日経平均株価の動き(2018年03月09日)

2016年以降、トランプ大統領の政策発言で値上がり続けたNYダウに連動してきた日経平均でした。今週はトランプ大統領の鉄鋼関税などの発言で売られたが、週末に同盟国は除外する事、また北朝鮮と会談する事を発表しました。この発言に、日経平均は好感し一時、週間で+600円以上値上がりしたが、戻り売られてしまいました。

米国は減税政策を先取りし、上げ続けたNYダウでしたが、2月に利上げを警戒し下落に転じました。今週は鉄鋼など貿易関税を課す発表から乱高下したが、3月SQ(SQ値21575円)で切り返しました。5月までに北朝鮮と会談するとの発表から、午前中、日経平均は値上がりしたが、イッテコイとなってしまった。。秋の中間選挙をにらんでの発言か。

引き続き、トランプ大統領の発言、NYダウに連動する形では、秋の中間選挙をにらんだ発言などから乱高下は続く可能性は残ります。日経平均は2月安値を3月に下回りました。売り圧力が残っている事を示す動きです。本日(3/9)も21880円まで値上がりするも、控えていた戻り売りに押されて売られました。

今週は3月SQ(SQ値21575円)でした。メジャーSQに向けて乱高下する動きは相変わらず同じパターンです。今夜は米国雇用統計の発表を控えている事も、戻り売られた理由になりますので、今夜の雇用統計の数値によっても乱高下すると思われます。次は3月末決算を控えて、利益確定売り、配当狙いの買い、日銀買い支えなどから、しばらく小動きが予想されます。

3月末は決算のお化粧買いで支えられるので、売りに押されても、大きくは上げ下げしにくいと見ています。トランプ大統領の発言やNYダウ次第では、4月新年度入りから2万1000円を下回る心配は残ります。先ずは今夜の雇用統計発表後どう動くか。

来週以降、3月5日安値20937円を維持できるか。下回らなければ下げ止まってきますが、下回ると、4月以降売られて安値更新すると見ておきましょう。下げるか、維持できるか、トランプ大統領発言、NYダウの動きに影響を受けると見ておきましょう。今後の発言次第では長期化の心配は残るでしょう。米国中間選挙後まで何でもありの発言はありそうです。

4月は2019年業績予想が出始めます。業績内容から値上がりする株を絞ったり、秋以降を見据えた買い場はいつ頃かと言う買い場探しになると見ています。下がっても、まだ様子見する投資家が多ければ、まだ6月から8月に向け下がると見ているからでしょうか。3月の安値は買われていますが、上値は重い感じがします。短期売買で一巡する可能性はあります。

株価が下がり始めると、評価損率は-15%以下まで下がるケースが多いです。1月をピークに下落に転じ、2月2週-10.10%(2/9)に悪化からしてから、今週発表値は-8.86%(3/2分)と改善が見られたが、不十分に見えます。評価損率では投げ売りが出るまで見送りは続く可能性があります。来週発表の評価損率も-8%なら、今後悪化の可能性ありと見ることはできます。

東証1部銘柄の6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は減少が続いています。昨年10月末1747銘柄でピーク→11月末1488銘柄(225種183)→12月末1557銘柄(225種175)→1月末1399銘柄(225種163)→2月末920銘柄(225種88)→3月(1)667銘柄(225種46)→3月(8)547銘柄(225種29)と減少は続いている。まだ数値的に、日経平均の下げ止まりは確認されていないです。3月末以降は、800から1000銘柄以上の増加に戻せるなら上昇相場に戻したと判断できます。800銘柄以下は調整相場は続きます。

「107」マザーズ市場(242銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は、減少か横ばいが続いています。9月末78銘柄(ボトム)→10月末121銘柄→11月末140銘柄→12月末133銘柄→1月末165銘柄ピークに→2月末117銘柄→3月(2)107銘柄→3月(9)105銘柄と減少が続いています。3月末は増加に戻せるか、減少続くか。観察ポイントです。

「105」JASDAQ市場(745銘柄)は、75日移動平均線を上回る銘柄数は低迷が続いています。7月末588銘柄(ピーク)→8月末487銘柄→9月末483銘柄→10月末558銘柄→11月末510銘柄→12月末505銘柄→1月末571銘柄→2月末416銘柄→3月(2)322銘柄→3月(9)311銘柄と低迷続く。増加に戻せるか。観察ポイントです。

東証2部銘柄(521銘柄)も75日移動平均線を上回る銘柄数は、減少が続いています。7月末429銘柄(ピーク)→8月末367銘柄→9月末363銘柄→10月末379銘柄→11月末350銘柄→12月末330銘柄→1月末398銘柄→2月末269銘柄→3月(2)232銘柄→3月(9)202銘柄と減少続く。増加に戻せるか。観察ポイントです。

東証1部銘柄(2077銘柄)も75日移動平均線上回る銘柄数の低迷が続いています。10月末1737(225種208)ピーク→11月末1450銘柄(225種171)→12月末1508銘柄(225種167)→1月末1239銘柄(225種130)→2月末804銘柄(225種56)→3月(2)547銘柄(225種23)→3月(9)535銘柄(225種31)と低迷続く。3月末以降は800から1000銘柄まで増加に戻せるか。観察ポイントです。

<評価損率 週足チャート>

「610」評価損率は-3.63%(1/12)ピーク→-10.10%(2/9)→3月-8.86%(3/2)と改善しています。トランプ大統領発言は何が飛び出すか分かりません。今週も戻りは売られて上値は重かった。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は減少しており、銘柄数の減少から相場の弱さがわかります。

3月末に向けて決算の処分売り、日銀買い支え、配当狙い、お化粧買いで交錯しても、安値を下回った事は弱い動きです。トランプ大統領発言から状況は悪化しているので、評価損率の数値は、-15%から-20%の追い証投げ投げ売りの底値ゾーンに売られる心配は残ります。しばらく買い場は待った方が安全と思われます。来週以降の観察ポイントです。

評価損率 週足チャート

<NYダウ 日足チャート>

NYダウは、もう少しで25日移動平均線と75日移動平均線はDクロスします。25日移動平均線で上値を押さえられると、75日移動平均線を上回れなくなり調整局面に転ずる心配は色濃くなってきます。来週以降、75日移動平均線を上回れなくなると、下げに転ずると見るパターンに変わってしまいます。

今夜の雇用統計の発表のあとどう動くか。大統領の発言でも乱高下は予想されます。その影響は株式市場へ、日経平均にも大きな影響を受けます。引き続き、75日移動平均線を上回る状態を維持できれば上昇相場。上回れなくなれば下降相場か調整局面に向かいます。このあたりが基調転換の観察ポイントです。

NYダウ 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

3月も105円まで円高は進みました。25日移動平均線からカイリ幅は大きくなってきています。また75日移動平均線からのカイリ幅も大きくなった状態です。短期の拡大したカイリ幅から見ると105円前後から大きく円高にはなりにくい状態と見えます。短期的に75日移動平均線からカイリ幅が大きい状態にあり、円高のスピードは遅くなってくる様に見えます。

チャート的には、75日移動平均線からカイリ幅は大きくなっています。25日移動平均線を下回る状態は、円高は止まったとは判断できません。75日移動平均線と25日移動平均線からのカイリ幅が大きくなるとリバウンドが近づく可能性があると見ることはできます。3月末から4月に向けて、円高が止まる25日移動平均線を上回るタイミングを探る時期か。3月に向けた観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数は、75日移動平均線をキープし、上昇基調を維持しています。上値は25日移動平均線に沿っています。25日移動平均線を上回れば上昇相場に戻るが、25日移動平均線を上回れなければ戻り売られる心配あり。3月末に向けた観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

「124」東証小型株指数は200日移動平均線を上回っているが、25日から75日移動平均線まで戻り売られた状態のまま推移しています。25日移動平均線を下回った動きは調整相場と言えます。75日移動平均線下回る状態は、調整相場は続きます。上回る時期を探る。3月末に向けた観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

月足チャートでは、3月も12ヶ月移動平均線まで下げました。引き続き、12ヶ月移動平均線(2万1000円)を維持していれば、上昇相場は維持していると見ることはできます。4月に向けて、12ヶ月移動平均線を下回ってくると下降転換の心配が出ます。来週以降、安値を維持できるかどうか。4月に向けた基調が判断ポイントです。

下段の9ヶ月SRV-Dは80ポイント(77)を下回っています。80ポイントを下回ると上昇力は弱まったと判断されます。安値を上回って推移するならシッカリしています。下回ると調整局面に転ずると見た方が良いでしょう。来週以降の動きは注目されます。4月に向けた観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>

日足チャートでは、辛うじて200日移動平均線(下値支持線)を維持している状態です。上値は25日移動平均線に押さえられています。本日も25日移動平均線を上回れず、戻り売られてしまった。来週以降、25日移動平均線が下がり、株価が25日移動平均線を上回れば反発に転じます。上回れなければ戻り売られます。

短期の株価の下げ止まりは、10日移動平均線を上回れば下げ止まりと判断できますが、本日も10日移動平均線も上回れず売られてしまいました。10日移動平均線を上回ってくれば、次は25日移動平均線を上回ってくる可能性は高くなります。200日移動平均線を下回ってしまうと、再下落の崩れの心配が出てきます。3月末から4月に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

<NO24・75日線形回帰・短期移動平均線>

短期間の動きは、標準条件24番・75日線形回帰・短期移動平均線で動きを見ます。株価は短期3日、5日移動平均線は上回っていますが、10日移動平均線は上回れずにいます。次は10日から25日移動平均線を上回ってくるか。75日線形回帰トレンドは下向きに転じており-2μは20420円まで下がってきました。

この2つの移動平均線を上回れれば、75日線形回帰トレンド+1μ(2万2900円)まで戻すと見ることができます。上回れないと、下向きに転じた75日線形回帰トレンド-2μ(20420)まで売られる心配があります。先ずは短期の下げ止まり確認。下段の11日SLOW%Dで見ます。9日SRV-Kは11日SLOW%Dを上回ってきました。下げ止まり感は出てきたが、維持できるか確認するところです。

NO24・75日線形回帰・短期移動平均線

トランプ大統領の中間選挙を意識した発言で乱高下する世界市場。NYダウの調整は長引くか。日経平均も連動して動く。為替も不安定な動き続くか。どう動く世界市場。

→日経平均株価の動き:目次へ

臨時コメントについて

相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。

↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/