日経平均株価の動き(2017年03月03日)

2月末は19118円+77円高で引けました。今週からの3月相場は19226円からスタートしました。3月相場は3月SQに向けて、1月5日に付けた19615円を上回れるかどうか。また3月末に向けて、お化粧買い支えで高値維持(19000円以上)できるかどうか。を確認するところでした。

2月28日(日本時間3月1日午前中)、トランプ大統領の本会議施政方針演説は1時間に及び、米国の軍事再生、インフラ投資(国境の壁)など演説内容を好感し、為替は円安に動き、日経平均は19400円台まで値上がりしました。当日夜、米国市場は好感し、NYダウは2万1000ドル台に乗せる大幅高となりました。円安・株高の流れは翌日(3月2日)の東京市場の相場に繋がり、1月5日高値19615円を上回る値上がりで始まりました。

半導体関連株の市場の先行性を見る動きから、日経平均の高値比較では、半導体関連株は日経平均より先に高値を付ける性質があります。日経平均は3月2日に1月5日の高値を上回りました。半導体関連株(アドバンテスト)は25日移動平均線を下回っているので、やはり半導体関連株は日経平均より先に高値をつけ、半導体関連株が下げ始めている中で、日経平均は高値更新しました。この動きを見て、3月は相場の高値形成の売り場と見る動きです。

3月に日経平均は1月5日高値を上回りました。これから半導体関連株が高値更新できなければ、相場全体的に高値形成に向かうと判断します。東証1部銘柄は戻ったところは売り場と見ています。1部銘柄が売り場でもJASDAQ市場、マザーズ市場は上昇を続ける可能性は残っています。

為替に左右されない、マザーズ指数、JASDAQ指数の新興市場は、1月から円高が続いても高値更新相場を続けています。日経平均は為替に影響されるが、内需関連の新興市場は左右されていません。マザーズ市場(228銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は、12月末119銘柄→1月末154銘柄→2月末159銘柄と全体の7割が75日移動平均線を上回る強い状態で引けました。また3月(3)は158銘柄と2月末とほぼ同じです。新興市場は賑わっている事がわかります。

JASDAQ市場(758銘柄)は、75日移動平均線を上回る銘柄数は、12月末582銘柄→1月末624銘柄→2月末598銘柄と全体の約8割まで戻して引けました。2月末は1月末ピークの数値に近づくまで戻しているが、3月(3)は566銘柄と少し減りました。新値更新していても高値形成の動きが出ています。円安に動かないと1部銘柄は売られやすく、内需関連の新興市場(マザーズ、JASDQ)の上昇が続く可能性はあります。

2月以降、全体的に東証一部市場の上値は重かったが、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は高値ゾーンと言えるまで増加を維持しました。新興市場の高値更新に連れて、小型好業績株、値ガサ優良株の上昇も続いています。東証一部市場で75日移動平均線上回る銘柄数は、12月末1752銘柄(225種211)→1月末1613銘柄(225種187)→2月末1471銘柄(225種155)→3月(3)1507銘柄(225種158)と12月をピークに減少傾向です。3月末も減少続くなら売り場です。今後の増減を観察です。

新興市場は7割以上、75日移動平均線を上回っています。東証1部銘柄は全体の7割まで増加してから減少に転じました。3月SQから3月末に向けて増加するなら、売り場の可能性は高いでしょう。銘柄数が増えなくなり横ばい、又は減少となれば戻り売りパターンと判断されます。

来週3月SQに向けて、また3月末決算に向けて高値更新する動きは売り場と見ています。来週3月SQ(3/10)のあと、米国FRBの利上げするかどうか発表有り。また3月末は、決算対策のため下支えが必要であり、お化粧買いで下支える可能性はあります。3月SQに向け高値を付けるか、3月末まで高値維持する可能性は、決算対策からあり得ます。4月に入ると益出し売りから売られる心配はあります。

<NYダウ 日足チャート>

2月28日のトランプ大統領の演説は好感されました。3月1日のNYダウは2万1100ドル台まで値上がりしました。昨年11月にトランプ大統領になってから3000ドル値上がりしています。株式市場に歓迎される政策を打ち出している事が分かります。NYダウの値上がりはトランプ大統領の人気バロメーターと言えるでしょう。

米国一人勝ち政策を打ち出しているので、NYダウは高値更新相場を続けていますが、日経平均の値上がりは上値重く、短期では期待できそうにありません。チャート的には、200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き、株価は25日移動平均線を上回る強い上昇基調、高値更新相場です。この状態を維持する間は、強い高値更新相場は続きます。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

今週はトランプ大統領の演説のあと、ドル円相場は75日移動平均線(113円)を下回って止まったが、下げ止まったと言うより買い戻しで下げ止まったと言う感じの動きです。米国がドル高政策を望んでないので、円安に動くかどうかは難しいでしょう。今後の金融政策(利上げ)待ちとなっています。

景気対策をしているのに利上げは逆風になります。利上げは見送られるか、またはあっても小幅で終わるか。米国は借金大国でもあり、期待通りの利上げは望めそうにありません。為替は75日移動平均線を上回るまで円安に戻りにくいでしょう。為替が円安に戻らなければ、日経平均株価の上値も重いと見ることが出来ます。

チャート的には、75日移動平均線を上回るまで戻せるか。25日移動平均線が75日移動平均線を上回るまで戻せないと円安は難しいでしょう。まだ25日移動平均線は75日移動平均線を下回ったままであり、まだ円高に向かう可能性を残したままの動きです。円高→株安の心配が出ます。3月に向けた観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

今週、米国NYダウ高値更新に円安の動きをうけて、日経平均は1月5日の高値19615円を上回ってきました。今年1月の高値を更新しましたが、売り場と見ています。3月SQは売られやすく、3月末は決算対策売りを控えているので、3月の上値は売られやすいでしょう。来週は3月SQ週です。19600円から2万円台の幅の中で売り場待ちか。

テクニカル的に6ヶ月移動平均線を上回る状態は上昇基調です。12月から19500円前後で上値は押さえられてきました。今週3月2日に1月5日高値19615円を上回ってきましたが、上値は売り物多く重い状態です。下値は6ヶ月移動平均線(18740円)が下値支持線になっていますが、3月相場が終わると売られやすいでしょう。引き続き3月はSQから3月末まで上値は売り場か観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<評価損率 週足チャート>

「610」評価損率は、1月は-7%台(-8.3%(1/20)→-7.1%(1/27))の高水準を維持してきました。2月も-7.8%(2/3)→-6.78%(2/10)→6.08(2/17)→-5.34(2/24)と改善は続いています。日経平均の上値は伸びなかったが、個別株の値上がりは続いたため、-10%から-5%の高値ゾーン(過熱ゾーン)で-5%台まで改善しました。3月入りし、1月高値更新したので、さらに高値警戒感は強まっています。今週も高値更新から高値ゾーンから高値警戒ゾーンの水準まで改善しました。

今週発表の評価損率(2/24分)は、-5.3%まで改善しました。昨年高値の水準より改善しました。来週発表(3/3)の数値は、さらに改善していると考えます。-5%以上は高値警戒ゾーンと見ます。引き続き、評価損率は数値的に高値圏で推移しています。数値的に売り場は続きます。

評価損率 週足チャート

<JASDAQ指数&東証マザーズ指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

3月入りしてもJASDAQ指数の新高値更新は続いています。チャート的に、200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き、株価は25日移動平均線を上回る強い上昇基調で、高値更新相場を続けています。この状態を維持する間は、高値更新相場は続きます。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

東証マザーズ指数も、高値更新相場は続いています。日経平均は高値更新したが、新興市場の高値更新相場は続いています。10日から25日移動平均線を上回る状態は、強い上昇局面です。10日から25日移動平均線を下回ると売り転換します。上昇いつまで続く、売り場はいつか。今後の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数

<日経平均 日足チャート>

今週2月28日のトランプ大統領の演説を受け、NYダウは1日で300ドル以上値上がり、2万1100ドル台まで値上がりしてきました。2013年のアベノミクス相場の様です。このNYダウの恩恵を受け、日経平均は1月5日高値19615円を上回ってきました。チャート的には、200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向き、株価は25日移動平均線を上回る上昇基調に戻しました。1月5日高値を上回ったので、来週SQ以降はどう動くか観察です。売り場探し局面は続くでしょう。

半導体関連株と日経平均の動きを比較すると、半導体関連株は日経平均に先行し、先に高値を付ける性質(日経平均は半導体より後に高値を付ける)があります。半導体関連株(アドバンテスト)は1月27日に高値を付けた後、25日移動平均線を下回りました。逆に日経平均は1月5日の高値を上回り、高値更新しました。

今後、半導体関連株(アドバンテスト)が高値更新できなければ、相場的に高値形成パターンと言えます。また日経平均も高値を上回れなくなれば、相場全体は高値形成に向かっている売り場と見た方が良いと思います。日足チャートでは、25日移動平均線を上回っている間は上昇基調と見るが、株価は25日移動平均線を下回ったら売り転換です。3月末に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

トランプ大統領の人気は根強い。NYダウは高値更新相場続く。21000ドルに乗せた。さらなる高値更新は続くか。3月5日FRBの利上げ発表はあるか。東芝は米国・台湾に切り売りか。為替は米国利上げを織り込んでいる。利上げなければ円高へ。どう動く世界市場。

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