以下に下げないと下げ止まり感はでません。まだ50ポイント以上と高く、高値警戒ゾーンの水準です。来週以降の観察ポイントです。
トランプ氏大統領指名獲得。円高どこまで続くか。5月SQ後、伊勢志摩サミットに向け買い支えあるか。どう動く世界市場。
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