日経平均株価の動き(2020年04月10日)

今週、安倍首相より緊急事態宣言が発令されました。大都市圏のパンデミックを抑えることで、経済への被害も抑えられ、経済回復が早まると考えられる事から株価は反発しました。前週は週間で-1569円安し、再下落に転じたのかと心配されました。今週は緊急事態宣言発令から、週間で+1678円高し、前週の下落分を取り戻しました。週間で+500円以上の値上がりしたので上昇転換と判断されます。週間で-500円以上下げると下降転換します。-500円以下の下落範囲なら上昇転換の動きは続くが、2万円から2万1000円の重石を上回れるかどうか。

日経平均は、緊急事態宣言から反発し、25日移動平均線を上回ってきました。移動平均線で見る判断は、10日移動平均線を上回れば下げ止まり、25日移動平均線を上回ると反発すると見ます。来週も25日移動平均線を上回る状態を維持するなら続伸期待は続きます。25日移動平均線を下回ると戻り売りに転じたと判断されます。まず25日移動平均線を維持できるかどうか、上昇維持できるかどうかの判断ポイントです。

100年前、日本でスペイン風邪が流行(パンデミック)し、人口5600万人のとき45万人が死亡した歴史がありました。歴史的に100年ごとに疫病が発生していたようです。感染の拡大と死亡者の増加は、衛生管理もあり、治療体制もあり、治療薬が無かったことなど、現在の社会情勢、医療体制から察しできます。スペイン風邪の様に、コロナウイルスは治療薬開発まで終息しない心配は残っています。5月連休までに、ある程度の終息が見られなければ、緊急事態宣言は延長されるのでしょうか。経済停滞が心配され、再度株式市場は売られる心配に繋がります。

政府が発表した緊急経済対策は、先ずは緊急を要する方に対する対策を打ち出したと受け止められます。今後は、その次に緊急になるだろうと予想されるところの対策を打ち出すと考えられます。どちらにしても長期化するだろうと言う対策です。だが、掛け声ばかりで、誰が受け取れるのだろう?かと言う支援策ばかりです。緊急を要するのに申請が複雑で時間がかかり受け取れず、コロナ息切れ倒産、解雇の増加は続くと考えられます。

コロナウイルスが長期化することは、経済対策も長期化する可能性はあり、株価の底入れも遅れると考えられます。リーマンショックの時は派遣切りが問題となり、代々木公園で炊きだしをしたが、コロナウイルスではできそうにありません。弁当などを配る事などは考えられます。緊急の対策は緊急な対応が求められます。5月連休明け、どうなっているか。死者数などが減ってなければ失望売りが考えられます。

長期的に見れば、コロナウイルスは終息すると考えられます。コロナウイルスの終息が見えてくる事に、株価は底入れしてくるだろうと見ています。色んな事情で大幅下落しても、長期的に見れば、経済が復活するので、大幅下落した水準は買い場が近づいている事に変わりはありません。後は株価水準と底入れ時期を探る動きとなります。長期的な視点では、買い銘柄の絞り込みをしておく事は大切です。投資では大幅下落はチャンスとなります。

昔は底入れしたら、金ヘン(金鉱株・銀行・証券)から買え!!と言われました。今は銀行・証券株では無くなりました。金鉱株は残っていますが、まず半導体関連株、電子部品(スマホ)、225種株(小型・中型)、成長株、不動産が挙げられます。半導体関連株に勝る業種が現れれば相場先導株になるでしょう。長期的にスマートシティー関連(通信・自動化)などは強い可能性はあります。

今回のコロナウイルスは、非接触が一番重要な対策に挙げられました。その事で、ネット会議、ネット授業、ネット診療など、今まで集まったり、病院に行かなければならなかった事が遠隔で出来るようになりました。この様な事が日常化されれば社会は変わるキッカケとなる可能性はあります。

投資方針から考えれば、いつの時代も強い株は下がらない。長期では底入れした株を探しますが、(1)下がらない株、(2)大幅に売られた株、この両面から銘柄を探すのが良いと考えます。潰れない電鉄株、高配当銘柄、独占企業、主力株なども強い株と言えます。現在の状況でも業績をアップできる業種も強い株です。半導体関連株は景気サイクルは早く、大きく下がればチャンスとされています。

4月2週目の東証1部銘柄(2176銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は少し増加が見られる。2019年8月末(ボトム)604銘柄(225種46)→9月末1152銘柄(225種122)→10月末1763銘柄(225種181)→11月末1767銘柄(225種178)→12月末1719銘柄(225種177)→2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月末230銘柄(225種19)→4月(2)89銘柄(225種7)→4月(9)223銘柄(225種11)と少し増加に転じました。増加からリバウンドは続くか。4月の観察ポイントです。

4月2週目の「107」マザーズ市場(325銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は少し増加に転じた。2019年9月末(ボトム)102銘柄→10月末120銘柄→11月末188銘柄→12月末173銘柄→2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月末16→4月(3)14銘柄→4月(10)31銘柄と少し増加した。増加からリバウンド続く事に期待したい。4月の観察ポイントです。

4月2週目の「105」JASDAQ市場(704銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も少し増加した。2019年8月末(ボトム)214銘柄→9月末319銘柄→10月末436銘柄→11月末530銘柄→12月末512銘柄→2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月末44銘柄→4月(3)21銘柄→4月(10)38銘柄と少し増加した。増加からリバウンドに期待したい。4月の観察ポイントです。

4月2週目の東証2部銘柄(483銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も少し増加した。2019年6月末(ボトム)170銘柄→7月末245銘柄→8月末132銘柄→9月末202銘柄→10月末289銘柄→11月末363銘柄→12月末367銘柄→1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月末26銘柄→4月(3)13銘柄→4月(10)23銘柄と少し増加した。リバウンドは続くか。4月の観察ポイントです。

4月2週目の東証1部銘柄(2176銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も少し増加に転じた。2019年8月末(ボトム)658銘柄(225種57)→9月末1270銘柄(225種142)→10月末1880銘柄(225種180)→11月末1828銘柄(225種187)→12月末1565銘柄(225種148)→1月末780銘柄(225種73)→2月末148銘柄(225種17)→3月末253銘柄(225種17)→4月(3)88銘柄(225種10)→4月(10)320銘柄(225種18)と少し増加した。リバウンドは続くか。4月の観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 月足チャート>

本日NY市場はイースター休場です。「801」NYダウは60ヶ月移動平均線を上回る回復しました。米国の感染拡大は続いていますが、株価のリバウンドは続いています。大統領の「あと2週間がピーク」と言う発言が好感された可能性があります。2週間後も感染拡大が続くなら株価が売られる心配は残っています。60ヶ月移動平均線を上回る状態維持できるかどうか。今後の株価が崩れるかどうかのポイントになります。

「803」NASDAQ指数も強いリバウンドが続いています。もう少しで12ヶ月移動平均線を上回るまで戻す勢いです。世界の大幅下落の中で一番下がっていません。月足では60ヶ月移動平均線を上回っています。さらに12ヶ月移動平均線を上回るなら上昇基調に戻した事になります。12ヶ月移動平均線を上回れるかどうか。4月のリバウンドを期待したい。

米国はすぐリストラ解雇が出来るので、企業業績への影響が小さく済みます。日本は首切りできないから、先々の業績は人件費の重石で悪化する事が目に見えています。どちらが良いかは何とも言えないが、米国は資本主義の国であると感じます。日本は首切りするなと言うが支援は小さい。長期化した場合の業績悪化は目に見えるでしょう。

NYダウ NASADAQ指数 月足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO9・18.22RCI+75日ボリンジャーバンド

為替・ドル円相場の荒い値動きは続いています。今週は75日ボリンジャーバンド中心線まで戻しました。75日移動平均線と200日移動平均線幅で小動きになった事は、ドル円相場の乱高下は落ち着く雰囲気が出てきたと言えます。200日移動平均線を75日移動平均線は上回る状態維持なら現状で推移するか。NYダウとも連動しており、しばらく103円から113円の範囲の見方は変わらずでしょう。

チャート的には、75日移動平均線は200日移動平均線を上回っています。ドル円価格は200日移動平均線前後まで戻してきました。荒い値動きは続くが、現在は75日ボリンジャーバンド中心線前後で推移しています。ボリンジャーバンド拡大から当面は-1シグマから+1シグマの幅での見方は続くでしょう。4月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数は大暴落の後、短期的に10日移動平均線を上回り下げ止まりから、今週は25日移動平均線を上回るまでリバウンドに転じました。25日移動平均線を上回る状態を維持できれば反発は続きます。再度25日移動平均線を下回ってしまうと反落に転じます。来週は維持できるかどうかで株価のリバウンドがかかっています。4月の観察ポイントです。

<東証小型株指数 日足チャート>

「124」東証小型株指数は大暴落の後、10日移動平均線を上回るリバウンドから、今週は25日移動平均線を上回る反発パターンになってきました。25日移動平均線を上回る状態が維持できればリバウンドは続くでしょう。再度10日移動平均線を下回ると反落に転じます。25日移動平均線を維持できるかどうか。上昇は続くかどうかの観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証小型株指数 日足チャート

<裁定売り残 日足チャート>

10億株まで増加した後、裁定売り残は減少しましたが、再度7.8億株まで増加しました。株価が売られる要因にもなりますが、反発するときは、買い戻しから大幅に戻す燃料になります。現在、増加傾向に戻したのは弱気に見ているからです。1万9500円以上には戻り売りが控えている事から、株価が戻すと増加しやすくなっています。

期限付き、非常事態宣言が出された事は、5月連休までに大幅に減少が見られなければ、再度、弱気が増加することから、裁定売り残は増加は続く可能性も残っています。コロナウイルスの終息の兆候が出てくれば、買い戻しに転ずる事が予想されるでしょう。その時は、減少局面→日経平均の上昇局面に転ずるでしょう。非常事態の5月連休まで、コロナウイルスは終息するでしょうか。4月の観察ポイントです。

裁定売り残 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

緊急事態宣言から株価は反発しています。日経平均は10年平均線(1万6000円)まで大幅下落の後、下値支持線と見てリバウンドしています。4月入りから-1200円以上下落したあと、+500円以上プラスに戻し陽線に戻しました。緊急事態宣言から強い戻りと感じられました。月足チャートでは60ヶ月移動平均線を下回り10年平均線(120ヶ月移動平均線)まで大幅落した後のリバウンドのため、60ヶ月移動平均線以上に戻せないと、上昇トレンドに戻せません。

10年(120ヶ月移動)平均線を上回っていますが、60ヶ月移動平均線(5年平均)は下回る状態です。60ヶ月移動平均線を下回ってしまったので、大幅下落局面からの戻り局面と判断されます。60ヶ月移動平均線を上回るまで戻したら、コロナウイルスが終息するときと言えるでしょう。経済対策&緊急事態宣言でリバウンドは続くと見ていますが、2万円以上は重そうです。4月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

今週、緊急事態宣言から、日経平均は25日移動平均線を上回ってきました。緊急事態宣言の期限の5月連休まで、コロナウイルス終息期待から、リバウンド相場は続くと見られるでしょう。チャート的には25日移動平均線を上回る間は株価の反発は続くと見ます。移動平均線から見る判断では、(1)10日移動平均線を上回ると下げ止まり(2)25日移動平均線を上回ると反発です。

緊急事態宣言から日経平均はリバウンドに転じました。もしなかったらパンデミックから1万6000円を下回る心配がありました。もう少し早く発動してもらったら良かったのか。それとも今週で良かったのか。チャート的には、10日移動平均線を上回る状態を維持、25日移動平均線を上回っています。この2つが維持できていれば上昇は続くでしょう。10日移動平均線を下回れば再下落に転じます。リバウンドは終わったと見る局面です。リバウンドはいつまで続くか。5月連休に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

世界から見ると日本は感染拡大が遅かっただけの様だった。米国の死者数の増加にビックリ。世界的にコロナの死亡が広がっている。日本の拡大はこれからか。NYダウの反発は続くか。為替はどう動く。世界はどう動く。

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