日経平均株価の動き(2017年01月20日)

今週は米国大統領就任式を前にして、トランプ氏の発言で乱高下しました。英国の株価指数(FT100)は高値更新していたので、EU離脱の影響は昨年6月で終わったものと思っていたが、EU市場から離脱すると言うニュースでも、112円まで円高に動くとは思わなかった。円高に動いたことで日経平均は売られました。日経平均が18700円割れまで売られた事で押し目形成となりました。

為替は115円まで切り返してきました。今後も円安に動かないと日経平均の戻りは弱いでしょう。トランプ新大統領の就任式の演説を前に一週間の上値は重かった。今夜の新大統領の演説のあと、世界の株価はどう動くか。為替はどう動くか。日経225先物(夜間)はどう動くか。来週の日本市場に反映するものです。

過去の検証から、日経平均が上がるか、下がるかを見る上で、日経平均に先行性のある半導体関連株の動きを参考にしてきました。日経平均は、半導体関連株を代表するアドバンテスト、東京エレクトロンより先に高値を付けることはない。今のところ日経平均は1月5日(19615円)が高値である。

アドバンテスト(1/19・2028円)、東京エレクトロン(1/16・11380円)は高値更新を続けているのに、日経平均の高値が半導体関連株より前に高値(1/5)がある事は、まだ日経平均は高値を出していないと判断できます。これから1月5日(19615円)の高値は上回ってくると見ています。

日経平均の高値形成は、半導体関連株が高値を出した後、日経平均は高値を付けると見ています。まず半導体関連株が高値更新出来なくなった後、日経平均が高値更新してきたら、そこから高値と言えます。2月SQ(節分)に向け、高値を取ってくる可能性は残っています。

75日移動平均線を上回る銘柄数は(1/20)1699銘柄あり、今週の下げ幅は-150円に縮小しました。まだ下げに転じたと判断する状況ではありません。下落転換と判断するときは週間下げ幅が-500円以上、または1日の下げ幅が3%以上のとき判断されます。今週の下げ幅以内は押し目形成と判断されます。

引き続き、テクニカル的には、日経平均は200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き、この状態で10日移動平均線が25日移動平均線を下回る押し目形成の動きと見えます。株価は25日移動平均線を上回れば再上昇に転じます。2万円台はトランプ大統領就任式後に取っているのか。

東証1部銘柄(昨年12月末)で、2015年12月末の価格(19033円)を上回る銘柄数は1045銘柄(225種97)→1月(20)1108銘柄(225種104)と上回っている。12月1日(2万円)の価格を上回る銘柄数は880銘柄(225種79)→1月(20)944銘柄(225種89)と上回っている。来週以降も増加傾向は維持されるか。減少に転ずると売り転換する心配あり。このあたりからも基調判断できます。

東証1部銘柄(2000銘柄)で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、10月末1539銘柄(225種167)→11月末1675銘柄(225種202)→12月末1743銘柄(225種209)→1月(6)1856銘柄(225種216)→1月(12)1801銘柄(225種212)→1月(19)1728銘柄(225種211)と2週続けて減りましたが、銘柄数的には8割以上を維持しており強い状態です。225種は9割以上を上回る強い状態は維持しています。

日足では75日移動平均線を上回る銘柄数は、11月末1719銘柄(225種204)→12月末1753銘柄(225種211)→1月(6)1875銘柄(225種219)→1月(13)1799銘柄(225種214)→今週(20)1699銘柄(225種209)と2週続けて減っていますがシッカリしています。銘柄数的に8割以上75日移動平均線を上回っています。225種は9割以上が上回る強い状態を維持しています。2月に向け上昇を維持できるか判断ポイントです。

今週は英国のEU市場離脱、トランプ氏発言で乱高下しました。その影響から日経平均は19000円を下回りましたが、半導体関連株はシッカリしているので上昇基調は維持しています。相場形成は半導体関連株(アドバンテスト、東京エレクトロン)→日経平均→小型好業績株&値ガサ優良株(ファナック・日本電産)の順に高値を出す動きです。まだ小型好業績株、値ガサ優良株は、最後まで強い基調を維持する事が多いと見てください。

<NYダウ 日足チャート>

今週もNYダウは、2万ドル手前で足踏みしています。1月20日の大統領就任まで2万ドル乗せはお預けとなっています。テクニカルでは、200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き、株価は25日移動平均線前後で下げ渋っています。また25日移動平均線(下値支持線)前後で下げ渋っているので、上昇基調を維持しています。就任式後、25日移動平均線を上回り高値更新するか。25日移動平均線を下回ると売り転換します。

新大統領の就任式まで高値更新は持ち越しだが、2万ドルが高値になる事はないと言うことか?就任前に下げることはないでしょうが、トランプ氏の演説によっては売られる心配はゼロではありません。失望売りされる事を心配される方も多いようです。25日移動平均線を上回るなら失望無し、高値更新相場は続くでしょう。下回ると失望売りあり。大統領就任式に向け2万ドルに乗せるか。観察ポイントです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

ドル円相場は英国EU市場離脱ニュースから、112円まで円高は進みました。もう英国EU離脱は終わったと思っていたが残っていました。短期間に5円以上も円高に進んだことで下げ止まり感あり。また円安基調に戻すと見ています。また10日移動平均線を上回ったら円安基調に戻す動きと見ることができます。

チャート的には、10日移動平均線と25日移動平均線を下回り円高となったが、75日移動平均線より上で、下げ止まり切り返す感じです。10日から25日移動平均線を上回れば円安基調に戻ります。25日移動平均線を下回り続けると、75日移動平均線まで円高が進む可能性はあります。円安に戻せるか。来週の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

1月マイナスに転じたが、月末迄にプラスに戻すか。6ヶ月移動平均線から+カイリ幅は大きくなっていたから、短期的に高値警戒感は出ていました。下げた理由も高くなっていたと言う理由です。目先は1月下旬から2月に向け高値形成の心配は続くが、トレンドが6ヶ月移動平均線を上回る状態は、上昇基調(上昇トレンド)は続くでしょう。

東証1部銘柄(2000銘柄)で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、12月末1743銘柄(225種209)で引けました。1月(6)1856銘柄(225種216)→1月(12)1801(225種212)→1月(19)1728銘柄(225種211)と2週続けて減りましたが、銘柄数的に全体の8割以上、225種は9割を維持し、シッカリしています。強い状態と言えるでしょう。高値警戒感も出ながら上昇基調の観察です。来週の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<裁定買い残動向 週足チャート>

今年の「507」裁定買い残は12億株からスタートしましたが、減り続けて「507」裁定買い残は9.7億株(-3000万株)まで減少しました。減少したことは、日経平均は下げると言うことです。目先、日経平均は大発会が高く、それからジリジリ下げていますので、裁定買い残の減少傾向と一致します。来週以降、裁定買い残が増加に転ずれば、日経平均は上がります。引き続き、減少は続くか、増加に戻せるか。日経平均の上げ下げを見る上で参考になります。

トランプ大統領の就任演説の後、日経平均は上げ基調に戻せるか。外国人投資家の買いが戻るなら、裁定買い残は増加に転じます。減少が続くようなら下落転換の心配はあります。今後の裁定買い残動向を観察する事で、日経平均は買われるか、売られるか分かります。米国大統領就任式持ちか。今夜の動きを見たい。今後の観察ポイントです。

裁定買い残動向 週足チャート

<評価損率 週足チャート>

「610」評価損率は、12月-7%台から1月も-7%台の高水準を維持しています。過去2年間では評価損は数値的に高値圏と見る数値ですが、数値が下がらないことは強い状態は続いていると言えます。2017年スタートは乱高下して始まった事で、12月末8.5%→1月(6)7.3%→1月(13)7.6%と高水準を維持しています。今週は下げたので、来週の評価損率の数値は少し悪化しそうです。-5%以上は高値警戒ゾーンの売り場です。

来週以降、日経平均が高値更新したら売り場接近と高値警戒しておく必要があります。トランプ大統領就任式の後、株価の動きと「610」評価損率の数値を見ることで、相場の繁閑度がわかります。今後の観察ポイントです。

評価損率 週足チャート

<日経平均 週足チャート1>

今週は英国EU市場離脱で円高、トランプ氏の失言で円高。短期的には売り要因でした。今後も値上がりを続けるかどうか、週足チャートで、半導体関連株(アドバンテスト)と日経平均の高値・安値を比較してみます。2003年から2006年の動きを比較しても半導体関連株の安値(2003年4月)・高値(2006年2月)は日経平均安値(2003年5月)・高値(2006年4月)より先です。最近の動きも比較してみます。

日経平均 週足チャート1

<日経平均 週足チャート2>

現在のチャートは、半導体関連株(アドバンテスト)は、2015年3月天井→日経平均2015年6月天井と半導体関連は3ヶ月早い。安値は半導体関連2015年10月→日経平均は2016年6月と半導体は8ヶ月早いです。日経平均は1月5日高値を出したが、半導体関連株(アドバンテスト)は今週高値更新しました。この動きを見ても、日経平均に先高感がある事が分かります。就任式後、日経平均はどこまで上値を伸ばすか。まず半導体関連株の動きが観察ポイントです。

日経平均 週足チャート2

米国はトランプ大統領就任式演説待ち。就任式後NYダウ2万ドルに乗せるか。英国王様は独立国家を選んだ。EUはどうなる。為替はどう動く。シャープの次は東芝か。どう動く世界市場。

→日経平均株価の動き:目次へ

臨時コメントについて

相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。

↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/