日経平均株価の動き(2020年05月29日)

約2ヶ月続いた緊急事態宣言は解除に至りました。コロナウイルス感染が始まった頃は、年末まで続くのではないかなど心配されました。日本独特とも言える対策から最小の死亡数で食い止めることができました。世界でも類のない感染対策と驚かれました。今後は大きく経済対策に舵を切る事ができるでしょう。

国民一人10万円の給付金に、給料補填、家賃補填、無利子融資、中小零細企業へ手厚い政策など、1990年バブル崩壊以降でも、一時補正、二次補正を加えると、過去最大の規模と言える経済対策です。世界に誇れる感染対策に、コロナ対策支援、景気対策でも、内閣支持率は過去最低と言うのですから、お気の毒と言えるかも知れません。

知らないところでの賭けマージャンまで内閣の責任にされお気の毒ですが、汚名挽回となる対策をいち早く実行すれば、過去最低になった内閣支持率は回復してくるでしょう。支持率が上がれば、さらに景気対策は加速すると見ています。コロナウイルスの第2波が来ないと言うことが前提条件になりますが。。

中国の牢屋に入れてまで2ヶ月も隔離するなどのニュースを見た後、日本でも有名芸能人の感染死亡を見ては、明日は我が身と心配します。2月から4ヶ月以上、毎日コロナ感染のニュースで恐怖心が植え付けられれば、誰も株式市場において弱気になり強気になれません。

恐怖心を植え付けられた状態で、日経平均は1万6000円まで暴落し、これからどうなってしまうのだろうと弱気心理のまま日経平均は約2万2000円台まで回復してきました。ここまで戻すと手が出せなくなります。手が出せないと思う間は、心理的に相場の上昇は続きます。6月SQに向けて上昇は続くと見ています。

月足では、アッという間に6ヶ月移動平均線(2万1400円)を上回るまで戻してしまいました。コロナウイルス感染当初は、今年はムリだろうと思っていた2万4000円台の回復も戻す可能性までになりました。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数では、もう少し上げ余地を残しています。

日銀による株式相場の買い支えに、3月底値から増加している外国人投資家の買い、投信買い、年金買いが続き、日経平均は2万2000台まで回復したと言えます。弱気で積み上がった裁定売り残は10億以上に増加しています。何れ買い戻し相場が日銀の買いを後追いするでしょう。国策相場を売り向かって負けた、不景気の株高相場と言えます。

個別株は、引き続き「売られ過ぎた株の底値から立ち上がり銘柄」「強い上昇基調の銘柄」「増収増益で上昇基調」など、業績発表から立ち上がっている株の動きが良いです。「506」裁定売り残は増加を続けており、何れ強い買い戻しによる踏み上げ相場は強まっていくと見ています。

5月末の東証1部銘柄(2181銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は一段と増加した。2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月末230銘柄(225種19)→4月末415銘柄(225種17)→5月(7)431銘柄(225種16)→3月末230銘柄225種19)→4月末230銘柄(225種19)→5月(7)431銘柄(225種16)→5月(14)501銘柄(225種19)→5月(21)734銘柄(225種37)→5月(28)1093銘柄(225種78)と一段と増加した。6月に向けて個別株の回復が続いている事がわかる。6月に向けた観察ポイントです。

5月末の「107」マザーズ市場(321銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も一段と増加して引けた。2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月末16→4月末102銘柄→5月(1)100銘柄→5月(8)138銘柄→5月(15)158銘柄→5月(22)237銘柄→5月末268銘柄と一段と増加して引けた。6月に向け上げ余地を残す。6月に向けた観察ポイントです。

5月末の「105」JASDAQ市場(704銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も一段と増加して引けた。2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月末44銘柄→4月末129銘柄→5月(1)115銘柄→5月(8)171銘柄→5月(15)233銘柄→5月(22)352銘柄→5月末493銘柄と、大幅に増加して5月は引けた。6月に向けた観察ポイントです。

5月末の東証2部銘柄(481銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も一段と増加して引けた。1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月末26銘柄→4月末83銘柄→5月(1)69銘柄→5月(8)102銘柄→5月(15)130銘柄→5月(22)213銘柄→5月末327銘柄と一段と増加して引けた。6月に向けた観察ポイントです。

5月末の東証1部銘柄(2181銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も一段と増加して引けた。1月末780銘柄(225種73)→2月末67銘柄(225種7)→3月末253銘柄(225種17)→4月末645銘柄(225種28)→5月(1)542銘柄(225種18)→5月(8)744銘柄(225種28)→5月(15)861銘柄(225種45)→5月(22)1141銘柄(225種67)→5月末1785銘柄(225種169)と一段と増加して引けた。6月に向けた観察ポイントです。

<NYダウ NASADAQ指数 月足チャート>

「801」NYダウは、コロナウイルス対策から経済再開に向け、先行して上昇は続いています。日足チャートでは、75日移動平均線を上回る底入れの動きとなりました。75日移動平均線を上回った動きから、次は200日移動平均線を上回る動きに向かうと見られます。200日移動平均線(2万6300ドル)を上回るのも射程圏内に入ってきました。

「803」NASDAQ指数は、今年2月高値は射程圏内に入ってきました。大不況と思えない強い上昇相場と言えます。75日移動平均線は、200日移動平均線を下回る寸前で切り返してきました。10日から25日移動平均線(下値支持線)に沿った強い上昇基調です。いつ2月高値を更新してくるでしょうか。

NYダウ NASADAQ指数 月足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

5月のドル円相場は107円台で、75日ボリンジャーバンド中心線を下回る水準で小幅で推移しています。3月の急な円高からみれば、現在の為替相場はほぼ無風状態と感じられます。75日ボリンジャーバンドは円高拡大方向を維持し、-1シグマ(106円)までの幅で推移は続いている。

チャート的には、75日移動平均線は下向きで200日移動平均線を下回ってきました。75日ボリンジャーバンド中心線を上回ってくれば円安に戻すが、中心線を下回り、25日移動平均線を下回ってきた動きから、やや円高で推移は続くと見られます。中心線を上回れなければ、再度-1シグマ(106円)の幅で、やや円高で推移は続くでしょう。6月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

3月ボトムから新興市場は立ち上がっています。「105」JASDAQ指数は、3月の底値から10日移動平均線に沿って強い上昇局面を続けています。この動きを見ても強い上昇(買われている)が続いている事が分かります。引き続き、6月も10日移動平均線に沿って、200日移動平均線を突破待ちとなりました。10日から25日移動平均線を上回る状態は、突破待ちと言えるでしょう。6月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

「107」東証マザーズ指数は、200日移動平均線を突破しても強い上昇局面は続いています。月足では60ヶ月移動平均線(978ポイント)を突破してくると、本格的な上昇相場に向かうと判断できます。早く1000ポイントに戻す上昇を期待したい。10日から25日移動平均線を上回る状態は強い上昇局面は続くでしょう。6月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<裁定売り残 日足チャート>

この上昇の中でも、「506」裁定売り残の増加は続き11億株台まで増加し、少し減少に転じました。これだけ増加した事は弱気が多いと言えます。本当なら増加している間は、日経平均は下落するが、株価の上昇は続いています。減少に転じたら、買い戻しに転じた事になり、株価には上げ材料になります。

裁定売り残の増加が続いたことは弱気派が多いと言うことです。減少に転じたら買い戻しに転じたという事です。日経平均が25日移動平均線を下回らなければ、2万2000円台に乗せてくるのも時間の問題です。裁定売り残は踏み上げから買い戻しに転ずるのはいつ頃からか。6月の観察ポイントです。

裁定売り残 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

5月相場は+1600円以上の上昇で引けました。また週間でも+1400円以上値上がりして引けました。5月最後の週は大幅高となりました。月足では60ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を突破してから、アッと言う間に6ヶ月移動平均線(2万1500円)を上回ってきました。6月も6ヶ月移動平均線を上回る状態をキープできるなら、再上昇転換したと判断できます。逆には急ピッチな上昇後は、調整がある事を忘れてはなりません。高値注意も必要です。

チャート的には、6ヶ月移動平均線と12ヶ月移動平均線はDクロスの動きでしたが、株価の上昇が勝ったと言えるでしょう。裁定売り残高を見ても、6月は2万3000円台に向けた上昇相場が期待できそうです。次は6ヶ月移動平均線(2万1500円)を上回る上昇基調に期待したい。6月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

今週は、週間で+1400円以上の上昇となりました。緊急事態宣言が解除された結果と言えるでしょう。経済回復に向け、追加の経済対策に期待した先行買いは、いつ頃まで続くのか、6月の観察ポイントです。日経平均は75日移動平均線を突破し、200日移動平均線(2万1650円)も突破しました。

来週から6月相場入りします。チャート的に、200日移動平均線を突破したので、2万3000円台に乗せてくると見ています。10日から25日移動平均線を下値支持線にした上昇が続く間は、2万3000円に向けた強い上昇局面持続期待です。6月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

日本のコロナ対策は成功。米国の経済再開への期待は大きい。外国人投資家は中国離れから日本株買いにシフトするか。世界はどう動く。

→日経平均株価の動き:目次へ

臨時コメントについて

相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。

↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/