日経平均株価の動き(2021年03月05日)

昨年11月に上放れ、大幅高相場にギアチェンジし、2月に3万円に乗せました。ようやく調整らしい調整局面を迎えています。2月SQ以降、2021年3月決算時期が近づくにつれ、日経平均は乱高下しています。2月SQ値(29718円)を下回ってから、SQ値が重しになっています。

来週は3月SQ週です。3月SQに向け、調整局面は続くと見ています。来週SQに向け、当面75日移動平均線(27800円)から6ヶ月移動平均線(2万7000円)を下げ止まり目途と見ています。このあたりでリバウンドから短期調整は終わると見ています。さらに売られ、オーバーシュートしたら、追証出尽くしから戻りは強まると見ています。

底値水準で推移している銘柄は、日経平均の乱高下に関係なく底値買いは続くと見ていますが、先買いされ高くなった株は、2022年度業績予想が出揃う5月連休明けから、遅れたら6月初旬頃まで様子見相場は続くと見ています。引き続き、底値立ち上がり銘柄、出遅れ銘柄がローリスク銘柄であり、この様な銘柄の狙い目が続くと見ています。

昨年3月の大暴落から1年が経ちました。コロナ不安が広がる中での暴落でしたから、一時どうなるのか?と心配でした。株式市場は、そんな不安の中で立ち上がり、強い上昇局面は続きました。途中、中だるみはあったが、振り返れば1年に渡る強い上昇局面であったと感じられます。世界的に一早く金融資産を保全する政策に力を入れたからだ。

振り返れば、30年前のバブル崩壊以降で、1番から3番に入ると思われる勝ちやすいカンタンな上昇局面であったと感じられます。いったん大底を付けてから、国家支援の国策相場となったからです。売られ過ぎた安い株を買えば、だれでも勝てる上昇相場が続きました。コロナ禍から1年が経った今、これからも国策プロジェクトに沿った国策相場+業績相場に向かうと見ています。

昨年3月から1万5000円以上も上昇しています。この強い上昇相場は、今までと違った動きがあります。今までは株価の上昇局面では、お客様が増える傾向が続いていました。お客様が一番入会した時が相場のピークであったから、お客様の入会傾向を見ているだけで相場の傾向を掴むことができました。昨年からの上昇局面は、株価が値上がりしても退会が多いことです。この大相場で勝てない人が多い事にビックリしています。大相場をデイトレでチャレンジし、ロスカット、ロスカットで大負けしている様です。証券会社の思うつぼになっている様です。

相場は、半導体から始まり、半導体からピークを付けると述べてきました。この流れはバブル以降の30年間は変わっていない相場判断のポイントです。次の相場スタートも半導体の上昇基調の回復から始まると見ています。それまで買い局面を理解して待てるかどうか。相場格言で言う一番高い授業料を支払って学ぶ「休むも相場」。なかなかできない「休む」を掴んだ人が相場に勝利する人と見ています。

3月1週目の東証1部銘柄(2204銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数を見ると225種株の過熱感は続く。2020年3月末230銘柄(225種19)→4月末415銘柄(225種17)→5月末1001銘柄(225種65)→6月末1104銘柄(225種90)→7月末796銘柄(225種65)→8月末1419銘柄(225種163)→9月末1643銘柄(225種115)→10月末1011銘柄(225種82)→11月末1382銘柄(225種161)→12月末1441銘柄(225種180)→2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月末1470銘柄(225種206)→3月(4)1520銘柄(225種197)と225種株は約9割を維持し過熱状態は続いている。3月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

3月1週目の「107」マザーズ市場(344銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は減少に転じた。2020年3月末16→4月末102銘柄→5月末268銘柄→6月末277銘柄→7月末115銘柄→8月末180銘柄→9月末218銘柄→10月末126銘柄→11月末111銘柄→12月末69銘柄→2021年1月末120銘柄→2月末153銘柄→3月(5)115銘柄と減少に転じた。調整待ちです。3月に向けた観察ポイントです。

マザーズ銘柄

3月1週目の「105」JASDAQ市場(703銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は減少に転じた。2020年3月末44銘柄→4月末129銘柄→5月末511銘柄→6月末586銘柄→7月末281銘柄→8月末363銘柄→9月末439銘柄→10月末277銘柄→11月末324銘柄→12月末328銘柄→2021年1月末424銘柄→2月末452銘柄→3月(5)346銘柄とは続く。増加に戻せるか。3月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

3月1週目の東証2部銘柄(471銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少に転じた。2020年3月末26銘柄→4月末83銘柄→5月末338銘柄→6月末409銘柄→7月末199銘柄→8月末251銘柄→9月末311銘柄→10月末228銘柄→11月末249銘柄→12月末241銘柄→2021年1月末298銘柄→2月末334銘柄→3月(5)267銘柄と減少に転じた。増加に戻せるか。3月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

3月1週目の東証1部銘柄(2204銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も減少に転じた。2020年3月末253銘柄(225種17)→4月末645銘柄(225種28)→5月末1786銘柄(225種169)→6月末1671銘柄(225種166)→7月末622銘柄(225種54)→8月末1144銘柄(225種135)→9月末1581銘柄(225種97)→10月末809銘柄(225種56)→11月末1136銘柄(225種136)→12月末1172銘柄(225種176)→2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月末1342銘柄(225種194)→3月(5)1336銘柄(225種178)と減少に転じた。増加に戻せるか。3月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

3月入りしても「801」NYダウはシッカリしていましたが、2月下旬に3万2000ドルを付けてから調整に転じました。大規模経済対策を発表しましたが、株価には織り込まれている様です。チャート的に、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線の順を維持しています。短期で75日移動平均線まで売られた事から、目先は調整局面と見られます。3万2000ドルに戻せるか。調整は深くなるか。3月の観察ポイントです。

ハイテク銘柄の多い「803」NASDAQ指数は、75日移動平均線を下回る調整直面となってきました。こちらはワクチン接種が進むと株価は売られています。チャート的に、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線は維持していますが、10日移動平均線は25日移動平均線を下回ったので短期調整局面に入った動きです。再度上昇基調に戻すには、10日移動平均線が25日移動平均線を上回る状態に戻さなければなりません。調整局面は長引くか。3月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

今週の「850」ドル円(為替)は、200日移動平均線を上回る円安局面が続いています。米国金利上昇局面を理由に戻していますが、コロナワクチン接種が始まり、為替はコロナ禍の前の水準に戻しているにすぎない。200日移動平均線を上回る状態は円安は続きますが、月足では60ヶ月移動平均線(約109円)が上値抵抗線になっているので、円安は109円前後までと見る動きですが、コロナ禍前は112円まで円安でしたから、110円以上も視野に入れておく必要があります。

日足では10日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線(中心線)は上向きに転じ、もう少しで25日移動平均線と200日移動平均線はGクロス寸前です。Gクロスは円安に動く理由になります。108円以上の円安が続く可能性も出てきました。逆に109円で足踏みすると、再度円高に戻す動きの可能性もあります。3月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

3月相場の「105」JASDAQ指数は、25日移動平均線を下回ってきました。75日移動平均線まで売られて止まるかどうか今後の観察ポイントとなりました。新興市場も売られている事が分かります。チャート的には、10日移動平均線は25日移動平均線を下回り、調整局面に転じた事がわかります。再度25日移動平均線を上回る状態に戻せなければ、上昇基調に戻せません。3月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

2月の「107」マザーズ指数は75日移動平均線を下放れ、200日移動平均線まで売らてきました。新興市場の売りが強まっている事が分かります。この状態は10日から25日移動平均線が上値抵抗線の戻り売り局面です。再度25日移動平均線を上回れなければ、上昇基調に戻せないと見る状態です。再度25日移動平均線を上回れるか。3月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

3月の「610」評価損率は、2月のー8%まで改善をピークに3月は悪化しています。-10%以上に改善したのだから、株価は高値警戒ゾーンとなり、調整局面に転じた状況です。評価損率は相場の繁閑度を見る指標として有効です。評価損率は-10%以上から高値警戒ゾーン、-5%以上は高値警戒ゾーンと見ます。買い場は-20%前後のボトムゾーンです。今年の相場状況は、評価損率通りに動いています。

2月から3週続けて-10%(ピーク-8%)以上をキープしました。過去の動きを見るとピークから-5%以上(-13%)は悪化しています。評価損率では-5%以上悪化した局面では、株価は高値から-2000円から-3500円前後まで下落しています。現在は高値から-2000円幅下落しています。あと-1000円から-1500円下げ余地があります。評価損率的に-5%以上悪化したら、ボトムに接近していると見ましょう。3月の観察ポイントです。

日経平均 610評価損率・週足チャート

<日経平均 米国債30年(長期金利) 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

月足チャートでは、日経平均と米国債30年(長期金利)を対比して見ています。日経平均の上昇局面では、米国債30年(長期金利)は上昇局面です。米国債30年(長期金利)は、債券市場から株式市場に資金移動する事を意味します。米国債30年(長期金利)の上昇局面は、NYダウの上昇局面と重なります。株式市場の資金が入っているのだから、NYダウは上がるわけです。

全ての上昇局面で、米国債30年(長期金利)が上がると言う訳ではありませんが、金利が下がると言うことは、株式市場から債券市場に資金が流れていると見ます。引き続き、株価の上昇局面と米国債30年(長期金利)は資金流入を意味するので、重なる事が多いと言えます。3月の観察ポイントです。

日経平均 米国債30年(長期金利) 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

3月入りから売られて、25日移動平均線を下回ってきました。NYダウは75日移動平均線まで売られている動きから、日経平均も75日移動平均線前後か下回る可能性もあります。いったん売られれば投げ売り出尽くしから、再度25日移動平均線を上回る上昇局面に戻すとみています。チャート的には、25日移動平均線を下回る状態は調整局面と見ます。

日足チャートは、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線は上向きの上昇基調を維持しています。来週3月SQに向けて、75日移動平均線前後まで調整してくるか。浅い調整で終われば、日柄整理が長引く可能性もあります。どちらの調整パターンとなるか。3月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

首都圏の緊急事態は延長されました。さらに延長するか。世界的にワクチン接種が始まりました。株価への影響はどう出るか。世界はどう動く。

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