日経平均株価の動き(2020年01月31日)

今週はさらに中国武漢コロナウイルス感染が世界的に拡大しました。経済への影響が懸念され、一先ず売っておけと、月曜日の相場は売られて始まりました。また一先ず円に戻そうとする回避資金から為替は円高に振れました。円高に振れると株安へ連鎖する仕組みになっています。相場の円高→株安は悪循環と言えます。上昇転換のキッカケはコロナウイルスの終息待ちか。

日経平均は2万4400円を上回る相場を期待していましたが、コロナウイルス感染で、逆に1000円幅も売られてしまいました。2月相場は、再度2万4000円への戻り相場に転ずると見ていますが、上昇転換のキッカケはコロナウイルスの終息待ちとなっています。中国での感染拡大が止まれば、先買いの動きに転ずると見ています。またNYダウの上昇が終息を表す指標となります。

NYダウは売られましたが、崩れていません。NYダウの下落幅、また日経平均の下落幅が、コロナウイルスの脅威や恐怖指数を表しています。いまのところ大きく崩れていないので、それほど脅威と見ていません。日経平均が1月はマイナスに転じてしまった事は残念ですが、2万3000円を挟んで1月を終えました。大きく下落したとは言えない状態で引けました。

1月は、コロナウイルス感染から株価は2万3000円まで売られてしまいましたが、2月に向けた押し目形成と見ています。来週から2月入りします。2万4000円台回復に弾みがつくとみていますが、一度売られてしまったので、値を戻しても決算前の戻り相場になったと見てください。2月下旬に向け戻ったら戻り売り場と見ています。

2月の後は3月決算が控えています。あまり買い材料と言えない月であり、決算対策売りから大型株も売られやすくなります。そこに、またコロナウイルス感染でもニュースが加われば大きく売られる心配があります。そう言う意味でも、2月に値を戻したら、いったん売り場とみたい。3月は売られたら買い場と見たい。

コロナウイルス感染を代表するマスク関連株は暴騰しています。12月の川本産業の株価は400円台であったが、3700円台まで急騰しています。ドラックストアでは、マスクが品不足から売り切れになっています。中国に無償提供する自治体もあり、企業でも無償提供を発表しました。消毒薬、マスクメーカーは特需となっています。

「506」裁定売り残動向は、12月で減少はストップし、増加に転じました。1月は増加し、4億株まで増加しました。裁定売り残の増加局面は日経平均の下落局面です。増加が続けば日経平均の下落は続くが、日経平均が下がらなければ、2月に向けて買い戻しから減少局面に戻る可能性を残しています。

このコロナウイルス感染の下落局面で、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は大幅減少しました。下降転換までは減っていませんが、大きな調整局面となりました。2月に向け増加しなければ調整局面入りします。2月に入ってから増加を維持する間は、株価の上昇は続きます。2月中は戻り相場は続くと見ています。

1月末の東証1部銘柄(2168銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は大きく減少しました。2019年8月末(ボトム)604銘柄(225種46)→9月末1152銘柄(225種122)→10月末1763銘柄(225種181)→11月末1767銘柄(225種178)→12月末1719銘柄(225種177)→2020年1月(9)1678銘柄(225種167)→1月(16)1528銘柄(225種158)→1月(23)1540銘柄(225種157)→1月(30)1122銘柄(225種110)と大幅減少した。2月も上昇は維持出来るか。2月の観察ポイントです。

1月末の「107」マザーズ市場(315銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も大幅減少した。2019年9月末(ボトム)102銘柄→10月末120銘柄→11月末188銘柄→12月末173銘柄→2020年1月(10)169銘柄→1月(17)175銘柄→1月(24)174銘柄→1月末108銘柄と大幅減少した。2月は増加に戻せるか。2月の観察ポイントです。

1月末の「105」JASDAQ市場(707銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大幅減少した。2019年8月末(ボトム)214銘柄→9月末319銘柄→10月末436銘柄→11月末530銘柄→12月末512銘柄→2020年1月(10)509銘柄→1月(17)521銘柄→1月(24)501銘柄→1月末362銘柄と大幅減少した。2月は戻せるか。2月の観察ポイントです。

1月末の東証2部銘柄(488銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大幅減少した。2019年6月末(ボトム)170銘柄→7月末245銘柄→8月末132銘柄→9月末202銘柄→10月末289銘柄→11月末363銘柄→12月末367銘柄→1月(10)365銘柄→1月(17)370銘柄→1月(24)363銘柄→1月末266銘柄と大幅減少で引けた。2月は増加に戻せるか。2月の観察ポイントです。

1月末の東証1部銘柄(2168銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も大幅減少した。2019年8月末(ボトム)658銘柄(225種57)→9月末1270銘柄(225種142)→10月末1880銘柄(225種180)→11月末1828銘柄(225種187)→12月末1565銘柄(225種148)→1月(10)1445銘柄(225種134)→1月(17)1305銘柄(225種140)→1月(24)1178銘柄(225種116)→1月末780銘柄(225種73)と大幅減少した。2月は増加に戻せるか。2月の観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

「801」NYダウの高値更新相場は、コロナウイルス感染問題で、25日移動平均線を下回るまで売られてしまいました。チャートは上昇基調を維持しているので、また25日移動平均線を上回ってくれば上昇基調に戻ります。チャート的には200日移動平均線上向き、75日移動平均線上向き、25日移動平均線上向きの状態に戻るのを待つ動きです。2月の観察ポイントです。

NYダウが売られれば、NASDAQ指数も売られます。「803」NASADAQ指数は25日移動平均線までしか売られなかった。上昇基調を維持していると言えます。また10日移動平均線を上回ってくれば、高値更新相場に戻ります。25日移動平均線上向き、75日移動平均線上向きで、200日移動平均線は上向きの高値更新相場は維持しています。強い上昇基調(高値更新相場)は維持しています。2月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO9・18.22RCI+75日ボリンジャーバンド

コロナウイルス感染から、ドル円相場は108円まで円高に振れました。大発会明けの円高より振れ幅は小さかった。チャート的には、75日移動平均線が200日移動平均線を上回る円安基調は崩れていません。75日移動平均線まで円高に振れた形だが、また25日移動平均線を上回ってくれば円安基調に戻るでしょう。

コロナウイルス感染問題が終息しない状態では、円安に動きにくい可能性は残っています。様子見相場ではボックス相場の可能性があります。ボックス相場の場合、弱いボックス相場は、75日ボリンジャーバンド+1シグマから-1シグマの範囲。大きく動くと-2シグマから+2シグマのボックスとなります。2月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

10月から、一本調子の強い上昇局面を維持していた「105」JASDAQ指数も25日移動平均線割れまで売られました。25日移動平均線を上回るまで戻せないと戻り売りに転ずるでしょう。25日移動平均線を上回れば、2月相場は強いと言えます。25日移動平均線を上回れるかどうか、弱ければJASDAQ市場も2月は売り場になる可能性があります。25日移動平均線を上回って推移できるか。2月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

「124」東証小型株指数は、75日移動平均線を下回るまで売られました。短期的には売られ過ぎ感から押し目の動きと見ています。2月に向けて75日移動平均線を上回れば切り返す動きと言えます。次は、2月に向け、再度25日移動平均線を上回ってくれば、強い上昇局面でも売り場になります。2月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<日経平均 裁定売り残動向 日足チャート>

今年に入ってから「506」裁定売り残動向は増加しています。12月で減少はストップし、増加に転じました。裁定売り残動向は、減少局面→上昇局面。増加局面→下落局面となります。2月に入り裁定売り残が減少に転じたら、日経平均は上昇に転ずると判断できます。増加が続くなら、日経平均の戻りは弱く、戻り売りは続きと見ます。

12月に2.5億株まで減少しました。この減少局面が長く続いたことが日経平均の上昇局面となりました。12月半ばで減少が止まってから、日経平均の上昇は2万4000円で止まっています。1月早々に売られてから、裁定売り残の増加は続いています。2月は増加が続くなら下落が続くでしょう。2月は減少局面に転じ、日経平均は上昇に転ずると見ています。2月の観察ポイントです。

日経平均 裁定売り残動向 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

昨年9月から続いた上昇は、1月でマイナスに転じました。コロナウイルス感染問題の影響も重なり、4ヶ月の上昇でストップしました。週間で-500円以上下落したので、短期調整局面に転じたと判断できます。また上昇に戻すには週間で+500円以上の確認が必要です。週間で+500円以上戻せなければ、2万4400円を上回る動きには向かわないでしょう。

月足チャートでは、6ヶ月から12ヶ月移動平均線は上回った状態であり、上昇基調は維持しています。深く調整した場合、6ヶ月移動平均線(2万2600円)から12ヶ月移動平均線(2万2000円)まで下値支持線は下にあります。チャートでは、6ヶ月移動平均線が12ヶ月移動平均線を上回る上昇基調です。まだ売られても6ヶ月移動平均線(下値支持線)は上回った状態です。月足では小幅調整と言えます。2月も6ヶ月移動平均線を上回る状態なら、上昇基調は続いています。週間で+500円以上値上がりし、2月は2万4000円台を回復できるか。

下段の9ヶ月SRV-Kは80ポイントまで下がって1月を終えました。9ヶ月SRV-Dは74ポイントで引けました。9ヶ月SRV-Kは80ポイントまで上がったが、9ヶ月SRV-Dは80ポイントを上回りそうにありません。上回れなければ、しばらく高値は上回れない動きとなります。2月は80ポイント以上に高くなれるか。2月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO14・25日騰落レシオ+75日ボリンジャーバンド

今週はコロナウイルス感染の拡大から売られました。チャートでは、75日移動平均線を下回るまで下げました。75日移動平均線まで売られた事から押し目形成になったと見ています。75日移動平均線で下げ渋り、切り返せれば上昇に向かうでしょう。下回り続けると下降転換の心配が出てきます。

日経平均が売られたことから、下段の25日騰落レシオは78ポイントまで下がりました。過去のボトムゾーンと比較しても、下げ止まりから反発に転ずるボトムゾーンと見ています。2月入りから25日移動平均線を上回るまで戻す局面を期待したいです。25日騰落レシオでは120ポイント以上に戻すと高値ゾーンに入ります。2月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

コロナウイルス感染はいつごろ終息か。米EU貿易問題の影響はあるか。為替はどう動く。世界はどう動く。

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