日経平均株価の動き(2016年07月15日)

参院選挙明け、株価は大幅高で始まった。前週比(高値)で1400円以上、16600円台まで値上がりしました。来週から四半期決算が出始めます。業績は良くないと思いますので、四半期発表前に高値形成の可能性ありです。また月末には日銀会合を控えています。日銀の追加緩和期待まで高値維持する可能性は残すでしょう。

円安で株高に牽引してきました。今の株高は円安維持が条件となります。今週のドル円相場は100円→約106円まで円安に動きました。1円=株価が250~300円動く。6円=1500~1800円動く。安値15106円→高値16607円=1501円上げました。やはり為替に連動した相場です。75日移動平均線(107円)まで円安に引っ張られる可能性は残しています。+1円=250~300円の上げ余地を残すか。

昨年の下落以降、戻り高値は6ヶ月移動平均線(26週移動平均線)に上値を押さえられています。今週の戻りも6ヶ月移動平均線(26週移動平均線・16450円)を上回った水準です。今までなら戻りイッパイと見る価格帯です。そう見ると為替106円前後までか。ある程度の水準まで達成したと言えます。

与党大勝により、強い買い戻しに、景気対策(アベノミクス)を先取りする買いも加わり大幅高に繋がりました。昨年まで日銀による国債買い入れ、ETF買い、REIT買いで市場を支えました。為替を125円まで円安にし、株価は20950円まで値上がりしました。それでも景気は悪くなった。今回の10兆円程度の追加対策で株式市場の起爆剤になるのだろうか?

今後も今まで続けたアベノミクス政策(国債買い・ETF買い・マイナス金利)を続けるのでしょうか。月末に控えた日銀会合では何が決まるか?昨年末から今年4月末までの日銀政策は発表と同時に売られました。外国人投資家はマイナス金利から市場で売り材料と見なしてきました。外国人投資家が望む市場政策でなければ期待は薄い様に感じられます。

今週は6ヶ月移動平均線(26週移動平均線・16450円)を上回ったところで伸び悩んでます。日足では三空に買い無し、75日移動平均線を上回るまで戻しました。今は戻り売りであり底入れ感が出たとは言えません。6月英国EU離脱以前の水準に戻したものの、週間の値動きは下げ・上げ・下げ・上げを繰り返し、週間値動きは大きく乱高下しています。

週間で500円以上値上がりすると、下げ止まりシグナルと見て来ましたが、今年は週間の上げ下げ幅が大きく、週間の値幅だけでは下げ止まりの判断は出来なくなっています。来週から第一四半期の発表が出始めます。業績の下方修正が増えれば株価は売られます。四半期予想が出る迄に高値形成の可能性はあります。

アベノミクス=円安で株価を上げてきました。今後も株価上昇には為替動向がカギと言えるでしょう。円安に戻せなければ株価は上げにくく、円高に転ずれば売られます。8月から9月に向け円安に動くか。円高は続くか。今までの為替基調は円高トレンドです。今後円高に戻すか。円安か。今後の為替動向で株価の上げ下げは決まると見てください。

東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、3月末477(225種32)銘柄→4月末482銘柄(225種49)→5月末881銘柄(225種101)→6月末451銘柄(225種44)→今週7月(14)819銘柄(225種85)まで増加しましたが、戻り高値形成の可能性は高いでしょう。さらに増加を続けるか7月末まで動向を見たい。

こう言う値動きが荒い中では、個別株の選択は難しい。円高メリット株、公共事業関連、新興市場の好業績株、材料株など、一部の株は上げる可能性があります。来週から四半期決算の発表が出始めます。下方修正した株は売られます。決算発表で売られたりしますから、もうしばらく様子見された方が良いでしょう。

引き続き、個別株は乱高下激しく、四半期発表を控え、上値買いには見送り感が強い。上昇基調を維持している株も下方修正したら売られます。四半期決算が出るまで様子見した方が安全です。全体的に底入れするるとしたら、8月から9月まで待った方が良いと見ています。来週月曜日は休みで火曜日からマザーズ先物、225先物は時間延長されます。どの様な影響が出るか。

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは18000ドル台に乗せ高値更新してきました。昨年5月の最高値を上回り、強いの一言です。高値ボックスを上放れ、上昇相場が続く動きに変わってきました。200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き。株価は25日移動平均線を上回る上昇相場です。やはり大統領選の年は下がらない。

日足チャートでは25日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、10日移動平均線を上回る上昇基調の状態です。来週も25日移動平均線を上回るなら上昇基調を維持します。25日移動平均線下回ると売り転換するでしょう。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

今週のドル円相場は、英国EU離脱の反動を回復しました。参院選挙も絡み、円安→株高に動きました。どのくらいまで円安に戻せるかにより株価の上値は決まります。今週は25日移動平均線(103円)を上回ってきました。75日移動平均線(107円)まで引っ張るか。いつまで円安に戻せるか。今後の観察ポイントです。

英国EU離脱から為替は乱高下しました。106円→99円。今週は100円→約106円まで円安に戻し、英国ショック前の水準に戻してきました。1円→250~300円動きます。株価は1500~1800円の上げ幅となりました。ほぼ為替に連動していますので、今後の為替の動きに注目です。

75日移動平均線(107円)まで円安に戻せば株価は上がります。円高に振れれば売られます。25日移動平均線(103円)を下回れば円高に戻ります。引き続き、25日移動平均線(103円)を維持できるか。下回るなら円高に戻る。来週から8月に向けた観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

今週の選挙明けは、6ヶ月移動平均線(16450円)まで戻してきました。色々乱高下があった中で、よく6ヶ月移動平均線まで値上がりしました。6ヶ月移動平均線を上回れなければ、下げ止まり確認は出来ません。上回れなければ戻り売られます。売られれば60ヶ月移動平均線(5年平均・14200円)に向けて下げると見ています。下回ると10年平均線(13200円)が次の下値支持線です。

6ヶ月移動平均線を上回れなければ、8月は売り相場に転じます。6ヶ月移動平均線を上回れば下げ止まる可能性は出てきます。個人的には8月から9月まで調整し、中間決算の時期が近づくまで様子見する可能性があります。7月の戻りは売り場に見えます。7月後半から8月に向けた観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 裁定買い残動向 月足チャート>

「507」裁定買い残は、3億株まで減少してきました。2003年の小泉改革、リーマン暴落後の最低値に迫ってます。2003年も増加に転じ、株価は大幅高へ。リーマン暴落後は増加に転じ、株価は底入れしました。水準的には同じパターンです。来週以降から増加に転ずるなら、リーマン暴落後の動きと似てきます。増加が続くなら株価は上昇に転じます。

今後も過去の底値からの増加と同じ動きをするのか。ETFにチェンジしたのか。まだハッキリ分かりません。来週から先物は時間延長されます。それらの影響も見なければ分かりません。月末の日銀の株式市場介入はあるか。ETF買いは増額されるか。それでも裁定買い残は増加に転ずるか。今後どう動くか。目先の変化は本物かどうか。観察したいところです。

日経平均 裁定買い残動向 月足チャート

<日経平均 評価損率 週足チャート>

前週は「610」評価損率(7/8)値は-18%と悪化してたので、今週選挙明けは投げ売り出尽くしもあり反転したか。前週の評価損率は-18%はボトムゾーンでした。株価が反発に転じたのも理解されます。株価は約1400円値上がりしました。この勢いは続くのかどうか。来週発表の評価損率は改善したと思います。-10%以上に改善したなら高値ゾーンと見る数値です。

週間の乱高下幅は大きい。方向性は掴みにくい。買い支えが入っていたり。世界のイベントでも乱高下しています。7月末に向けどのくらいまで改善するか。改善すれば売り場です。引き続き7月の観察ポイントです。

日経平均 評価損率 週足チャート

<東証マザース指数 日足チャート>

今週、日経平均は大幅高しましたが、「107」東証マザース指数はマイナスです。25日移動平均線を上回れず戻り売られました。値上がりしたのは1部市場だけの様です。75日移動平均線を上回れば上昇基調に戻しますが、200日移動平均線を下回るなら相場は戻り売りに向かっていると見ましょう。残すは個別株のみです。

7月19日月曜日からマザーズ先物が上場します。いまの状態なら売りから始まりそうです。来週は25日から75日移動平均線を上回れるかどうか。25日から75日移動平均線を上回れないと戻り売られます。200日移動平均線を下回ると下降相場に転じます。19日先物上場を控えて上下どちらに放れるか観察です。

先物寄与率の高い銘柄・時価総額トップ20
東マ,2121・ミクシィ・東マ,7779・サイバダイン・東マ,4565・そーせい
東マ,4593・ヘリオス・東マ,4592・サンバイオ・東マ,3679・じげん
東マ,1435・インベスC・東マ,2489・アドウェイズ・東マ,6094・フリークアウト
東マ,3932・アカツキ・東マ,7172・JIA・東マ,3914・JIGSAW
東マ,4571・ナノキャリア・東マ,4564・OTS・東マ,6176・ブランジスタ
東マ,3926・オープンドア・東マ,3665・エニグモ・東マ,2497・UNITED
東マ,6191・エボラブル・東マ,6049・イトクロ

東証マザース指数 日足チャート

<日経平均 日足チャート>

6月の英国EU離脱の大幅下落を回復しました。参院選挙に大勝し、今週は大幅高から75日移動平均線を上回るまで戻しました。よく戻したと言えます。75日移動平均線を上回り維持できれば底入れの動きに変わります。まだ75日移動平均線は下向きであり、200日移動平均線との2線間は大きく、底入れパターンには日柄はかかります。

日足チャートは、200日移動平均線下向き、75日移動平均線下向き、25日移動平均線は下向き、10日移動平均線は上向きに転じ、25日移動平均線を上回る反発に動きに転じてきました。75日移動平均線まで戻してきましたが、200日移動平均線(17300円)まではカイリ幅は大きい。来週も75日移動平均線を維持できるか。戻り売られるか観察です。

日経平均 日足チャート

英国EU離脱の下落は回復。参院選は与党の大勝。南沙諸島ハーグ仲裁判決は中国の敗北。今後どう出るか。円高いつまで続く。米国大統領はトランプ氏に傾くか。どう動く世界市場。

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