今週、NYダウは一時1万9000ドルを下回りました。ここまで株価がバーゲンセールされれば、短期的に買おうとする人の目か向く様になるでしょう。誰もが長期的な動きは分からないが、短期的な大幅下落から買い場が近づいている事には気づくものです。その上で、トランプ大統領は過去最大の景気対策を打ち出そうとしています。インパクトが大きければ、需給が改善したらリバウンドも大きいでしょう。
金融政策でコロナウイルスを終息させる事はできないが、コロナウイルスでダメージを受けた経済環境のカンフル剤になります。短期的に投資家心理を動かすでしょう。売ろうと思っていた投資家は売りを控え、買いに転換させる心理効果は大きいです。目先の追い証整理が進めばリバウンドに向かうと見ています。
安倍首相が早期に学校休校を発表したことは、一部の評論家は愚作と批判しましたが、世界から早めの決断だと賞賛されました。時が過ぎてみれば、確かに休校に踏み切った事は、日本のパンデミックを防いだと言えるでしょう。教室の様な閉じられた空間が一番危険だと言うことは、クルーズ船内の感染拡大を見れば後になって分かった事だ。閉じられた教室では子供から親への感染を食い止めたと言えます。その逆も食い止めたと言えるでしょう。
日本国内での感染は、旅行からの帰国者、中国人旅行者との近接触者などから感染し、拡大しています。比較的、日本人は衛生的であり、手洗い、うがい、マスクで予防しています。世界では感染者の多くは、自宅のトイレ、洗面所などが汚れており、洗面所で繁殖しているのではないかとまで言われています。日本の多くは、比較的にトイレ、洗面所は衛生的である。こう言う面からも、世界的に見て、日本の感染スピードが遅い点だとも言われています。早くドラックストアにマスクが並ぶことを希望したい。
日本の感染者数から見ると、株式市場は狼狽売りされたと感じられます。ここまで短期間に売られたことは、記憶的に1990年代のバブル崩壊まで遡ります。バブル崩壊は、今の政策と真逆の対応を取ったからバブル崩壊と言う名称が残りました。投資信託の延長禁止、不動産への貸し出し抑制、銀行の融資抑制、貸しはがし、株の担保割り増しなど、株を売られる政策を取りました。
この暴落で、早々に日銀は金融政策の対応策を発表しました。12兆円ものETFを買い増し、0金利で銀行貸し出しから中小企業支援など、スピードのある対応を発表しました。日銀は既に25兆円以上のETFを保有しています。さらに12兆円買い増しすると、ほぼ日銀保有になるほどです。株価暴落の下値を支える政策と言えます。需給が落ち着いてくると効果が出てくると見ています。
米国は0金利政策を発表しました。また100兆円もの経済対策をします。50兆円は個人に現金で支給すると発表しました。国境封鎖も発表しました。早期の感染拡大、経済悪化を食い止めようとしている事が伝わってきます。EUでも88兆円の金融政策を発表しました。日本も30兆円の支給を対策に盛り込もうとしています。世界的に早期に対応策を打ち出していますが、金融政策ではコロナウイルス対策にはなっていません。非接触、手洗い、マスク、外出を控える事しか今のところ防ぐ方法がありません。
月足で見る日経平均の下値支持線は、短期的には60ヶ月移動平均線(2万円)かと見ていましたが、予想を超えた世界への拡大から、あっさり下割れし、120ヶ月移動平均線(10年平均・16000円)まで売られました。2月に2万4000円だった株価は、たった1ヶ月で約8000円も下落しました。どう見ても売られ過ぎ感は強いと感じられます。目先は底値水準まで下げたと言えます。
今週は3連休と言うことから買われなかったが、来週以降4月始めころから5月連休に向け、リバウンドに向かう様に見ています。まだNYダウは落ち着かずに乱高下している動きに連動しますが、方向的にリバウンドに向かうと見ています。当面短期的なリバウンドは半値戻りが目安と見ています。今週は金曜日から3連休と言うことから、連休中を伺いたいとして売られました。下げ値まり待ちからリバウンドに向けて動くと見ています。
大幅に売られた銘柄ばかりになった状態で、「506」裁定売り残は約10億株まで増加しています。昨年8月から9月の下落局面と同じくらい増加しました。増加が止まり、減少に転ずると、売りの買い戻しが、リバウンドの買い戻しの買い燃料となります。日経平均のリバウンドは、「506」裁定売り残の増加が止まり、減少に向かう時がポイントになります。
今週25日騰落レシオは40ポイントまで下がりました。90年の大暴落局面で一度だけ8月に48ポイントを付けた事がありました。過去30年で40ポイントまで下げたのは初めてと記憶しています。(参考リーマンショック52ポイント・東日本大震災72ポイント)。25日騰落レシオの数値が一番低いところが底値とは限らないが、数値的に売られ過ぎの裏付けになっています。
個別株は、3月決算を控えて売られ過ぎた銘柄が続出しています。大幅に売られた事から、配当利回りは高くなっている銘柄は増えました。期末配当取り狙う株も出そうです。増収増益予想の銘柄、有配で高配当利回り銘柄など、また大幅に売られた高利回りのREITも下げ止まればリバウンドに向かうと見ています。
3月3週目の東証1部銘柄(2175銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は大幅減少し、数字上リーマンショックを上回る悪化となりました。2019年8月末(ボトム)604銘柄(225種46)→9月末1152銘柄(225種122)→10月末1763銘柄(225種181)→11月末1767銘柄(225種178)→12月末1719銘柄(225種177)→2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月(5)133銘柄(225種14)→3月(12)30銘柄(225種2)→3月(18)46銘柄(225種3)とリーマン暴落水準より悪化した。3月末から4月に向けリバウンド局面を探る観察ポイントです。
3月3週目の「107」マザーズ市場(319銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も大暴落水準は続いている。2019年9月末(ボトム)102銘柄→10月末120銘柄→11月末188銘柄→12月末173銘柄→2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月(6)22銘柄→3月(13)6銘柄→3月(19)8銘柄と大幅減少しボトム感強まった。数値的にボトムと言える。3月末に向けた観察ポイントです。
3月3週目の「105」JASDAQ市場(705銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大暴落水準は続いている。2019年8月末(ボトム)214銘柄→9月末319銘柄→10月末436銘柄→11月末530銘柄→12月末512銘柄→2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月(6)46銘柄→3月(13)11銘柄→3月(19)19銘柄と大暴落水準は続いた。リバウンド待ちに入ったと言える。3月末に向けた観察ポイントです。
3月3週目の東証2部銘柄(484銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大暴落水準は続いている。2部指数は月足では60ヶ月移動平均線まで下落した。2019年6月末(ボトム)170銘柄→7月末245銘柄→8月末132銘柄→9月末202銘柄→10月末289銘柄→11月末363銘柄→12月末367銘柄→1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月(6)39銘柄→3月(13)6銘柄→3月(19)9銘柄と大暴落水準はボトム感強まる。3月末に向けた観察ポイントです。
3月3週目の東証1部銘柄(2175銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も大暴落水準は続いている。2019年8月末(ボトム)658銘柄(225種57)→9月末1270銘柄(225種142)→10月末1880銘柄(225種180)→11月末1828銘柄(225種187)→12月末1565銘柄(225種148)→1月末780銘柄(225種73)→2月末148銘柄(225種17)→3月(6)63銘柄(225種7)→3月(13)14銘柄(225種0)→3月(19)79銘柄(225種4)と少し増加した。ボトム感強まっている。3月末に向けた観察ポイントです。
<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>
「801」NYダウの暴落が止まらないから、世界の株式市場の下落も追随しています。今週は一時1万9000ドルを割り込むほどの大暴落に発展しました。日経平均は10年平均線まで売られましたが、NYダウの10年平均線は1万8000ドルです。NYダウも10年平均線に接近しています。下げ止まりを待つ段階と言えます。リバウンド局面を待ちたいところです。3月末に向けた観察ポイントです。
「803」NASDAQ指数も大幅下落は続いていますが、世界の株式指数の中では一番高値維持しています。まだ月足では60ヶ月移動平均線を上回って推移しています。チャートでは、NYダウより強い動きを維持していると言えます。「803」NASADAQ指数は、日足チャート的には、200日移動平均線は下回り大幅下落局面であり、10日移動平均線を上回るリバウンド待ちの状態です。リバウンドはいつ頃か。3月末に向けた観察ポイントです。
<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO9・18.22RCI+75日ボリンジャーバンド
株価暴落局面での為替・ドル円相場の値動きは荒いです。101円まで円高のあと、米国が0金利政策を発表したことで円安に動いています。急速に109円まで円安に戻しています。米国の0金利が解除するまで円安シフトは続く可能性が出てきました。このまま続くと120円くらいまで円安は進みそうです。
新値的なフシメ110円を上回る円安になれば、120円に向けた円安シフトは進みそうです。ボリンジャーバンドの先端拡大は続いているので、円安シフトは続く可能性は強まっています。米国株式市場が落ち着けば、円安スピードは弱まる可能性はあります。為替も月足チャートでは10年平均線(101円)から円安シフトに転じました。4月に向けた観察ポイントです。
<JASDAQ指数&東証小型株指数>
<JASDAQ指数 日足チャート>
「105」JASDAQ指数の下落も止まらず、下落幅の拡大は続いています。下落幅拡大から売られ過ぎ感が強まった水準と感じられます。ここからの下落幅より、リバウンドの時期を探る時期に入っていると感じます。短期的には10日移動平均線を上回ってきたら下げ止まりのタイミングと見ます。3月の観察ポイントです。
<東証小型株指数 日足チャート>
「124」東証小型株指数も大幅下落は続いています。月足では10年平均線(1210ポイント)を下回りました。大幅な売られ過ぎ局面と見ることができます。小型株指数は週間ではプラスに転じているので、ここからは短期的には10日移動平均線を上回ってきたら下げ止まりのタイミングと見ます。4月に向けた観察ポイントです。
<裁定売り残 日足チャート>
世界規模のコロナ拡大から株式市場の大暴落は続いています。3月から日経平均の暴落局面で、「506」裁定売り残の増加は続いています。昨年9月の水準まで増加しました。これだけ大幅に増加すると、何れ反対売買の買い戻しがあるので、リバウンド局面を探る場面がきます。買い戻しから、日経平均は反発に転じます。12月の2.5億株まで減少から9.6億株まで増加しました。増加は続いているので下落は続いていますが、減少局面→日経平均の上昇局面になります。
裁定売り残は9.6億株まで増加し、来週も増加は続くなら下落は続きますが、リバウンド局面は接近してくる可能性があります。日経平均のリバウンド時期を探る動きです。引き続き、裁定売り残の減少局面→日経平均の上昇局面待ちとなります。3月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
今週、日経平均は-1000円近く下落しましたが、TOPIX、小型株指数、中型株指数などはプラスです。日経平均だけ大幅下落が続いています。TOPIX、小型株指数がプラスに転じている事から下げ止まりは近づいています。月足チャートでは、60ヶ月移動平均線(下値支持線)を下回り、120ヶ月移動平均線(10年平均線)まで売られました。10年平均線まで急落した事で売られ過ぎ感は強まっています。来週以降、リバウンド局面待ちと見たい。
月足チャート的には、2018年12月安値を下回り「三尊天井」となりました。今後V字回復が無ければ、中期的に戻り売り相場に向かう可能性があると見ています。目先は短期急落後のリバウンド待ちです。まずは下げ止まりを待ってからになります。4月以降の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
TOPIXは週間でもプラスで引けました。週間「301」値上がり銘柄数も1000銘柄以上増加しました。相場的に底入れの動きと感じられました。主力株の日経平均だけ下げは止まらず、75日カイリ率で-25%以上(最大値-28%)の下落が続いているから、下げている様に見えます。日経平均株価の下げ止まりは、10日移動平均線を上回ったところで判断します。急騰局面は25日移動平均線を上回ったところです。現在は10日移動平均線からも大きく下まわっており、まずは下げ止まり確認からになります。
過去の暴落局面との比較では、25日騰落レシオは40ポイントまで売られました。過去は50ポイントまで下がれば底値ゾーンと見てきましたが、今回初めて40ポイントと言う数値を見ました。コロナウイルスの感染拡大の威力と言うか危険性を表した様に感じられました。リバウンドは米国のコロナウイルスの終息待ちか、NYダウ反発待ちとも言えます。3月末に向けた観察ポイントです。
EUはコロナのパンデミック(世界的大流行)している。日本のコロナ対応は正しかったか。NYダウの下落は何時まで続くか。為替はどう動く。世界はどう動く。
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