7月最後の週は、日経平均は週間で-1041円安で引けました。週間で-500円以上売られたので売り転換で引けた形でした。売り転換で引けたので、8月は少し戻してボックスで推移するのかと見ていました。8月1週目は週間で+619円高しました。週間で+500円以上値上がりし、1週で上昇転換に切り返しましたが、前週の-1041円安から見れば弱いと感じ、今週SQ週の動きを見たかったところがありました。
今週は8月SQ週(SQ値2万3350円)でした。米国の追加経済対策の期待から、NYダウは2万8000ドルまで大幅高となり、8月の上げ幅は1500ドル以上の上げ幅となりました。NYダウに牽引され、日経平均は2万3300円まで上げ幅を伸ばし、6月高値を上回ってきました。2週で7月の下げ幅を切り返しました。8月SQに向けて+1500円以上値上がりした強い上昇局面となりました。
来週のSQ明けから9月SQに向けて調整に向かうだろうと言う見方は変えていませんが、下落に転換するには、週間で-500円以上の下げ幅の確認が必要となります。週間で-500円以上下げなければ調整局面は始まっていないと見てください。
今まで、日経平均に先行して買われてきた、半導体関連株、JPXなどは、短期的に調整局面に入った状態です。アドバンテスト、レーザーテックは、今週はリバウンドから切り返しましたが、チャート的には調整局面を脱していません。今年2月高値からの下落に似ているように見えます。
東証1部銘柄で6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数で見ると、2月はSQ日をピークに、その後、減少していきました。8月もSQに向け、約1500銘柄まで増加しました。来週以降、減少するようなら、さらに似てきたと言えます。6ヶ月移動平均線、75日移動平均線を上回る銘柄数が減らなければ状態はシッカリしていると言えます。崩れるときは減少が始まります。
全体的に6ヶ月移動平均線が下がってきたことで、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は増加してきましたが、日足で見る75日移動平均線を上回る銘柄数は、それほど増えていません。今まで値上がりしていた株が売られたことで、日足では75日移動平均線を上回れない株も多く残っています。
6月初旬は2000銘柄以上ありました。7月半ば1440銘柄有り、7月末は620銘柄まで減少し、今週は1300銘柄まで戻しています。6月高値は上回ったのに、まだ7月の1440銘柄数を下回った状態で、日経平均は6月高値を上回ってきました。日経225種の75日移動平均線を上回る銘柄数の増加と値ガサ株の牽引から、日経平均は6月高値を上回ったと言えます。来週以降の銘柄動向を観察したいと思います。
NYダウは、追加景気対策を期待し、強い上昇局面となっています。景気対策は、コロナウイルスで業績が悪化した業界に向けてするものですから、今まで好調だったIT関連などの恩恵は小さいと考えます。現在の日本市場は外国人投資家の売買比率が高く、マ-ケットを動かしているのは外国人投資家と言えます。日経平均を動かすことで、先物、オプションで大きな利益を得ています。日夜、沢山のお金を日本から奪うか戦略を立てています。
必ずと言って良いほど、SQに向けて乱高下します。今年も3月プット540倍、6月コール200倍と、先物、オプション市場で荒稼ぎしている事が分かります。日中より夜間中に先物で方向性を出し、SQに向けて動かしていると言えます。8月SQが終わり、来週以降、9月SQに向け乱高下すると見ています。引き続き、日経平均への牽引効果はいつまで続くのか。大統領選挙前に一度調整は入れそうに感じます。
前週からの戻り局面から米国の追加経済対策を受けて、「850」ドル円相場が104円→107円まで円安に動いた事も大きいでしょう。日経平均の上昇局面では円安に動く事も連動しています。75日ボリンジャーバンド中心線は107円です。200日移動平均線は108円です。当面は中心線(107円)が円安の戻りメドと見ていますので、来週以降の円安余地と株価の上げ余地は小さいと見ています。
7月でアドバンテスト、レーザーテック、JPXなどの相場牽引株は売られました。8月の日経平均の牽引株は、今まで売られ過ぎたコロナウイルスの影響を受けて売られた業種が戻した事で上げました。上昇に転じたと言うより、売られ過ぎから買い戻しが入り、リバウンドが続いて戻りました。まだトレンドは下向きの銘柄が多く、上昇基調には日柄がかかる銘柄ばかりです。
7月中に短期調整した、マザーズ、JASDAQ市場の新興市場銘柄は、リバウンドで買われやすい局面もあります。値動きは軽く、動き始めると大きく動くのが新興市場ですが、全体的に株価水準は高くなっています。
この様な銘柄状況から見て、戻り局面が一巡すれば、上値は伸び悩む銘柄が多い出てくると感じられます。来週以降、9月SQに向け調整局面に向かうと見ていますが、キッカケは週間で-500円以上の下げに転じてからです。売られた場合、月足で見る60ヶ月移動平均線(20230円)を下値メドと見ています。9月から10月に向けた調整局面の後は10月から11月から、また上昇に切り返すだろうと見ています。来週からどう動くか。観察したいと思います。
8月2週の東証1部銘柄(2181銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は連続増加した。2020年1月末1187銘柄(225種115)→2月末267銘柄(225種26)→3月末230銘柄(225種19)→4月末415銘柄(225種17)→5月末1001銘柄(225種65)→6月末1104銘柄(225種90)→7月末796銘柄(225種65)→8月(6)1091銘柄(225種136)→8月(13)1519銘柄(225種177)と続けて増加した。225種銘柄の増加が目立った。増加は続くか、減少に転ずるか。8月の観察ポイントです。
8月2週の「107」マザーズ市場(321銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は横ばいです。2020年1月末108銘柄→2月末36銘柄→3月末16→4月末102銘柄→5月末268銘柄→6月末277銘柄→7月末115銘柄→8月(7)150銘柄→8月(14)156銘柄と横ばいです。8月は増加に戻せるか。減少に転ずるか。8月の観察ポイントです。
8月2週の「105」JASDAQ市場(703銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は増加した。2020年1月末396銘柄→2月末97銘柄→3月末44銘柄→4月末129銘柄→5月末511銘柄→6月末586銘柄→7月末281銘柄→8月(7)304銘柄→8月(14)354銘柄と増加した。8月は増加に戻せるか。再度減少に転ずるか。8月の観察ポイントです。
8月2週の東証2部銘柄(481銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は少し増加した。1月末274銘柄→2月末64銘柄→3月末26銘柄→4月末83銘柄→5月末338銘柄→6月末409銘柄→7月末199銘柄→8月(7)199銘柄→8月(14)231銘柄と少し増加した。8月は増加は続くか。再度減少に転ずるか。8月の観察ポイントです。
8月2週の東証1部銘柄(2181銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は増加した。1月末780銘柄(225種73)→2月末67銘柄(225種7)→3月末253銘柄(225種17)→4月末645銘柄(225種28)→5月末1786銘柄(225種169)→6月末1671銘柄(225種166)→7月末622銘柄(225種54)→8月(7)868銘柄(225種96)→8月(14)1265銘柄(225種151)と増加して引けた。8月は増加は続くか。減少に転ずるか。8月の観察ポイントです。
<NYダウ NASADAQ指数 日足チャート>
追加経済対策の期待を買い材料に2万8000ドルまで値上がりしました。「801」NYダウは、10日移動平均線、25日移動平均線は上向きに転じ、200日移動平均線を上回る上昇に戻してきました。追加経済対策の発表から非常に強い動きと感じられました。10日移動平均線と25日移動平均線が200日移動平均線を上回ってから上昇を強めています。短期的には10日移動平均線からカイリが大きくなったので、短期調整が近いことを示しています。経済対策への期待感が非常に強い事が分かります。8月の観察ポイントです。
「803」NASDAQ指数は、下値が25日移動平均線に沿って、高値更新相場を続けています。1万1000ポイント台に乗せてからも上昇基調は弱まっていません。株価の上昇を見れば、追加経済対策が期待されている事がわかります。コロナ感染拡大から景気は悪化し、景気対策は期待されていた様です。チャート的には、引き続き、10日から25日移動平均線を上回る状態を維持しながら高値更新相場を続ける動きです。
<ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド
7月末にドル円相場は104円台まで円高は進み、今週は107円まで円安に切り返しました。為替のチャートは、75日ボリンジャーバンド中心線(107円)から-3シグマ幅で推移する円高の動きです。今週は円安に動いたと言うより、中心線に戻したと見る動きです。来週は中心線を上回らなければ円安には動きにくいでしょう。
チャート的に75日ボリンジャーバンド中心線(107円)まで戻したので、中心線を上回れなければ、円安には動きにくく、少しずつ円高に向かうと見る状態です。ただ75日ボリンジャーバンド幅は縮小しており、大幅な円高には動きにくい。円高に動くか、中心線を突破する円安には材料が必要です。8月の観察ポイントです。
<JASDAQ指数&東証小型株指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率
<JASDAQ指数 日足チャート>
7月の「105」JASDAQ指数は200日移動平均線を上回れず、8月相場もやっと200日移動平均線を上回ってきました。引き続き、持続できるかどうかは分かりません。日経平均は値上がりしても、JASDAQ市場は200日移動平均線を上回る状態は遅れている事が分かります。来週以降、200日移動平均線を上回る状態を維持できれば再上昇に向かいます。200日移動平均線を下回ると上値は重いと見ます。8月の観察ポイントです。
<東証マザーズ指数 日足チャート>
マザーズ指数は、7月の間は25日移動平均線を下回って推移しましたが、8月相場入りから10日移動平均線はGクロスし、25日移動平均線を上回り再上昇転換してきました。今週も10日から25日移動平均線を上回る状態を維持しています。10日から25日移動平均線を上回る状態は、6月高値を上回ってこれるか観察です。引き続き、上昇持続か、戻り売りか。8月観察ポイントです。
<東証中小型株指数 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
<東証小型株指数 日足チャート>
今週の「124」東証小型株指数は、200日移動平均線を上回ってきました。8月相場は200日移動平均線を上回る状態を維持できれば上昇に向かうと見ることができます。引き続き、25日移動平均線から75日移動平均線を上回る上昇状態を維持できるか。8月の観察ポイントです。
<東証中型株指数 日足チャート>
「123」東証中型株指数は、7月末に売り込まれたが、8月に200日移動平均線を上回ってきました。中型株、大型株の切り返しが強かったと感じられました。もう少しで6月高値を上回る動きです。もう少しすれば、75日移動平均線と200日移動平均線はGクロス寸前です。引き続き、10日移動平均線から25日移動平均線を上回る状態は上昇状態を維持します。8月の観察ポイントです。
<裁定売り残 日足チャート>
今週の「506」裁定売り残は7.3億株で横ばい状態です。7月からは少し増加しています。増加は弱気の行動です。または高くなったと見ているからです。減少傾向なら買い戻しから上昇しますが、増加が続くと売り要因と見られます。
8月SQは終わりました。来週から9月SQに向けた相場です。裁定売り残の増減によって上下する動きは続くと見ていますが、思った様な動きにはならなかった。来週以降、週間で-500円以上の下げがなければ現状維持しやすく、下げれば下落局面に向かうと見ています。8月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
米国の追加経済対策期待からNYダウは大幅上昇し、日経平均は連れ高しました。8月の上げ幅を+1500円以上に伸ばしました。思っていた以上の上げ幅となり、7月の下落幅(-1041円)を取り戻し、6月の高値を上回りました。チャート的には、12ヶ月移動平均線を上回る状態を維持してスタートし、上げ幅を伸ばした形となりました。
8月相場は12ヶ月移動平均線を上回る状態を維持できれば、上昇状態は維持されます。12ヶ月移動平均線を陰線で下回れば下降色は強まり、下降転換となります。引き続き、12ヶ月移動平均線(2万2000円)を維持できるかどうか。8月の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
7月末に200日移動平均線を下回って引けました。8月は切り返し、6月の高値を上回る強い上昇局面となりました。米国の経済対策が日経平均を押し上げたと言えます。短期的な急騰局面は反動売りの心配がありますが、10日から25日移動平均線を下回らなければ上昇局面は維持されます。
チャート的には、25日移動平均線を上回っているか、下回ったか。6月高値を下回っていないか。この点が日経平均の方向性を占うポイントです。来週は25日移動平均線を上回る状態を維持出来るか、下回ったか。方向を見るポイントです。8月の観察ポイントです。
米国の景気対策は選挙対策か。NASDAQ指数の高値更新は続くか。外国人投資家はどう動くか。コロナはいつまで続くのか。世界はどう動く。
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