日経平均株価の動き(2017年04月28日)

今週は週間で+500円以上(576円)値上がりしました。日経平均は上昇転換と判断する上げ幅です。フランス大統領選挙はEU在留派が勝利した事から、週初めから円安に動いた事が上昇のキッカケとなりました。トランプ大統領は法人税35%→15%に減税すると発表しました。111円まで円安に動き、日経平均の上げ幅の追い風となりました。

米国の減税政策の景気、経済、投資へのインパクトは大きい。景気が良くなれば利上げの可能性は強まるので、円安に傾く事を先取りしやすくなります。5月連休明け、2018年業績予想が出てからと慎重に見ていたが、円安を先取りし連休前に動き出しました。5月連休明けに発表される来年3月期業績予想が出て、増収増益銘柄が多ければ、上げ幅を大きくする可能性はあります。

トランプ大統領が掲げた法人税15%まで引き下げ案にNOが出たら失望売りが出る心配は残っていますが、YESを期待したい。NOなら円高に大きくブレる可能性は残るでしょう。それでもトレンドは上昇基調を維持し、高値更新しており、5月連休明けも強そうに見えます。

前々週に25日騰落レシオは69ポイントまで下がり→今週は103ポイントまで高くなりました。日経平均は75日移動平均線を上回り19000円台を回復しました。やはり70ポイント以下はボトムでした。75日移動平均線を上回ったことで、これから下回らなければ上昇基調に戻す動きは強まります。下回ると戻り売りの心配はあります。

「107」マザーズ市場(349銘柄)では、75日移動平均線を上回る銘柄数は、2月末159銘柄→3月末132銘柄→4月(7)73銘柄→4月(14)45銘柄→4月(21)68銘柄→4月末(28)82銘柄と2週続けて増加しました。2月ピークからみれば、まだ銘柄数は少ないので増加余地は残るでしょう。マザーズ市場の銘柄数が増加した事は、新興市場銘柄は買われてくると見る動きです。

「105」JASDAQ市場(755銘柄)は、75日移動平均線を上回る銘柄数は、1月末624銘柄→2月末598銘柄→3月末444銘柄→4月(7)237銘柄→4月(14)153銘柄→4月(21)235銘柄→4月末(28)290銘柄と2週続けて増加しました。1月末をピークに4月SQまで減少し、SQより増加に転じたので、ボトム形成から反転したと言えます。5月連休明けも増加は続くか観察ポイントです。

東証2部銘柄(534銘柄)で75日移動平均線を上回る銘柄数は、12月末449銘柄をピークに1月末448銘柄→2月末439銘柄→3月末333銘柄→4月(7)175銘柄→4月(14)110銘柄→4月(21)164銘柄→4月末(28)214銘柄と同じく2週続けて増加しました。5月入りしても増加は続くか観察ポイントです。

東証1部銘柄(2020銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は、12月末1750銘柄(225種211)をピークに減少に転じ→1月末1602銘柄(225種184)→2月末1465銘柄(225種144)→3月末905銘柄(225種82)→4月(14)337銘柄(225種24)→4月(21)570銘柄(225種48)→4月末(28)1047銘柄(225種107)と2週増加しました。5月も増加するか観察ポイントです。

25日騰落レシオは69ポイント(ボトム)→今週103ポイントまで高くなりました。値上がり銘柄が増加した事を意味します。まだ騰落レシオは上げ余地を残しています。5月相場はドル円相場は円安基調が続くかどうか。この点が相場上昇、下落のカギと言えます。

<NYダウ 日足チャート>

トランプ大統領の法人税を15%に下げる政策発表から、NYダウは一気に上昇しました。チャート的に75日移動平均線で下げ渋っていたところで、一気に25日移動平均線を上回り2万1000ドルを回復しました。チャート的には再上昇に転換したと言えます。株価上昇から見ると法人税減税は現実味があるでしょう。下げる事はみんな喜ぶから賛成しそうです。NOと言われたら失望売りでしょう。

25日移動平均線と75日移動平均線の2線が接近してから反発したので、調整が終わって反発した形です。25日移動平均線を上回り再上昇に転じたので、しばらく上昇は続くと見ます。また25日から75日移動平均線は下回りにくくなったと言えます。5月以降、上昇相場は続くと見る動きです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

チャート的に200日移動平均線(108円)で止まり、反発に転じました。フランス大統領選挙でEU残留派が勝利した事がキッカケとなりました。10日から25日移動平均線を上回ったので、今は75日移動平均線(112円)を目指しています。75日移動平均線(112円)を上回れば→12月の118円を目指す展開に向かう可能性が出ます。

5月は75日移動平均線(112円)を上回れるかどうか。円安基調に戻せるかどうかを見る判断ポイントです。当面は200日移動平均線(108円)が下値支持線ですから、下回りにくいと考えますので、いつごろまで、また幾らくらいまで戻りは続くか。このあたりが観察ポイントと言えます。

ドル円 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

月足チャートでは、いったん6ヶ月移動平均線(18800円)を下回りましたが、今週の値上がりで、6ヶ月移動平均線を上回り陽線に切り返した強い動きです。4月に6ヶ月移動平均線(18800円)を上回り切り返しに転じた事は、相場の強さを表しています。早い切り返しは、それだけ戻り売りを吸収したと言うことです。5月は6ヶ月移動平均線を上回る状態なら、上げ幅を伸ばします。

月足で6ヶ月移動平均線を下回る状態から上回る切り返しは、強い切り返しです。いったん株が下がると、上値に戻り売りが控えているため、売り物を消化し、買い上げると言う強い動きが必要だからです。6ヶ月移動平均線を上回り再上昇相場に戻したので、5月連休明けの2018年業績予想を先取りしたとも言えます。5月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<評価損率 週足チャート>

前週発表(4/7)の「610」評価損率は、-9.49%→(4/14)-11.69%→(4/27)-9.17%と改善しました。今週の上げ幅を見ると、来週発表の数値は大きく改善してそうです。評価損率の数値が悪化した事で押し目形成となりました。今週の株価上昇を見ますと、今後の評価損率は-5%以上に戻すまで上げ余地を残していると言えます。来週以降の数値は観察ポイントです。

評価損率 週足チャート

<東証2部指数&JASDAQ指数>

<東証2部指数 日足チャート>

東証2部指数は前週から大幅に切り返し、今週は25日移動平均線を上回るところまで戻しました。25日移動平均線を維持できれば、高値ボックスから再上昇に戻す可能性が出ます。10日から25日移動平均線を上回る状態を維持できれば、再上昇に向かいます。短期的に25日移動平均線を下回ると高値ボックスになります。来週の観察ポイントです。

<JASDAQ指数 日足チャート>

JASDAQ指数も25日移動平均線を上回るまで戻りました。10日から25日移動平均線を上回った事で再上昇に戻した動きです。先ずは10日から25日移動平均線を上回る状態を維持できるか。来週の観察ポイントです。

東証2部指数&JASDAQ指数

<日経平均 日足チャート>

フランス選挙明け、トランプ大統領発言で、世界の株式市場は大きく動きました。今週はこの様な事が反発材料となり、週間で+500円以上値上がりしました。週間で+500円以上、値上がりすると上昇転換と判断します。また25日騰落レシオは69ポイントのボトムまで下げていたところから反発であり、反発力を高めた形となりました。

チャート的には、75日移動平均線(19100円)を上回る反発から、再上昇相場に戻しました。25日から75日移動平均線を上回る状態は、上昇相場に戻すと見ます。5月連休中、世界の株式市場はどう動くでしょう。それによって連休明けの動きは決まります。今の状態なら再上昇相場に戻すと見ます。連休明けの観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

5月連休前はどう動き出すか。さらに円安に戻すか。東芝の特別扱いはどうなるか。北朝鮮問題どうなる。どう動く世界市場。

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