日経平均株価の動き(2016年10月21日)

10月も残すところ1週間となりました。17000円台で定着してくるのは11月からと、もう少し日柄がかかるかと見ていましたが、思ったより早めに、日経平均は30年平均線(16800円・上値抵抗線)を上回り定着しつつあります。11月入りしても日経平均は30年平均線(16800円)以上で定着できるか。いったん押し目を作ってから再上昇に転換するか。今後の動きを観察するところです。

日経平均は30年平均線(16800円)を上回った事で、年末に向け、昨年末終値19033円を目指す展開に向かうと見ています。また年明け以降と見ています。19000円の次はさらに上値を目指し2万円に向け、上げる可能性はあります。11月8日に米国大統領選挙を控え、日本のマスコミはクリントン候補有利と流しています。今週のテレビ討論会では、クリントン候補有利と言うことから株価は17000円台に乗せたと言われました。

大統領選を先取りして上げた事になります。逆に日本株はトランプ氏になったら売られるのか?と言う心配は残ります。クリントン候補なら、大統領政策を引き継ぐのか?と言う事でしょうか。TPPは反対と言っているが、実際はどうなるのか。NYダウはクリントン氏有利で上げていない。NYダウはトランプ氏支持か?

当面は米国大統領選や、11月末までに発表される9月中間決算内容、為替動向に影響されると見ています。今のところ発表される中間決算は、上方修正が多い様に感じられます。円安に振れたことで、発表される中間決算より3月期末は良くなり、業績上方修正する連想買いもあるのでしょうか。円高で終わった9月末より、来年3月期末決算は良くなる期待を残すでしょう。

7月に日銀発表の日経平均ETF買い予算3.3兆円→6兆円に増額した効果は、9月末まで売り越しが続いた、外国人投資家の売り6兆円の受け皿となりました。外国人投資家は2週買い越しに転じた。10月から「507」裁定買い残は増加に転じています。「624」外国人投資家動向は買い越しに転じたからでしょう。売り物は出尽くされ、日銀の買いに売り物は吸収された様に感じられます。株価の上昇は、買い越しが続けば上げ幅は大きくなります。

7月に日銀買い増しを発表したから17000円台に乗せ、高値更新してきました。高値更新は投資家にとって喜ばしい。日足チャートでは、もう少しで75日移動平均線は200日移動平均線を上回り上昇基調は強まる形になります。上昇初動である事から、大きく下げにくく、11月以降も「押し目待ち」に押し目無し。と言う可能性もあり、押し目と続伸の両面があります。この点も観察ポイントです。

東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、7月末997銘柄(225種104)→8月末738銘柄(225種104)→9月末1014銘柄(225種82)→10月(20)1470銘柄(225種157)と前週より増加し、9月末より大きく増加しました。上昇銘柄は大幅に増加した事が分かります。日経平均は30年平均線(16800円)を下回らなければ上昇相場は続くと見ることから、11月以降も基調は強まる期待はあります。

日足では、東証1部銘柄で75日移動平均線を上回る銘柄数は、7月末1098銘柄(225種107)→8月末956銘柄(225種138)→9月末1370銘柄(225種133)→10月21日1593銘柄(225種171)と前週より大幅に増加しました。1900銘柄に近づくと高値警戒感はでます。11月も1500銘柄以上を維持するなら強い状態を維持しています。数値的には底入れから上昇転換し、上げに転じたと見る数値です。

マザーズ市場は、7月末47銘柄→8月末58銘柄→9月末133→10月(21)139銘柄と前週より少し増加しました。9月末より少し上回ってきました。マザーズ指数は75日移動平均線を上回り、200日移動平均線まで戻してきました。200日移動平均線を上回ってこなければ再上昇には転じません。上昇基調に戻せるか、戻り売りに転ずるか。このあたりが観察ポイントです。

個別株は10月入りしてから底上げ銘柄が増加中です。月足では6ヶ月移動平均線を上回る状態で、日足チャートでは、75日移動平均線を上回る底入れ銘柄が増加中です。月足と日足の状態を確認しながら、引き続き、75日移動平均線を上回る上昇初動銘柄狙いですが、25日騰落レシオが過熱してきたので短期的に押し目待ちか。出遅れ株、底値立ち上がり上昇初動銘柄狙い、上昇の押し目待ちと、中間決算発表待ちですが、上方修正した株の初動は狙い目です。

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは25日移動平均線と75移動平均線がDクロス後、25日移動平均線を上回れず押し戻されています。日本ではクリントン候補優位で株は上がりましたが、米国の株は関係無いようです。目先は18000ドルはキープするものの、小幅なボックスでの動きが続いています。大統領選が終わってもボックス相場は続くのか?NYダウはトランプ氏支持?で上げるのか。

25日移動平均線から75日移動平均線(上値抵抗線)で上値は重くなっている感じです。下段の22日RCIは-50ポイントまで下がりつつ、もう少しでボトム圏です。来週以降も心理的下値支持線の18000ドルはキープしそうです。大統領選まで様子見相場は続くか。下げたら押し目の買い場になりそうです。

75日移動平均線を下回る状態は、様子見相場が続くでしょう。75日移動平均線を上回れば、再上昇相場に転換と見ます。引き続き、75日移動平均線を上回れない状態は様子見が続く。18000ドル(心理的下値支持線)は維持できるか。大統領選が終わらないことには動きにくい相場は続く。75日移動平均線を上回り、上昇基調に戻せるか、戻り売りか観察ポイントです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

ドル円相場を日足チャートで見ますと、もう少しで25日移動平均線と75日移動平均線はGクロスしてきます。25日移動平均線が75日移動平均線を上回ると、25日移動平均線が下値支持線に変わります。25日移動平均線の値が上がることで、下値支持線は上がり、為替は円安に進みやすくなります。

まだ200日移動平均線(108円)との価格差は大きく、まだ円安基調に転じたとは判断できません。一時的な円安で終わる場合もあり、本格的に円安基調に転ずるかの判断はもう少し先になります。200日移動平均線の値は1ヶ月に2円動いてます。現在108円→11月末106円→12月末104円と言うことになります。

逆に25日から75日移動平均線は上がってきますから、11月下旬から12月中には接近するまで上がってきます。円安基調と株高は連動しているので、今後も円安に動くことを期待したい。円高に逆戻りするようなら株価は売られるでしょう。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

10月は6ヶ月移動平均線(16600円)を下回らず、17000円台に乗せてきました。今年2月以降、上値抵抗線であった30年平均線(16800円)を上回り、定着しつつあります。11月も6ヶ月移動平均線(16600円)を上回り、30年平均線(16800円)以上の水準で定着するならば、年末に向け本格的な上昇相場に転じ、昨年末終値19033円を目指す相場展開と見ています。

月足相場の基本は6ヶ月移動平均線であり、6ヶ月移動平均線を上回ってこなければ買い場は来ません。6ヶ月移動平均線を下回っている状態の時に、株を買っても損するだけです。やっと6ヶ月移動平均線を定着し、30年平均線(16800円・上値抵抗線)を突破した事で上げ相場(買い相場)に転じたのですから、11月から12月相場の上げ幅は大きくなりそうです。

東証1部銘柄で、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は約1600銘柄まで増加し、個別株は底入れし、上昇に転じた銘柄が増加した事が分かります。11月も1500銘柄以上と大幅に増加した水準なら、強い上昇局面に向かいそうです。今後の年末に向けた観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<東証マザース指数 日足チャート>

今週の「107」東証マザース指数は、前週より少し戻したが、75日移動平均線は200日移動平均線を下回った状態から、まだ戻り相場色を残す状態です。75日移動平均線が200日移動平均線を上回ってくれば上昇転換したと判断されますが、今の状態は、まだ戻り相場の域は抜け出ていません。

11月は中間決算が出揃います。その頃には、75日移動平均線は200日移動平均線(上値抵抗線)を上回るか、上回れないかハッキリしてくるでしょう。相場全体が上がり始める中で、マザーズ(新興市場)は後回しにされるか。東証1部銘柄の上昇と連動するか。このあたりが観察ポイントです。

東証マザーズ市場で、75日移動平均線を上回る銘柄数は、6月末75銘柄→7月末47銘柄→8月末58銘柄→9月末133銘柄→10月(21)は139銘柄と前週と比べ増加しました。来週以降、75日移動平均線を上回る銘柄数は、さらに増加するか。戻り高値となり減少に転ずるか。この当たりも相場の強弱を見る観察ポイントです。

東証マザース指数 日足チャート

<日経平均 日足チャート>

日足チャートでは、75日移動平均線と200日移動平均線の2線幅は40円以下に縮小してきました。もう少しで2線はGクロスします。やはり2線幅が250円以下に縮小してきたところから底値感は強まってきました。11月以降、75日移動平均線が200日移動平均線を上回ってくると上昇基調は強まります。

チャート的には、75日移動平均線(16580円)と200日移動平均線(16620円)の2線の価格差は40円以下に縮小し、2線幅の縮小から株価の底入れ状態が分かります。今後は25日移動平均線(16700円)を下値支持線に下値を切り上げてくるでしょう。

短期的には、下段の25日騰落レシオは128ポイントまで高くなりました。短期的には過熱感が出始めた事を意味します。出来高が増加してくるなら、もう少し上げ余地を残すが、出来高が増えなければ、短期的には高値と見なされ利食い売り場となります。下げたら押し目形成と判断されます。下げずに上げは続くか。25日騰落レシオ過熱感から売られるか。このあたりも観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

30年平均線突破からバブルにGOか。米国大統領選は誰か。日本株価はクリントン氏歓迎だが、米国株価はトランプ氏なのか?ドイツ銀行・EUどうなる。円安にシフトするか。どう動く世界市場。

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