選挙明けから株価は続伸しています。政府が纏めている経済対策は、20兆円以上の規模に倍増とニュースで発表されました。期待弾むニュースから円安+株高に動き16900円台まで値上がりしました。もう少しで6月の下落を取り戻す上げ幅となりました。目先高値か、7月中に戻しきるか。観察する場面となりました。
30年平均線(16800円)以上の価格で株価が定着すると上昇転換してきます。16800円以上を定着出来るか、出来ないか、7月末に向け株価判断は難しくなったところです。景気対策から株価は大幅高となり、このまま上昇を続け上昇転換するのか。目先戻り高値形成なら、再度戻り売りに転ずるかです。
政府の政策期待に米国利上げの噂が加わり、107円まで円安となった事が株高に繋がりました。短期的に見て為替の円安余地はあるかどうか。この点が今後の株価の上げ余地の目安となります。ドル円相場は75日移動平均線(107円)まで戻してきました。今年1月から日銀政策では、75日移動平均線まで戻したところが戻り高値となっていました。それを見ても、ここからの上げ余地は小さいと見えるし、現在円安に動いているなら、日銀は現状維持政策で十分になるからです。
2000年以降、株価の底値圏では東証一部平均PBR(月末)は1.2倍以下でした。2008年のリーマン暴落後は0.9倍まで下げました。2012年アベノミクススタート前も1.0倍と低かった。今年は2月の1.4倍(現在1.5倍)が一番低い。東証一部平均PBR(月末)から見たときは底値圏と言えない。中間反騰と判断されます。中間反騰で終わると底値は先にあり、東証一部平均PBR(月末)1.2倍以下を待つ事になります。
東証一部で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、7月(21)969銘柄(225種110)まで増加してきました。7月末を800銘柄以上、225種113銘柄以上で引けると上昇転換の可能性が出てきます。8月に入っても増加が続くなら上昇転換の可能性は高くなります。800銘柄以下の減少に転ずるなら戻り高値から反落に転じたと判断されます。
為替ドル円は英国EU離脱選挙後、99円まで売られました。ドル円の60ヶ月移動平均線(5年平均線)、10年平均線値は100円です。当面の下値支持線と見ていた水準です。今週、為替ドル円は107円まで円安に進みましたが、100円前後は底値感が強い。10年平均線(100円)を下値支持線とするなら徐々に円安に向かう可能性もあります。為替は突発的に動く事が多くあり、8月も観察から方向性は判断されます。
「507」裁定買い残の水準は、2000年以降の大底の水準まで減少しています。裁定買い残の水準を見ると大底圏なのかと思ってしまいます。中間的な底値なのか判断を難しくしています。裁定買い残に加え、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は上昇転換に近づいています。為替100円は底値感が出てきています。
東証一部平均PBR(月末)は現在1.5倍と中間反騰の数値ですが、2週続けた値上がりから底値ゾーンと判断される数値は増えてきました。7月末から8月に向け維持できれば、上昇転換の判断は強まるが、減少すれば戻り売りとなる。このあたりが7月末から8月に向けた観察ポイントです。
個人的には東証一部平均PBR(月末)の数値が1.5倍と高く中間反騰のイメージが残ります。これから出始める四半期決算から株価は買われるか、売られるか。16800円以上を維持できなければ戻り売られる可能性は高くなります。為替水準、株価水準を見ながら8月に向け、転換するか判断になってきています。
業種別では半導体関連株、ベアリング関連株、金融株(銀行証券)が先行して底入れする性質があります。6月以降の動きを見る中で、半導体関連株は200日移動平均線を上回り、目先の高値更新をしており底入れ感を強めています。半導体関連株は景気の先行指標と言えます。復興関連(材料)の建設株も高値更新しています。
電機、自動車などの主力株も75日移動平均線を上回る銘柄が増えてきました。75日移動平均線を上回る状態が定着できれば底入れの動きと判断されるが、再度下回れば中間反騰となります。先ず75日移動平均線を定着できるかどうか。7月末から8月の動きを見て判断されます。当面は半導体関連株の押し目、復興関連(建設株)、経済対策(材料)リニア関連なども買われてきますので注目です。
<NYダウ 日足チャート>
今週もNYダウは高値更新しています。年初来高値を更新する強い基調に変わってきました。年初来高値更新するくらいですから、利上げの話しも出てくるはずです。200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き。株価は25日移動平均線を上回る上昇相場です。大統領選に向け上昇相場は続くのか。
25日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、株価は10日移動平均線を上回る状態は上昇基調ですが、この状態をキープするなら、引き続き上昇基調を維持します。25日移動平均線下回れば売り転換します。年初来高値更新、いつまで続くかです。
<ドル円 月足・日足チャート>
今週のドル円相場は、日本の景気対策規模、米国の利上げの噂などから、107円台まで円安になりました。英国EU離脱の反動安を上回り、75日移動平均線まで戻しました。まだチャート的には200日移動平均線下向き、75日移動平均線下向き、25日移動平均線は75日移動平均線を下回る状態です。25日移動平均線(103円)以上を維持できるなら円安基調に戻す可能性はあります。
月足チャートでは、6月から7月に10年平均線(100円)まで下げてきました。当面の下値支持線と見ていた水準です。また5年平均線と10年平均線はGクロスしてきました。円安基調に戻す可能性がある動きと水準です。また円高に振れても、10年平均線(100円)は下値支持線として強い位置にあります。下回らなければ円安に戻す可能性が出てきます。
当面は6ヶ月移動平均線(109円)が上値抵抗線に位置しています。6ヶ月移動平均線を上回ると本格的な円安相場に向かいますが、強い上値抵抗線に位置してます。現在は107円まで円安に戻しました。さらに上値を狙ってこれるか観察です。
<日経平均 月足チャート>
今週は景気対策を好感し、6ヶ月移動平均線(16500円)を上回ってきました。当面は30年平均線(16800円)が上値抵抗線と見ていました。多少戻しても30年平均線(16800円)を上回るには日柄がかかると見ていました。短期間にここまで戻してきたので、30年平均線(16800円)を上回れるか。上回れないか観察です。
30年平均線(16800円)を上回れば再上昇相場に向かいます。上回れなければ戻り売りに転ずると見ています。7月後半から8月に向け、30年平均線(16800円)を上回った状態を定着できるかどうか。上昇相場に向かうか、戻り売りに転ずるかの判断ポイントです。個人的には、東証1部平均PBRは1.5倍と高いので8月から9月に向け戻り売りは続くと見ています。
<日経平均 裁定買い残動向 月足チャート>
2000年以降の「507」裁定買い残の水準と比較しますと、過去の底値圏の水準です。過去の底値と同じく増加基調に転ずれば、株価は上がってくると見る水準です。今年から日銀のETF買いが始まってから連動性が無くなった可能性もでており、今後も日経平均の連動性の関係は続くのか。あまり見込めないか。このあたりの判断が難しいでしょう。今後の状況を見ながらの判断となります。
7月は4億株以下まで減少しました。今週「507」裁定買い残は5億株まで増加に転じてきました。前週比で1億株以上増加してきました。今まで通りなら、増加が続くなら日経平均は連動して値上がりする可能性はあります。裁定買い残との関係を観察するところです。
<日経平均 評価損率 週足チャート>
「610」評価損率は、(6/24と7/8)値は-18%と悪化しました。ここ2週続けた上昇を見ますと、2度の-15%以下で、ある程度の投げ売りは出尽くした感じです。そうでなければ株価は戻れば売られるからです。2週続いた上昇から-10%以上の数値まで改善したら高値ゾーンです。
今週発表(15)の評価損率値は-15%と改善しました。今週の上げも見れば、来週発表の22日の数値は-10%に接近しているでしょう。7月末に向けどのくらいまで改善するか。改善すれば売り場です。引き続き7月の観察ポイントです。
<東証マザース指数 日足チャート>
選挙後、日経平均(1部)は値上がりしていますが、「107」東証マザース指数は3週続けてマイナスです。相場全体から見ると逆行安しています。200日移動平均線で下げ渋っていますが、200日移動平均線を下回れば下降基調に転換します。下げ渋りから25日移動平均線を上回れば、押し目から再上昇の可能性はあります。
新興市場は日経平均より先に崩れる事が良くあるので、現在の弱い動きは日経平均に先行して下げているのかもしれません。それでも、これから75日移動平均線を上回り上昇に向かうか。200日移動平均線を下回り下げに転ずるか。新興市場の方向性を見る今後の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>
2週続けて上昇し、7月の上げ幅は前月比(高値)1800円以上値上がりし、16900円台まで値上がりしてきました。6月24日14864円の安値から約2000円幅値上がりしています。ほぼ6月の下げ幅は消し去ります。当面の上値抵抗線と見ていた75日移動平均線(16300円)を上回り、6ヶ月移動平均線(16500円)を上回り、次は30年平均線(16800円)でした。30年平均線を上回る水準で定着するなら、200日移動平均線を待たずして上昇転換します。
2014年に30年平均線を上回り、2万円に向けた上昇相場に向かいました。今年2月に30年平均線(16800円)を下回り下落転換しました。それ以降は16800円以上は戻り売り水準となっていました。現在の戻りも16800円以上が定着しなければ戻り売りとなります。
日足チャートでは、25日騰落レシオは131ポイントまで高くなりました。短期的に買われ過ぎ高値警戒ゾーンの水準と判断されます。出来高は細り、ここからの上値は戻り売りから重くなります。底入れに向かうか、戻り売りが待っているか。ここからの判断ポイントです。
参院選大勝後の経済政策バラマキか。円安か円高か。米国経済・大統領トランプ氏でどうなる。どう動く世界市場。
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