日経平均株価の動き(2019年03月01日)

2月相場は終わりました。2月中旬まであまり強いというは感じはしませんでしたが、20日過ぎから戻す銘柄は一気に増加し、全体的に戻り相場は強まってきたと見方を変えました。今日から3月相場入りです。3月SQに向けて戻りは強まりそうだと見方を少し強めに変えました。

今週は米中貿易協議進行中に、ベトナムでの米朝会談が重なりました。相場的にはどちらの進捗を様子見する動きとなり、下げなかったものの上値も伸びず小幅で推移しました。3月入りから高値更新の動きとなりました。為替が111円まで円安に動いた事が大きいでしょう。3月末に米国からの期日を控え、今後の米中貿易協議の進展を期待したいです。3月相場は進捗期待から3月SQに向けて戻り相場は続きそうに見えます。その後、3月末決算に向けたお化粧買いを期待したいものです。

東証1部銘柄で、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、相場の値上がりは強まっているかなど強弱を読み取る上で参考になります。1月4日(大発会)のとき、128銘柄(225種19)まで減少し、売られ過ぎボトム水準でした。2月1日284銘柄(225種38)まで回復し、前週末2月22日(金)672銘柄(225種83)まで回復しました。2月末701銘柄(225種78)まで回復して引けました。

2001年以降から比較してみると、今年の様にたった2ヶ月間で128銘柄→701銘柄まで回復したのは初めてでした。今年1月からの戻り局面は、今までにない強い戻り局面であった事が数値から掴めました。背景にはNYダウの強い戻りがあったと思われます。800銘柄以上に増加してくると、さらに相場は強まり底入れから上昇基調に戻してくると見方を変える必要が出てきます。

4月新年度入りに新元号が発表され、5月から新たな元号の年に変わります。相場は先取りして上げているか。早めに上昇基調に戻し上昇は続くのか。上昇基調に戻すとしたら、5月以降も強い上昇基調は続く可能性があると判断されます。

株価が上昇基調に戻す背景には、2020年業績予想が出て下方修正が多ければ売られますから、2020年業績予想が良くなるから先に上がる。と言う考え方があります。2020年業績予想を先取りして上げている可能性もあります。

10月に消費増税2%アップ(10%)を控えています。2%のアップでも10月前に駆け込み需要を期待する生産増加、仕入れ増加などが期待できるからです。10月以降は反動安が心配されます。そのため9月まで駆け込み需要がプラス要因として働くという期待はあります。相場は先取りし、7月から9月まで上昇が続く可能性はあります。

弱気から強気に見方を変えるほどの6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数の増加でした。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数の増加は相場の回復を意味します。2001年以降の2ヶ月間の増加率で一番多いことも、相場回復の強さ+早さが伝わりました。

個別株では、マザーズ、新興市場→小型株の順に回復が見られます。引き続き、新興市場から小型株→中型株→値がさ株の回復は続くと見ています。また3月は新興市場→小型株→中型株→値がさ株くらいまで、出遅れ感の残る株は買われてくると見ています。

2月の東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は大幅増加して引ける。9月末1093銘柄(225種151)をピークに売られ。10月末347銘柄(225種56)→11月末589銘柄(225種73)→12月末129銘柄(225種17)→1月末235銘柄(225種40)→2月(7)414銘柄(225種49)→2月(14)506銘柄(225種57)→2月(21)683銘柄(225種89)→2月末701銘柄(225種78)まで回復して引けた。3月800銘柄以上の回復は底入れから上昇転換の確認となります。3月の観察ポイントです。

2月の「107」マザーズ市場(275銘柄)も75日移動平均線を上回る銘柄数は増加して引ける。9月末127銘柄→10月末50銘柄→11月末84銘柄→12月末27銘柄→1月末74銘柄→2月末120銘柄→3月(1)126銘柄と増加で始まった。増加は続くか。3月の観察ポイントです。

2月の「105」JASDAQ市場(725銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も増加して引ける。9月末326銘柄→10月末136銘柄11月末198銘柄→12月末65銘柄→1月末213銘柄→2月末373銘柄→3月(1)362銘柄と増加で始まる。増加は続くか。3月の観察ポイントです。

2月の東証2部銘柄(492銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も増加して引ける。9月末200銘柄→10月末84銘柄→11月末140銘柄→12月末39銘柄→1月末118銘柄→→2月末260銘柄→3月(1)255銘柄と増加で始まる。引き続き3月の観察ポイントです。

2月の東証1部銘柄(2134銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も増加で引ける。9月末1407銘柄(225種188)が上回ってピークを付け。10月末404銘柄(225種52)→11月末816銘柄(225種92)→12月末145銘柄(225種15)→1月末439銘柄(225種79)→2月末1105銘柄(225種129)→3月(1)1149銘柄(225種129)と増加で始まる。増加は続くか。3月の観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

「801」NYダウは、昨年10月に付けた2万6951ドルの高値から12月に2万1712ドルまで5000ドル売られたが、急ピッチな戻りから2万6000ドルまで回復しました。月足では上昇基調に戻してしまいました。日足では200日移動平均線を上回る上昇基調に戻した形です。今後も25日移動平均線を上回る上昇基調を続けそうです。3月に向け2万6000ドル定着か観察です。

「803」NASADAQ指数もNYダウに連れて、200日移動平均線を上回る状態まで回復しました。月足では同じく上昇基調に戻すまで値上がりして2月を終えました。3月は昨年10月高値に迫るまで上昇は続くか観察です。日足チャートでは200日移動平均線を上回る状態を維持し上値更新できるか。3月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

2月のドル円相場は、米朝会談中の様子見もあったが、110円を挟み小動きで推移して引けました。3月入りから200日移動平均線を突破する円安に動きました。3月相場は円安が続くなら株価もう一段高を期待したい。3月は75日移動平均線(111円)を上回る水準を維持できるか。

もう少しで、10日移動平均線と200日移動平均線はGクロスと言うところで上放れしました。来週には10日移動平均線は200日移動平均線を上回るでしょう。円安に向けた動きに転じたと見る動きです。75日移動平均線を上回った事で円高シフトの心配は薄れました。75日ボリンジャーバンド幅から見る上値は、+1Σ(113円)から+2Σ(114円)に向けた動きを期待したい。中心線を上回った事で、75日移動平均線(中心線)+1Σに向けた円安期待。-1Σ→-2Σの円高に逆戻りは薄れたか。3月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

2月の「105」JASDAQ指数は、75日移動平均線を上回る状態を維持して引けました。それでも200日移動平均線との2線カイリ幅は大きいです。3月は200日移動平均線との2線幅を縮小するまで上昇できるなら、強い戻り局面は続いていると見ることができます。3月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

2月の「124」東証小型株指数も75日移動平均線を維持して引けました。まだ75日移動平均線から200日移動平均線までの2線カイリ幅は大きく、3月相場は2線カイリ幅を縮められるだけの上昇は期待できるか。再度75日移動平均線を下回ると戻り売りの心配は残るが、下がれば押し目になるでしょう。3月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<日経平均 月足チャート>

2月相場は1月に続き続伸し、21385円で引けました。戻りメドと見ていた6ヶ月移動平均線(21700円)は、3月入りから(21340円)まで下がってきました。3月相場は6ヶ月移動平均線(2万1350円)を上回って始まりました。3月は6ヶ月移動平均線を上回る状態を維持できるか。

月足チャートでは、3月も60ヶ月移動平均線(19000円)を下値支持線に、6ヶ月移動平均線(21340円)を上回るスタートとなりました。このまま上回る状態維持なら上昇相場は強まりそうです。3月期末は12ヶ月移動平均線(22000円)まで戻せるか。押し戻されるか、続伸か。3月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<週足 日経平均 裁定売り残動向>

2月の株価上昇を表すように、裁定売り残は減少で終わりました。3月も裁定売り残の減少が続くなら、日経平均の上昇局面は続きます。昨年10月の上昇局面に向け、1億株以下に減少しました。現在は1.3億株です。3月決算に向け少し減少余地を残しています。減少が続くなら、3月も日経平均の戻り局面は続くと言えます。

週足チャートでは、2月は2週続けて週間で+500円以上の上げ幅が続きました。それだけでも、裁定売り残の買い戻しが強かった事を表しました。上昇から13週移動平均線突破し、26週移動平均線(21600円)まで戻して始まりました。引き続き、減少局面から上昇局面は続くか。このあたりが3月の観察ポイントです。

週足 日経平均 裁定売り残動向

<日経平均 日足チャート>

2月相場は終わりました。75日移動平均線を上回って引けました。また3月相場はスタートしました。日足チャートでは、200日移動平均線に迫る上昇で始まりました。3月は200日移動平均線を上回れるかどうか。3月の相場観察と言える。引き続き3月相場は、200日移動平均線を上回る上昇を維持を期待したい。

下段の25日騰落レシオは、2月に133ポイント→103ポイント→112ポイントで2月は終わった。3月入りし112ポイントから始まりました。数値的には上げ余地を残しています。3月末に向け125ポイント以上に戻すと過熱感がでます。3月期末決算に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

<NO24・75日線形回帰・短期移動平均線>

標準条件24番・75日線形回帰・短期移動平均線で見ています。75日線形回帰トレンドは下向き状態(傾き度)は下向き→やや横ばいに近いところまで戻しています。2月末は+1μ(2万1330円)を上回って引けました。3月入りから線形回帰トレンドの傾き度はもっと横ばいに向かいます。徐々に上向きに向かっていくと見ています。

横ばい状態では、3月の上値は+2μ(2万2000円)を上値目標とする水準です。上向きに転ずれば上値目標は上がります。75日線形回帰トレンド+1μを下回ると25日移動平均線(2万1000円)が下値支持線です。来週も+1μを維持なら、強い上昇局面は維持されているでしょう。短期の下値メド→(25日移動平均線・2万1000円)→中心線(20600円)→-1μ(19800円)となります。3月の観察ポイントです。

NO24・75日線形回帰・短期移動平均線

引き続き、米中貿易協議の行方がカギ。3月末に向け米中貿易協議に進展あるか。3月ドル円相場は114円に向け円安はあるか。NYダウは続伸続くか。どう動く世界市場。

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