今週はG20&米中会談を控え、様子見相場で推移したと言えます。米中協議期待から先買いされた面もあり、また米中会談まで見送りムードの相場でした。為替は106円から1円以上円安に動きました。昨年以降、米中貿易戦争の影響を受け、昨年12月末に1万9000円割れしました。年明けから戻り相場でスタートしたものの、戻り相場の中でも、米中貿易戦争、円高、8%消費増税の影響、これらの影響を受けたまま、2020年業績予想は発表され株価は売られました。業績悪化を意味しました。この3重苦の相場環境は続いています。
秋以降、業績予想に改善が見られなければ株は買われません。G20が終われば、7月は参院選挙スタートとします。10月から消費税10%にアップします。与党は消費税10%のまま選挙を戦うのでしょうか。株式市場は景気に先行して動くものです。さらに下落続くか、織り込み済みから反発に転ずるのか。どちらもあり得る状況から、今後の動きを見ながらの判断は続きます。
この様な相場展開では、主力株は動かず、一部の小型株、新興市場株の短期相場が維持され、日経平均が下がれば、日銀の買い支えが入るという繰り返しの相場です。日経平均が下がらないため、なかなか買い場と言う下げ局面がきません。こう言う動きが、いつまで続くのか、このあたりもG20&米中会談の観察ポイントです。
評価損率を見ますと、昨年12月から-15%前後で推移が続いています。半年以上、-15%前後の損失を抱えたままでいることを示しています。これだけ悪化した状態が長らく続いたことは、リーマンシッョク前に、東日本大震災の後などに遡ります。大概、半年に一度は大きくリバウンドしてきましたが、半年間-15%前後で推移しているのですから、リーマンショック前と同じく、投資家の様子見状況は続いています。さらに悪化したら反発に近づき、この状態で好材料が出ても反発しやすい様にも見えます。いつまで様子見相場は続くのか?これもG20後の状況を見ての判断です。
仮にG20の米中会談で良い話がされたとしても、秋に消費増税10%を控えているので、国内は一時的な好材料の上値は売り場になる可能性があります。主に自動車産業(輸出)が立ち上らない事には、株式相場の回復は遅くなります。増税の駆け込み需要では上がりにくい。輸出企業の立ち上がりは円安も条件に加わります。
景気を先取りする株式相場は、大手建設株の動きに見られるように、オリンピック需要は2017年末でピークを過ぎ、下げ相場を続けています。建設株は、いつごろ底入れするのか動きは観察されています。元(2012年)のスタートラインまで下落は続いてしまうのか、オリンピック関連は、底入れまで手が出せない業種です。
やはり相場のスタートは、半導体、機械、自動車、金融、ITなどが挙げられます。主力株は日銀の買い支えで下落は下げ渋っているので、上昇のパンチ力に欠けます。色々と上がらない要因が重なる相場状況から、様子見状況が続きそうな事はわかります。どこかでドカンと下がるか。急に円安に動き出すなど変化待ちです。
この様な相場状況から、まずはG20の米中会談結果を待ちたい。次は選挙結果、秋の中間決算発表へと繋がるでしょう。相場環境的に悪いため、個別物色相場が続くだろうと言う事はわかります。弱い相場のとき、材料株は上値は伸びにくい傾向があります。このあたりも注意しながら判断して頂きたいと見てください。
引き続き、週間で+500円以上の上げ幅は確認できてません。弱い相場の戻り売り状況が続いているからだと言えます。個別物色株相場は、小型好業績株、材料株、成長産業などが短期相場と言えます。あとは中期相場の底値待ちと言えます。
今週の東証1部銘柄(2151銘柄)で6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は800銘柄以下の弱い状況が続いています。1月末235銘柄(225種40)→2月末701銘柄(225種78)→3月末840銘柄(225種93)→4月末1068銘柄(225種113)→5月末664銘柄(225種52)→6月(6)659銘柄(225種49)→6月(13)752銘柄(225種54)→6月(20)822銘柄(225種69)→6月(27)700銘柄(225種55)→6月(27)804銘柄(225種65)と少し増加では弱い状況です。7月も減少続き弱気か。増加に転ずるか。7月の観察ポイントです。
今週の「107」マザーズ市場(286銘柄)も75日移動平均線を上回る銘柄数も横ばい続く。1月末74銘柄→2月末120銘柄→3月末151銘柄→4月末124銘柄→5月(10)115銘柄→5月末90銘柄→6月(7)87銘柄→6月(14)92銘柄→6月(21)91銘柄→6月(末)94銘柄と弱い状態は続く。6月末の観察ポイントです。
今週の「105」JASDAQ市場(714銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は少し増加する。1月末213銘柄→2月末373銘柄→3月末365銘柄→4月末319銘柄→5月末210銘柄→6月(7)203銘柄→6月(14)237銘柄→6月(21)241銘柄→6月(末)271銘柄と増加する。増加は続くか観察ポイントです。
今週の東証2部銘柄(491銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も少し増加する。1月末118銘柄→2月末260銘柄→3月末248銘柄→4月末238銘柄→5月末130銘柄→6月(7)129銘柄→6月(14)141銘柄→6月(21)144銘柄→6月(末)166銘柄と少し増加する。増加は続くか観察ポイントです。
今週の東証1部銘柄(2151銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は少し減少する。1月末439銘柄(225種79)→2月末1105銘柄(225種129)→3月末1087銘柄(225種110)→4月末1134銘柄(225種115)→5月末499銘柄(225種40)→6月(7)649銘柄(225種52)→6月(14)695銘柄(225種54)→6月(21)691銘柄(225種57)→6月(末)728銘柄(225種61)と弱含み相場続く。
<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>
「801」NYダウは2万6500ドルに乗せ、高値圏で推移しています。2万6000ドル台に乗せた動きを見ても、米国株は強い基調を維持しています。基調が転換する様な下落がなければ強い基調を維持しそうです。いつごろ高値更新相場に戻すか。G20米中会談が終わった後、上昇維持できるか。6月の観察ポイントです。
「803」NASADAQ指数も8000ポイントに戻してきました。強い動きと言えよう。今年の高値を上回ってこれるか。引き続き、G20のあとどう動くか。G20後の相場は上昇維持できるかどうか。6月の観察ポイントです。
<ドル円 日足チャート>
今週のドル円相場は106円台まで円高に動きました。今年1月の107円を上回る円高に振れた事から、いったんは行き過ぎた円高から円安にリバウンドしてくるか。それでも円高基調は続いています。引き続き、10日から25日移動平均線を下回る状態は円高に動いてます。G20後の動きはどう動くか。
75日ボリンジャーバンドの先端拡大(円高)→縮小に転ずるか。-3Σ(105円)まで下方拡大しています。引き続き、-3Σ(105円)に沿った円高での推移は続くでしょう。縮小に向かうと円安に戻すでしょう。ボリンジャーバンドの先端拡大続く。円高(105円台)余地は拡大している。円高は続くか観察ポイントです。
<JASDAQ指数&東証小型株指数>
<JASDAQ指数 日足チャート>
「105」JASDAQ指数の日足チャートは、5月から75日移動平均線下回る下降ボックス相場です。まだ75日移動平均線は上回れずにいます。75日移動平均線を下回る状態は下降相場が続く。75移動平均線上回れば下げ止まり確認と判断されます。7月以降の観察ポイントです。
<東証小型株指数 日足チャート>
「124」東証小型株指数の日足チャートも同じく下降ボックス相場です。75日移動平均線を下回る状態は、下降基調に向かう心配ありです。75日移動平均線を下回る状態が続くと暴落に発展する心配は残るでしょう。7月以降の観察ポイントです。
<評価損率 月足チャート>
「610」東証評価損率の月足チャートでは、昨年後半から-15%前後で推移しています。半年以上-15%で推移するのは、民主党政権時代、東日本大震災、リーマンショック前など、株式市場が下降局面の時です。リーマンショックの前の高値圏でも、低迷期が続きました。この時の悪化状態に似ています。
引き続き、株価低迷が続くか。下落が続くと、リーマンショック前と同じ動きから、下落に発展する心配があります。消費増税では売られてしまうか。織り込み済みからリバウンドに転ずるか。7月以降の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>
6月は+630円高で引けました。6ヶ月移動平均線は上回れず、12ヶ月移動平均線を下回る下降ボックス相場の域は脱していません。12ヶ月移動平均線を上回れなければ、上値は切り下がり、ズルズル下げ相場に向かう心配は続きます。売られた場合の当面の下値支持線は60ヶ月移動平均線(19500円)です。
毎年、夏相場は夏枯れしてきました。今年の夏相場はどう動くか。月足チャートでは、上値は12ヶ月移動平均線に押さえられています。下値は60ヶ月移動平均線です。この2線間のボックス相場を上下どちらかに放れるときがくるでしょう。7月以降の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>
6月相場はボックス相場で終わりました。75日ボリンジャーバンドの先端は横ばいを示して引けました。7月相場もボックス相場の状態から始まるでしょう。75日ボリンジャーバンド中心線を下回る状態はボックス相場が続く。200日移動平均線を上回らないと上昇基調に戻せません。
ボリンジャーバンド先端が拡大に動けば、株価は上下どちらかに動き出します。7月の75日ボリンジャーバンドは横ばいか、拡大か。まずは中心線を上回ってこなければ戻り売り相場は続きます。7月の観察ポイントです。
<NO24・75日線形回帰・短期移動平均線>
標準条件24番・75日線形回帰・短期移動平均線で見ています。75日線形回帰トレンド(中心線)下向き→やや緩やかになってきましたが、上傾きに変わるまで戻り売り相場は続きます。株価は+1μは上回れませんでした。伸ばしたとしても+2μでは売られます。中心線を上回った事で、今後も中心線を維持できれば上向きに転じてきます。
7月は75日線形回帰トレンド下向き→横ばい→上向きに変われるか。株価が中心線を上回る状態推移なら上向きに転じてきます。まず中心線維持できるかです。中心線を下回ると戻り売りと判断されます。7月の観察ポイントです。
G20後の相場どう動く。米中貿易協議進展するか。イラン情勢の影響はあるか。為替相場どう動く。世界どう動く。
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