日経平均株価の動き(2019年08月16日)

前週は東京市場の先物オプションSQでした。今週はNY市場のSQ週です。昨年以降、SQに合わせる様に2週から3週目に乱高下するように感じられます。「506」裁定売り残動向は、1998年の金融危機の時、7億株まで増加したが、現在この水準に迫っています。市場は金融危機に備えているようです。

「506」裁定売り残動向では、大幅に増加した後、買い戻しから減少局面に相場の流れは変わります。減少局面に変われば、株価は大幅な上昇局面に転じてきました。増加が続く事は下落局面が終わっていないとの見方であり、減少局面に変わっていない。トランプ大統領の発言で乱高下する市場の流れは変わってません。

多くの投資家は、大きく下がってくれる事を待っているが、日銀買い、自社株買いで、なかなか下がらないでいます。下落した場合、その後は、裁定売り残の買い戻しから大きく戻す相場が考えられます。日経平均は週間で+-500円以上動くと転換します。5月連休明け、週間で-914円下落し、-500円以上下落したので下降転換しました。

その後+500円以上値上がりしていない。この乱高下の局面は+500円以上、値上がり出来ない間は調整局面は続きます。日経平均の下げ止まりから反発に転じたかどうかの判断基準の1つとして、週間で+500円以上、値上がりしたら、日経平均は反発から上昇転換します。いまは週間で+500円以上の値上がり待ちです。

米国では、長短市場金利が逆転し、不況の入り口だ!と、NYダウは大幅下落しました。こちらも株式市場の乱高下は続くと見て、資金が米国債に流れている事を示しています。こちらも何かのキッカケで、株式市場の大幅下落を呼び込む心配があります。今後もトランプ大統領は、FRBに介入続けるか。

トランプ大統領の発言で乱高下する流れは変わりそうにありません。これでは市場の乱高下が続くなら、一先ず資金は債券に逃がしておこうとなります。米中貿易和解などのキッカケで流れが変わるときがくれば、大きく切り返す可能性があります。週間で+500円以上値上がりしない間、状況は変わらない。日本市場は、トランプ発言の影響を受けにくい、内需小型株、新興市場、材料株、一部の好業績株、REITなどに流れています。

日経平均の上昇転換は、昨年の高安の中間値21700円を上回れるかどうかにかかっています。今週は2万1000円を下回ってきました。徐々に株価水準は下がってくるのか。週間で+500円以上、値上がりするか、21700円を上回れないと、戻り売り場になりやすい。先ずは2万1000円台の回復がなければ、弱い相場状況は続いていると判断されます。

引き続き、個別株は、米中貿易、日韓関係、為替などの影響を受けにくい株を選ぶか、底入れを待つか、デイトレなど短期売買でしのぐか。内需小型株、新興市場、オンリーワン株、REITなどシッカリしています。引き続き、株価の反転を待ちたい局面です。

今週の東証1部銘柄(2155銘柄)で6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は減少続く。1月末235銘柄(225種40)→2月末701銘柄(225種78)→3月末840銘柄(225種93)→4月末1068銘柄(225種113)→5月末664銘柄(225種52)→6月末774銘柄(225種64)→7月末917銘柄(225種64)→8月(1)971銘柄(225種70)→8月(8)565銘柄(225種41)→8月(8)565銘柄(225種41)→8月(15)537銘柄(225種35)と減少続く。増加に戻せるか観察ポイントです。

今週の「107」マザーズ市場(294銘柄)も75日移動平均線は減少続く。1月末74銘柄→2月末120銘柄→3月末151銘柄→4月末124銘柄→5月末90銘柄→6月末94銘柄→7月末123銘柄→8月(2)119銘柄→8月(9)105銘柄→8月(16)86銘柄と減少した。8月は増加に戻せるか。

今週の「105」JASDAQ市場(712銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は減少続く。1月末213銘柄→2月末373銘柄→3月末365銘柄→4月末319銘柄→5月末210銘柄→6月末297銘柄→7月末408銘柄→8月(2)332銘柄→8月(9)272銘柄→8月(16)234銘柄と減少続く。8月は増加に戻せるか。

今週の東証2部銘柄(487銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は減少続く。1月末118銘柄→2月末260銘柄→3月末248銘柄→4月末238銘柄→5月末130銘柄→6月末170銘柄→7月末245銘柄→8月(2)202銘柄→8月(9)154銘柄→8月(16)122銘柄と減少続く。8月は増加に戻せるか。

今週の東証1部銘柄(2151銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は減少する。1月末439銘柄(225種79)→2月末1105銘柄(225種129)→3月末1087銘柄(225種110)→4月末1134銘柄(225種115)→5月末499銘柄(225種40)→6月末730銘柄(225種61)→7月末1012銘柄(225種79)→8月(2)693銘柄(225種50)→8月(9)633銘柄(225種45)→8月(16)559銘柄(225種42)と減少続く。増加に戻せるか。

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

8月入りから、「801」NYダウは-1300ドル以上下落してきました。トランプ大統領発言の市場への影響は大きい。昨年12月の下落幅に発展する心配も出てきたか。200日移動平均線を下放れてくると、大きく売られる心配が出てきます。200日移動平均線前後を維持できるか。観察ポイントです。

「803」NASADAQ指数は200日移動平均線を上回っています。こちらも200日移動平均線を下放れするようなら、昨年12月の下落の心配はあります。まだ200日移動平均線は上回っています。200日移動平均線を維持できるかどうか。8月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>

8月のドル円相場は乱高下しました。今週は106円前後でいったりきたり。75日ボリンジャーバンド先端は縮小し始めてきました。少し円安に戻すと言う動きです。先端縮小から106円前後で円高は止まりそうです。為替の乱高下が止まれば、株式市場の乱高下も止まってくる可能性はあります。今後は、10日移動平均線を上回ってくれば円安に戻す動きです。10日移動平均線を下回ったままなら円高へのブレは残ります。

75日ボリンジャーバンドの先端拡大→先端縮小に動きだしたので、75日ボリンジャーバント-3Σ(104円)は横ばいになってきました。105~6円で円高は止まると言う動きです。横ばいに動き出す事は、円高は止まり→円安に動くと言うことです。短期的に10日移動平均線上回る動きから円安に動き出します。観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数は、日経平均に連動して下放れしてきました。6月安値(3291)を下回ってくれば下降転換します。再度75日移動平均線を上回れれば底固めします。さらに下放れするか。再度75日移動平均線を上回るまで回復できるか。8月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

「124」東証小型株指数は売り込まれました。6月安値(2758)を下回ってきたので下降転換し、今後は戻り相場と診断されます。また8月8日(2707)を下回るようなら、さらに下降局面は強まると言えます。さらに下放れするか。再度75日移動平均線を上回るまで回復できるか。8月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<裁定売り残動向 週足チャート>

「506」裁定売り残の増加は続いています。1998年の金融危機、2002年の金融危機、2011年の増加局面を上回るまで増加してきました。市場では金融危機が来ると見ている事がわかります。金融危機を警戒し、増加は続いているとなれば、過去の局面では、増加が続いている間は、日経平均は下げ止まってません。

現在の水準は、1998年金融危機の水準に迫っています。裁定売り残動向と日経平均を対比して見ますと、増加局面では、日経平均の下落は続き、減少局面では、日経平均は上昇に転じています。まだ増加局面は続いているので、日経平均の下落は続くと見られています。ここからは減少局面に転ずるのを待ちたい。9月に向けた観察ポイントです。

裁定売り残動向 週足チャート

<日経平均 月足チャート>

8月の下げ幅は-1000円以上に拡大してきました。月足チャートでは、60ヶ月移動平均線(下値支持線・19700円)は上回っているので、上昇トレンドは維持しています。今後は60ヶ月移動平均線(下値支持線)を維持できるかどうか。上昇トレンドを維持出来るかどうかのポイントです。

月足チャートでは、12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)に上値を押さえられて、上値を切り下げています。下値は60ヶ月移動平均線(下値支持線)を支えられ、上値は12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)に押さえられています。徐々に三角持ち合い形成から、この抵抗線を上下どちらに放れる時期が来ます。「株価は放れに付け」が相場格言です。どちらに放れるか。9月以降の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>

7月末に、75日移動平均線を下回り、前週に6月安値を下回りました。安値を下回る動きは弱気に転じた動きです。75日ボリンジャーバンド-3Σで下げ渋っていますが、ボリンジャーバンドの先端が拡大してくると、下放れが始まります。まだ横ばいの範囲であり、まだ大きく売られないと見られる範囲です。

日足チャートでは、200日移動平均線下向き、75日移動平均線下向きに転じ、株価は下回っているので、下降ボックス局面ですが、これから戻せるか、戻り売られるかを見るのは、75日ボリンジャーバンドの先端が下方拡大するか、縮小するかで判断できます。まだ横ばいの範囲と見られるが、いつ拡大するかわかりません。下ブレの心配は残したままです。9月に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

<NO24・75日線形回帰・短期移動平均線>

標準条件24番・75日線形回帰・短期移動平均線で見ています。75日線形回帰トレンド(中心線)は下向きに転じ、短期では下降トレンドです。株価は中心線を上値抵抗線と見るボックス相場の範囲で推移すると見ています。短期的には-2μ前後の状態から株価の落ち着きを待ちたいところです。

75日線形回帰トレンド下向きの状態では、上向きに変わるまで下降ボックス相場と判断されます。株価が-2μ(20200円)を下回ってくるなら、下降トレンドは強まると見ます。-2μを下回らなければ、弱い下向きのボックス相場で推移します。来週以降、-1μを上回る回復は期待できるか。このあたりがポイントです。

NO24・75日線形回帰・短期移動平均線

何故か米中貿易戦争はSQに向けて動くことが多い。デリバティブで稼いでいるのか。日韓関係の決着は長引くか。為替相場どう動く。世界どう動く。

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