日経平均株価の動き(2016年06月10日)

前週末、米国雇用統計が予想よりダウンした事を嫌気し、NYダウは下落しました。ドル円は106円まで一気に円高に振れました。その夜のCME225先物は16250円まで売られました。週明け下がると思っていたら強い買いに支えられ、今週月曜日ジリジリに買われ、値上がりしました。選挙対策の株価買い支えが入ったと感じた動きでした。今週は6月SQ週でした。SQ値(概算)は16639円と高めで株価はSQを下回って引けたが、選挙まで買い支えが続くなら大きく下げないと思います。

この分では、7月参院選挙が終わるまで、株価は大きくは下がらない可能性があります。参院選が終われば、株価買い支えの役目は終わり、下落に向かう可能性があります。参院選が終わった後、7月も6ヶ月移動平均線を下回る状態が続くなら、リーマンショック前の状況に似ている状況から、8月以降は下落警戒ゾーンに入る心配が出てきます。

2017年業績予想は出揃っても株価は上がらず、先々悪いと見ていると言うことでしょう。G7サミットは無事に終わり、残すは参院選挙に全力投球です。選挙に向け、株価を下げない様にする事や、出てくる材料があれば選挙対策と見ましょう。市場では、2017年3月期業績予想が出揃っても主力株は動きません。次は秋の中間決算の発表時期まで株価は動かない可能性はあります。リップサービスで動いた株価は一時的と見ましょう。

月足チャートでは、30年平均線(16850円)を6ヶ月移動平均線(上値抵抗線・16800円)が下回りました。上値抵抗線は下がり、株価の戻りメドは下がってくる事を意味します。6ヶ月移動平均線(16800円)の価格が下がれば上値抵抗線は下がります。株価は6ヶ月移動平均線を上回れなければ、リーマンショック前の動きに似てきます。7月選挙が終わると8月から9月に向け、大幅安の心配ありです。持ち株処分は7月選挙までと見ておいた方が安全かも知れません。ハッキリするのは7月に入り選挙が終わるころでしょうか。

日足チャートでは、75日移動平均線(16600円)が下値支持線になっています。月曜日は75日移動平均線を下回ったとたん戻してきましたが、6ヶ月移動平均線(16800円・上値抵抗線)が重いので上値は切り下げています。日足チャートで見る75日移動平均線(16600円)を下回ると崩れる動きですが、何とか選挙までは買い支えは続きそうです。

参院選挙が終わった後、75日移動平均線を維持できるか、下回ってしまうか。75日移動平均線を上下どちらに放れるかを見る事により、選挙後の株価の方向性が分かります。75日移動平均線を下回ると、政策は織り込み済みを表し、選挙対策は終わったと言うことになり、投げ売りなど崩れる心配があります。この様な動きが出たら要注意です。

7月選挙後、75日移動平均線(16600円)を下回ると、次は4月安値15400円を意識した展開に向かう心配があります。次は2月安値14800円を意識する展開へ移ります。このあたりの水準を維持できるか、下回るかが判断ポイントです。選挙が終わるまで下げそうにないと言う動きなら、戻ったところは売り場と見ましょう。

東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、3月末477(225種32)銘柄→4月末482銘柄(225種49)→5月末881銘柄(225種101)と800銘柄以上に増加して引けました。6月から売られて始まり、今週も6月(9日)858銘柄(225種84)と少し減少に転じました。800銘柄以上を維持していますが、225種銘柄は84銘柄と半数以下です。これでは弱い状態と言えます。

東証1部銘柄で800銘柄以上に増加しても、225種銘柄は半数以下で、日経平均は6ヶ月移動平均線を下回っていては弱い状態であり、戻り売り形成パターンです。しばらく戻り売られる様に見えます。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、東証1部で800銘柄以上に増加しても、225種銘柄が(113)半数以下では、主力株は弱く、上がる様に見えません。

東証1部銘柄では、主力株の銀行、証券、不動産に加え、日立、パナソニック、トヨタ、キャノンなど75日移動平均線を下回っています。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数が800銘柄以上に増加しても、主力株が弱くては、日経平均は強くならないでしょう。

主力株の下落が続く調整中では、新興市場の好業績株、一部銘柄の小型好業績株は値上がりしています。個別物色相場は続きそうです。新興市場の上昇基調を続けている小型好業績株、新興市場の成長株、材料株などの物色相場は、もうしばらく続くと見ています。好業績株、復興関連銘柄など、引き続き注目銘柄です。

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは下げずにシッカリしています。大統領選の間は下げにくいか。NYダウは25日移動平均線に沿って、4月に付けた18167ドルの高値に迫っています。6月中に高値更新できるか。高値を上回れず売られるか。月足チャートでは6ヶ月移動平均線を上回る上昇基調を維持しています。7月相場も6ヶ月移動平均線をキープ出来るか。

日足チャートでは、25日から75日移動平均線を上回る上昇基調です。25日から75日移動平均線を上回りを維持する状態は、高値更新に向け上昇基調が続きます。75日移動平均線は上向き、200日移動平均線を上回る上昇パターンです。大統領選挙の年はシッカリした状態は続くか。25日移動平均線を上回る状態は上昇基調は続き、25日移動平均線を下回ると高値形成します。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

6月のドル円相場は、前週に米国雇用統計が予想以下と発表され、一気に106円まで円高は進みました。チャートでは、25日移動平均線を下回る円高状態に転じました。25日移動平均線(108円・上値抵抗線)を上回りにくくなってしまいました。25日から75日移動平均線まで円安に戻しそうにありません。25日移動平均線を下回る間は円高は続きます。

このまま25日移動平均線を下回る円高が続くと、どこかの時点で株価はポッキリ折れる可能性はあります。また25日移動平均線を上回ってくれば円安に戻す可能性はありますが、25日移動平均線(108円)と75日移動平均線(110円)は下向きの円高基調です。

日足チャートの状態は、200日移動平均線は下向き、75日移動平均線は下向き、25日移動平均線は下向きで、下回ったことで円高基調は強まった状態を示しています。25日移動平均線を下回る状態は、円高は強まる心配有りです。6月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

6月入りから約700円下落しました。今週はSQ週で乱高下し、値動きの荒い動きでした。6月入りから30年平均線(16850円)、6ヶ月移動平均線(16800円)は下がり、上値抵抗線となり上値を切り下げています。30年平均線(16850円)、6ヶ月移動平均線(16800円)を上回れなければ上昇基調に戻せません。

この状態で7月入りすると6ヶ月移動平均線(16800円)の価格はさらに下がり、(上値抵抗線)上値は重くなり下がります。6ヶ月移動平均線が30年平均線を下回った事で、7月は6ヶ月移動平均線(16800円)を上回れなければ、選挙が終わった後、崩れる心配があります。

6ヶ月移動平均線、30年平均線。2つの上値抵抗線が重石になっています。引き続き、6ヶ月移動平均線(16800円)を上回れなければ、戻り売り相場は続きます。選挙後に売られた場合、4月安値15400円、次は2月安値14800円を意識する下値メドになります。60ヶ月移動平均線(14100円)を下値メドとする動きは続きます。6月から7月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残動向 週足チャート>

来月7月19日より先物の取引時間が変わります。8時45分から始まり3時15分まで。ナイトセッションは4時30分から朝5時30分まで延長されます。それにマザーズ指数先物も加わります。先物の時間延長が控えていることで、新規の「507」裁定買い残は進まないのか?それともETFにシフトし、役目は縮小するのか?

今週は12億株まで減少しましたが、株価への影響は小さかった。今までならかなり株価は売られました。またここまで減少するとボトムは近いと見ていました。この様な見方は当てはまらなくなるかも知れません。来週SQ明け以降、どう動くか観察するところです。

日経平均 裁定買い残動向 週足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は800銘柄以上あり、株価が下がってないから「610」評価損率の数値は-10%前後を維持し、悪化してません。現在の株価の状態は小幅な下降ボックス相場です。7月の参院選挙まで、この様な状態は続くのか。大きく下げなければ-10%前後の水準で推移する可能性はあります。-10%前後か以上の数値は高値ゾーンの売り場と見る数値です。

現在は売り場接近の数値です。7月参院選挙前後も維持していたら売り場と見て下さい。株価が売られ、-15%から-20%以下の水準まで悪化したらボトムゾーンです。引き続き、7月に向けた観察ポイントです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<東証マザース指数 日足チャート>

7月19日から「107」東証マザース指数の先物ができます。今までの相場は先物が出来たところがピークになっていた事が多くありました。「107」東証マザース指数は7月19日に先物が始まるまで高値維持してそうです。先物が出来たとたん、売り転換する可能性はあります。

日足チャートでは、25日移動平均線を上回り再上昇相場に戻してきました。25日移動平均線を上回った事で、4月高値を上回る可能性も出てきました。7月の先物誕生まで高値維持は続くか。25日移動平均線を下回ると売り転換と見てください。

東証マザース指数 日足チャート

<日経平均 日足チャート>

G7サミットは終わり、次は7月参院選挙に全力投球です。7月選挙まで株価買い支えが続く可能性あり。現在は75日移動平均線(16600円)を意識し買い支えられている感じはします。日足標準条件NO9・18.22RCIは、18日、22日RCIは80ポイントから売り転換し、今週も下向きです。18日、22日RCIは-50%以下に下げて反転しないと上げパターンになりません。

チャート的に、75日移動平均線(16600円)前後で下げ渋っています。75日移動平均線(16600円)を下回ると下値支持線から上値抵抗線に転じますので、75日移動平均線を大きく下回ると戻り売り相場に転じます。75日移動平均線を上回る状態を維持するなら、少し戻す可能性は残していますが、選挙対策の買い支えと見てください。

日足標準条件NO9・18.22RCIは、18日RCIは下向きの売りパターンです。18日、22日RCIは、-50%以下に下げて反転するまで弱い状態は続きそうです。7月選挙に向け、75日移動平均線を挟んで上下どちらに放れるか。6月から7月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

参院選に突入。やります出来ますリップサービス選挙は続く。米国大統領選はスゴイ舌戦勝負。クリントン氏は田中真紀子以上。英国EU離脱選挙はどうなるか。円高に動き出すか。どう動く世界市場。

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