日経平均株価の動き(2020年07月17日)

6月から7月にかけて、九州地域から甲信越地域まで広範囲にわたり集中豪雨による大規模被害となりました。災害にあわれた皆様、ご親族の方には、心よりお見舞い申し上げます。被害にあわれた皆様には、一日も早い復興や回復を願うばかりです。心よりお祈り申し上げます。

今週は6月初旬以来の2万3000円に迫りました。2万3000円に迫ったことから、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は1300銘柄(7/16)(225種1150)以上に増加しました。6月(8)1699銘柄(225種194)と比較すると、増加したと言うより回復してきた戻り高値形成の動きと言えます。日経平均の値上がり幅から見ると増加した銘柄数から弱いと言えます。

6月以降、6月中旬から7月中旬に向け売り場と述べてきました。6月初旬に付けた2万3000円前後まで値上がりしてくると上値には売り物が控えている事から、売り物に押されます。また高値で買おうとする人も居なくなるので売り方有利になります。2万3000円以上を買おうとする材料や、今後の明るい見通しが出てこなければ買いにくい水準です。値上がりしている株は、買われる材料や買われる背景がある銘柄です。

今週はNY市場はSQ週でもあり、NYダウはSQに向けて切り返しました。NASDAQ指数も高値更新しました。コロナ感染者は世界一だが、NASDAQ指数の高値更新をみれば、株式市場はコロナ禍をビジネスチャンスとしている様に見えます。またNYダウが世界の株式市場を牽引している事に変わりはありません。NYダウの上昇に日経平均も連動しています。日米の金融緩和維持も好感され上昇を維持しましたが、株価水準的に、さらに上値を買う材料はあるのか不明です。

7月の日経平均は、値ガサ株の上昇から2万3000円に迫りました。「124」東証小型株指数、「123」中型株指数、「122」大型株指数は200日移動平均線を下回っています。日経平均の上昇局面では、小型株の上昇から始まり、次に「123」中型株指数、「122」大型株指数、「101」日経平均の順になり、最後まで強いのは値ガサ優良株です。

「123」中型株指数が下がり始め、値ガサ優良株の上昇が続いている時は、相場は高値圏を示しています。相場先導株の半導体関連株のレーザーテック、アドバンテストなどは高値更新を続けてきました。3月安値から見ても2倍以上の上げ幅となっています。この上げ幅を見ても先導株と言えるでしょう。この様な相場を牽引してきた値ガサ株に高値警戒の動きが出はじめていると感じられます。目先は戻り高値形成とみるので、8月以降、日経平均は売られる心配が出てきます。

国内でもコロナウイルス感染者の増加が始まりました。専門家は第2波の始まりと言っています。今年始めのコロナウイルス感染の恐怖感は薄らいだものの、日本でも感染者が爆発的に増加してきたら第2波と言えるでしょうが、心理的恐怖から経済的ダメージの長期化が心配されます。8月以降、感染拡大が止まる事を祈りたい。

個別株で上昇基調を続けてきました、半導体関連株、5G関連株、コロナ増収株などの多くの銘柄には高値感が強く感じられる銘柄は増えました。割安株は底値圏にあっても、コロナ禍の影響を残しており、まだしばらく株価上昇には日柄を要する業態が多いでしょう。人気株は割高感があり、底値株は急いで買う必要がない。しばらく利食い売り期間に向かうか。

次は4月~6月期決算発表待ちとなっており、半導体関連株、5G関連、コロナ禍増収株、テレワークで業績プラス企業、IT企業などの押し目待ちになるか。上昇基調銘柄の押し目待ちとなれば、8月以降、調整局面に向かう可能性があります。将来デジタル強国にすると発表あったが、どんなテーマが上がってくるか。

7月3週目の東証1部銘柄(2180銘柄)の6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は前週より増加した。2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月末230銘柄(225種19)→4月末415銘柄(225種17)→5月末1001銘柄(225種65)→6月末1104銘柄(225種90)→7月(2)1149銘柄(225種113)→7月(9)1149銘柄(225種111)→7月(16)1323銘柄(225種151)と増加した。2万3000円には届かなかった。8月相場は戻り売りに転ずるか。7月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

7月3週目の「107」マザーズ市場(327銘柄)で75日移動平均線を上回る銘柄数もピークから減少は続いている。2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月末16→4月末102銘柄→5月末268銘柄→6月末277銘柄→7月(3)232銘柄→7月(10)217銘柄→7月(17)184銘柄と新興市場は減少続く。減少は続くか。7月の観察ポイントです。

マザーズ銘柄

7月3週目の「105」JASDAQ市場(702銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少する。2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月末44銘柄→4月末129銘柄→5月末511銘柄→6月末586銘柄→7月(3)511銘柄→7月(10)463銘柄→7月(17)431銘柄と減少した。減少は続くか。7月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

7月3週目の東証2部銘柄(479銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数もピークから減少は続いている。1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月末26銘柄→4月末83銘柄→5月末338銘柄→6月末409銘柄→7月(3)378銘柄→7月(10)333銘柄→7月(17)315銘柄と減少した。減少は続くか。7月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

7月3週目の東証1部銘柄(2180銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は前週より増加した。1月末780銘柄(225種73)→2月末67銘柄(225種7)→3月末253銘柄(225種17)→4月末645銘柄(225種28)→5月末1786銘柄(225種169)→6月末1671銘柄(225種166)→7月(3)1409銘柄(225種157)→7月(10)997銘柄(225種120)→7月(17)1323銘柄(225種157)と少し増加した。増加は続くか、減少に転ずるか。7月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>

今週は反発しました。「801」NYダウは、200日から25日移動平均線を上回ってきました。25日から200日移動平均線を上回った事から上昇に戻す動きです。また200日移動平均線を下回ると戻り売りに転ずる可能性があります。もう少しで25日移動平均線は、200日移動平均線とGクロス寸前です。

日足チャートでは株価は25日移動平均線に沿って上昇し、再度200日移動平均線を上回ってきた状態です。再度200日移動平均線を上回る事から、再上昇転換に向けた動きと見ることができます。来週以降、200日移動平均線上回る状態を維持できるか。再度下回るか。このあたりの観察が続きます。

今週も「803」NASDAQ指数は1万ポイントを維持し、強い上昇局面を維持し、高値更新相場を維持しています。引き続き、IT産業はコロナウイルス感染拡大をビジネスチャンスとして業績が好調な事がわかります。ビジネス革命と言えるでしょう。引き続き、10日から25日移動平均線を上回る状態は、高値更新相場が続くと見ます。25日移動平均線を下回ると調整局面入りの心配はあります。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

為替のチャートは、前週に続き、75日ボリンジャーバンド中心線(107円)幅の縮小は続いています。ボリンジャーバンド幅が縮小している状態は、為替の動く幅が狭くなり、上下どちらかに動き出す兆候です。200日移動平均線から中心線(75日移動平均線・107円)は下向き度が強まり、円高方向を示しています。

チャート的に、75日移動平均線(中心線)は下向き度が強まってきています。200日移動平均線との2線幅は拡大しつつあり、チャート的にドル円相場は円高傾向を強める可能性を示しています。当面は75日ボリンジャーバンド中心線+-1シグマの範囲で推移は続くと見る状況です。円高は続くか、円安に動くか。7月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<JASDAQ指数&東証小型株指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

今週の「105」JASDAQ指数は小幅での推移が続きました。株価は25日から200日移動平均線を上回れない状態を続けています。新興市場は調整局面に入ったか、それとも25日移動平均線から200日移動平均線の上放れ待ちか。株価は25日移動平均線から200日移動平均線を上値抵抗線に押さえれています。下回る状態は、戻り売り相場から調整局面は続くと見ます。25日から200日移動平均線を上回れば再上昇となります。7月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

マザーズ指数は、75日移動平均線と200日移動平均線がGクロスし、上昇パターンのチャートになりましたが、目先株価は25日移動平均線に上値を押さえられ売られました。下回る状態は調整局面か、戻り売りのどちらかのパターンとなります。「107」東証マザーズ指数は、4月から7月までの上昇幅が大きかっただけに強い上昇局面が続いたことから、25日移動平均線から大きく下げなければ、調整局面と判断できます。25日移動平均線を大きく下回ってくると売り転換に向かうでしょう。7月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<裁定売り残 日足チャート>

今週の「506」裁定売り残は、少し減ったが横ばい状態と言えます。日経平均株価はリバウンドしましたが、買い戻しから減少に転ずる局面では日経平均は戻します。7.5億株前後で横ばいとなっています。買い戻しが減って来ると、株価は横ばいから売り転換になりやすいでしょう。7月中に大幅に減少すると、買い戻し材料が無くなり、売り要因に向かう心配が出てきます。

今週の日経平均は、裁定売り残の減少と横ばいから、25日移動平均線を上回る上昇となりました。25日移動平均線を上回る事は買い戻しによるものと見ています。25日移動平均線を下回ってくると、買い戻しは止まり、横ばいか、増加に転ずると考えられます。来週以降も、裁定売り残の増減動向が日経平均の動きを左右します。7月の観察ポイントです。

裁定売り残 日足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

今週はNYダウの上昇に連動し、週間で+500円以上上げる場面もありました。木曜日から週末に向けて売られ、上げ幅を縮小させました。4月から4ヶ月連続上昇の陽線に戻し、12ヶ月移動平均線を上回る上昇状態は維持しました。チャート的には、株価は6ヶ月移動平均線と12ヶ月移動平均線を上回った状態にあります。6ヶ月移動平均線は12ヶ月移動平均線を下回っているので、戻り局面と見るチャートです。

チャート的には、今週は上げ幅を伸ばしたものの、6ヶ月移動平均線は12ヶ月移動平均線を下回った戻り相場局面に変わりはありません。本格的な上昇基調に戻すには、6ヶ月移動平均線が12ヶ月移動平均線を上回る状態にならないといけません。今の状態から上昇基調に戻すには数ヶ月必要と見られます。株価が6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る状態は、上昇状態は維持されているでしょう。下回ると調整局面入りしやすくなります。7月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

今週は+500円以上、戻す場面があった事から、日経平均株価は25日移動平均線を上回ってきました。また10日移動平均線は25日移動平均線を上回りました。株価は25日移動平均線を上回った事から上昇パターンに戻したと判断できます。

チャート的には10日移動平均線は25日移動平均線を上回り、株価は25日移動平均線を上回って推移しています。25日移動平均線(下値支持線)を下回らなければ上昇は続くし、シッカリしていると言えます。チャート的に25日移動平均線を下回ると売り転換しやすいが、その下には200日移動平均線(下値支持線)がサポートされています。この状態では200日移動平均線を下回らなければ、売り転換したと判断されません。7月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

米国のコロナウイルス感染拡大は記録的増加となっている。日本もコロナ第2波は始まろうとしている。外国人投資家はどう動くのか。世界はどう動く。

→日経平均株価の動き:目次へ

臨時コメントについて

相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。

↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/