3月始め、中国は2月の経済統計を発表しました。あれほどの大国が1日~2日で国家統計を発表できるほど電子化が進んだ事かと毎月驚いています。少し前までウソだろうと疑ったが、今は日本の統計はペンを舐める時間分だけ遅い発表になっています。いかに中国の電子統計が進んでいるかを表すものか。電子化時代へ大きく変わったと感じられます。
5日に中国は一年間の国家経済活動を全国人民代表大会(全人代)で発表しました。今年の成長率は前年6.5%から6%前後に下方修正しました。米国はともかく、EUや日本にとって最大の貿易相手国が経済成長率をダウン修正したのですから、EUや日本経済も下ブレするでしょう。EUは景気悪化なら利下げに向かう=円高に振れる心配ありです。中国の発表から日経平均は売られています。
日本最大の貿易相手国が景気見通しを下方修正を発表。日本への景気悪化の影響が心配される中で、秋に消費増税(10%)を予定しているのですから、日本は秋以降、景気後退する可能性が高くなる心配は強まります。そう考えると、この戻り相場は夏までもつか?5月連休明けの2020年業績予想発表でピークを打つか。このあたりが心配されるでしょう。
今週は3月SQ週でした。中国の下方修正発表から、3月1日に付けた2万1800円は上回れなかず売られています。SQ後は3月末配当落ち分を差し引く、現物と先物の価格差は6月限代わりから-200円開きました。先物の売り要因となり、現物株は売られました。またSQでは利益確定売りと重なり売られました。この下げは押し目となるか、月末に向け調整は続くか。NYダウ動向と、ドル円相場が円安維持なら下げにくいと考えます。NYダウ売り、円高にシフトするなら売られます。
東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、(3/1)1200銘柄(225種121)の半数以上に増加しました。2001年以降の増加局面では一番早かった。この増加ピッチが速かった事も目先の利食い売りになりました。(3/7)の銘柄数は909銘柄(93)銘柄まで減少しました。急ピッチの上昇からピークを付け売られました。急ピッチな急ぎの上げを見ると、今年の相場は前半で高値形成してしまうのではないかと心配されるでしょう。引き続き、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数の増加が続く間は、相場の上昇は続くでしょう。減少に転じた場合は注意します。
ニュースでは、3月下旬の米中貿易協議は、国家トップ会談で決着と発表されています。来週以降、米中会談の行方を見守る事も加わり、相場は様子見となり上値は押さえられる可能性はあります。来週3月SQ明け相場は、3月末に向け高値圏維持できるか。それとも利食い売りに押されるか。2番底形成に向けた動きとなりか。3月下旬の米中会談を控えてどう動くか観察です。
個別株は、日経平均の影響力が薄い、新興市場、材料株、小型株など物色されてきました。この様な株にも一巡感が出てきました。3月末に向けて、新興市場など小型株が物色される相場は息切れしそうです。一部大型株など、2020年業績予想が出るまで様子見相場が続くと見ています。
3月の東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は3月始めをピークに減少に転じた。9月末1093銘柄(225種151)→10月末347銘柄(225種56)→11月末589銘柄(225種73)→12月末129銘柄(225種17)→1月末235銘柄(225種40)→2月末701銘柄(225種78)→3月(1)1224銘柄(225種121)→3月(7)909銘柄(225種93)と前週末より減少した。3月以降800銘柄以上を維持できれば上昇相場の回復は続く。800銘柄以下に減少なら戻り高値形成の心配へと変わる。3月の観察ポイントです。
3月の「107」マザーズ市場(275銘柄)も75日移動平均線を上回る銘柄数は減少に転ずる。9月末127銘柄→10月末50銘柄→11月末84銘柄→12月末27銘柄→1月末74銘柄→2月末120銘柄→3月(1)126銘柄→3月(8)105銘柄と減少に転ずる。増加に戻せるか。減少に転ずると戻り高値の心配あり。3月の観察ポイントです。
3月の「105」JASDAQ市場(725銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は減少に転ずる。9月末326銘柄→10月末136銘柄11月末198銘柄→12月末65銘柄→1月末213銘柄→2月末373銘柄→3月(1)362銘柄→3月(8)299銘柄と減少に転ずる。増加に戻せるか。減少は続くか。3月の観察ポイントです。
3月の東証2部銘柄(492銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は減少に転ずる。9月末200銘柄→10月末84銘柄→11月末140銘柄→12月末39銘柄→1月末118銘柄→→2月末260銘柄→3月(1)255銘柄→3月(8)203銘柄と減少に転ずる。引き続き、3月の観察ポイントです。
3月の東証1部銘柄(2134銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は減少に転ずる。9月末1407銘柄(225種188)が上回ってピークを付け。10月末404銘柄(225種52)→11月末816銘柄(225種92)→12月末145銘柄(225種15)→1月末439銘柄(225種79)→2月末1105銘柄(225種129)→3月(1)1149銘柄(225種129)→3月(8)792銘柄(225種78)と減少に転ずる。増加に戻せるか。減少に転ずるか。3月の観察ポイントです。
<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>
「801」NYダウは、2月末に2万6000ドルに乗せ、伸び悩んだ後、25日移動平均線下回るまで売られ始めました。この下げは押し目形成か、高値形成か。月末の米中会談を前にして伸び悩んでいます。いまは上昇相場を維持しており、高値を更新してくるか。どちらとも取れるでしょう。3月は2万6000ドル定着できるか観察です。
「803」NASADAQ指数もNYダウに連動し、25日移動平均線下回るまで売られ始めました。7500ポイントと200日移動平均線も下回ってきました。再度200日移動平均線を上回るまで戻せるか。戻すと上昇基調に戻したと見ます。3月は200日移動平均線を上回る状態を維持できるなら4月相場に繋がるでしょう。3月の観察ポイントです。
<ドル円 日足チャート>
3月のドル円相場は、200日移動平均線を突破し112円台を付けたが、ECBの経済予想の下方修正発表から円高にシフトしました。200日移動平均線を維持できれば円安に戻す動きに見えます。下回れば円高に動き出したと言えるでしょう。当面は200日移動平均線を上回る状態に戻せるか。下回る円高に動き出すか。戻せれば+1Σ(113)を目指す動きになります。
75日ボリンジャーバンド幅から見る下値-1Σ(109円)から上値は+1Σ(113円)で推移するでしょう。中心線を維持出来れば円安期待から+2Σ(114円)に向けた動きです。中心線を維持できれば+1Σ(113円)に向けた円安期待の動き。中心線下回れば、-1Σ(109円)→-2Σ(107円)の円高に動くでしょう。3月の観察ポイントです。
<JASDAQ指数&東証小型株指数>
<JASDAQ指数 日足チャート>
3月の「105」JASDAQ指数は、75日移動平均線を上回る状態で始まるも下回ってきました。3500ポイントまで戻したことから売られたか。一度75日移動平均線を上回ったので再度上回れるか。上回れば、再度200日移動平均線に向けた戻り相場に戻したと言えるでしょう。75日移動平均線を下回れば戻り売りに転ずるでしょう。戻せるか。3月の観察ポイントです。
<東証小型株指数 日足チャート>
3月の「124」東証小型株指数も75日移動平均線を上回り、3000ポイントを上回ったところで戻り売りに転じてしまいました。75日移動平均線を下回った事から、再度上回れるか。75日移動平均線を上回る状態に戻せば戻り相場に戻すでしょう。75日移動平均線を上回れなければ戻り売りに転ずるでしょう。3月の観察ポイントです。
<週足 日経平均 裁定売り残動向>
今週の裁定売り残は減少→増加に転じました。裁定売り残が増加に転ずる事は、日経平均は売られる事を意味します。今度は増加が続く間は、日経平均は売られます。裁定売り残の増加=減少の動きを見ることで、日経平均の動きが掴めます。3月決算に向け、増加に転じてしまうか、減少に戻せるか。
週足チャートでは、週間で-500円以上下落しました。週間で-500円以上の下落は下降転換した事を意味します。再度上昇転換するには、また週間で+500円以上値上がりしなければ確認できません。来週以降、週間で+500円以上値上がりできなければ、13週移動平均線を下回る心配有りです。引き続き、3月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>
3月相場もプラスの陽線で始まるが、今週の下落から陰線に転じました。12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)に接近したところから、伸び悩み売られました。また6ヶ月移動平均線も下回ってきたことで戻り売りの心配が出てきました。来週以降、再度6ヶ月移動平均線を上回れるかどうか。6ヶ月移動平均線を上回れば再チャレンジするでしょう。
月足チャートでは、3月は6ヶ月移動平均線(下値支持線)を上回って始まるが、再度6ヶ月移動平均線を下回る陰線に転じてしまいました。陰線が続くなら売り転換の心配ありです。3月末に向けて6ヶ月移動平均線を下回って引けると戻り売り転換の心配があります。3月の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>
3月SQ週でしたが、75日移動平均線を下回って引けました。日足チャートでは、200日移動平均線まで戻せず、75日移動平均線を下回る下落から調整局面に転じました。再度75日移動平均線を上回れるかどうか。3月の相場観察と言えるでしょう。引き続き、3月相場は、75日移動平均線を上回り、200日移動平均線に向けて上昇は続くか期待したいです。下回れば戻り売りに転ずるでしょう。
下段の25日騰落レシオは、2月133ポイント→2月末112ポイント→3月8日98ポイントまで下がる。騰落レシオが100ポイント以下に下がった事は値下がり銘柄数が増加した事を意味します。100ポイント以上に増加すると、値上がり銘柄数は増加した事を意味します。3月期末決算に向けた観察ポイントです。
<NO24・75日線形回帰・短期移動平均線>
標準条件24番・75日線形回帰・短期移動平均線で見ています。75日線形回帰トレンドは下向き状態(傾き度)は続くでしょう。今週+1Σ(21540円)を下回りました。また25日移動平均線(21200円)も下回りました。目先は中心線(20840円)が下値支持線です。中心線(20840円)を下回ると、-1Σ(20140円)まで売られる心配があります。
上値は+2μ(2万2200円)→+1Σ(21540円)→中心線(20840円)を下回りました。75日線形回帰トレンドはやや横ばいまで戻したところで売られてしまいました。来週は中心線(20840円)を基準に、+1Σ(21540円)から-1Σ(20140円)の上下に攻防戦です。3月の観察ポイントです。
中国に経済成長率は前年度より下方修正した。世界経済への影響は大きい。月末の米中貿易協議の行方がカギ。3月末に向け米中貿易協議に進展あるか。ドル円相場は円高にシフトしてしまうか。どう動く世界市場。
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