日経平均株価の動き(2021年05月14日)

主力企業の業績発表は出揃ってきました。業績発表後から日経平均は下げたので、相場的な考え方では業績織り込み済みだから下げたとの考えになります。業績に見合った株価水準まで値幅調整すると考えるのも相場的な考え方です。今年2月に3万円の高値をつけて以降、現在の信用倍率は6.4倍に拡大するまで信用買い残は増加しています。3万円をつけた高値から買いが増えた事を意味しますが、利食いできないから増え続けている状態です。

これを見ただけでも上がらないと述べてきましたが、ここで値幅調整に転じてきました。信用買い残の整理は、(1)値幅整理か、(2)日柄整理しかないと述べてきました。ここにきて値幅整理に向かう動きに転じてきました。値幅整理局面では、株価が下げても信用買い残が整理される調整は続くと見てください。

値幅整理局面は、株価が下落しても信用買い残の整理が進まなければ、下げ幅は大きくなるか、日柄がかかるか、どちらかになります。現在は値幅整理局面(下落局面)であるが、まだ下げ始めたばかりであり、6月も値幅整理局面は続くと見ています。理由は、この程度の下げ幅では、信用買い残の整理(信用倍率の縮小)は進まないからです。いったん買戻しから一時的なリバウンドは期待できますが、上値には戻り売りが控えています。上値は重いと見ておきましょう。

過去の上昇基調の大幅調整局面では、12ヶ月移動平均線(25770円)が下値支持線になってきました。6月SQに向けて12ヶ月移動平均線(25770円)割れまで下げれば、需給整理は進むと見ています。オーバーシュートすると24000円まで見ておいた方がよいでしょう。コロナ禍の状況にもよりますが、値幅調整局面から買い残整理が進めば、6月から7月に向けて大きな買い場がくると見ています。昨年3月の暴落を見てもわかるように、値幅整理は買い場が早まる性質があります。

振り返れば、昨年3月にコロナ禍から1万6000円台まで大幅下落しました。大幅下落局面で株を投げ売りし、2万8000円以上から、また買い始めた人が多かった。底値で売り、高値で買う投資スタイルはあべこべで、これじゃ勝てるはずがないと感じました。述べてきたように、次の値幅調整局面(6月から7月)のタイミングまで、買い(デイトレ除く)は待った方が良いと見ています。下げが大きければリバウンドも大きくなるからです。

相場格言に「天井3日・底100日」があります。先人はむやみに買うのではなく、買い場は待たなければダメだと言っています。2022年業績予想が出揃った後、業績が良い銘柄で売られたら買い銘柄としてピックアップしておくのが良いと考えます。後は銘柄を絞り込み、タイミングを待つだけです。

今週は5月SQ週でした。5月SQ値(2万7748円)上回って推移すれば上がり、5月SQ値(2万7748円)を下回ると投げ売りに転じる心配があります。日経平均株価はSQ値に支配されて動いています。相場観察で、SQ値は参考に見ておかなければなりません。次は6月SQに向け、どう言う値動きになるか観察です。

株価の下落局面のボトムでは、テクニカル面でどの様な株価の動きをしている銘柄選びが良いのか。(1)下げなかった株、(2)大幅に下落した株、両極端の銘柄が良いとされています。下げない株は強い株であり、大幅下落した株は需給整理が終わった可能性があるからです。この様な銘柄探しも注目ください。週足銘柄選択で、大幅売られ過ぎ状態の条件があります。また売上高変化率の大きい順の絞り込みもカンタンです。

「宝くじ投資法」では、5月プットは100倍まで値上がりはできなかったが、27500円プットは3円→220円(73倍)。28000円プットは6円→590円(98倍)まで値上がりしました。まだ今年は100倍の月が一度もありません。6月か7月は100倍チャンスを待ちたい。コールがくるかプットがくるか。予め分かるものではないが、プットと見ています。年に2度から4度の100倍チャンスありです。

5月2週の東証1部銘柄(2202銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、大幅減少に転じた。2020年9月末1643銘柄(225種115)→10月末1011銘柄(225種82)→11月末1382銘柄(225種161)→12月末1441銘柄(225種180)→2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月末1470銘柄(225種206)→3月末1760銘柄(225種207)→4月末1352銘柄(225種171)→5月(6)1266銘柄(225種195)→5月(13)912銘柄(225種140)と1000銘柄を下回る大幅減少となった。5月末に1000銘柄以下に減少すると下降転換する。増加に切り返せるか。5月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

5月2週の「107」マザーズ市場(355銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は大幅減少する。2020年9月末218銘柄→10月末126銘柄→11月末111銘柄→12月末69銘柄→2021年1月末120銘柄→2月末153銘柄→3月末185銘柄→4月末108銘柄→5月(7)110銘柄→5月(14)77銘柄と大幅減少する。新興市場はボトム待ちとなった。増加に戻せるか。5月の観察ポイントです。

マザーズ銘柄

5月2週の「105」JASDAQ市場(703銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は大幅減少する。2020年9月末439銘柄→10月末277銘柄→11月末324銘柄→12月末328銘柄→2021年1月末424銘柄→2月末452銘柄→3月末467銘柄→4月末307銘柄→5月(7)354銘柄→5月(14)218銘柄と大幅減少し下降転換した。増加に戻せるか。5月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

5月2週の東証2部銘柄(474銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も大幅減少する。2020年9月末311銘柄→10月末228銘柄→11月末249銘柄→12月末241銘柄→2021年1月末298銘柄→2月末334銘柄→3月末342銘柄→4月末249銘柄→5月(7)274銘柄→5月(14)190銘柄と大幅減少する。増加に戻せるか。5月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

5月2週の東証1部銘柄(2202銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も大幅減少に転ずる。2020年9月末1581銘柄(225種97)→10月末809銘柄(225種56)→11月末1136銘柄(225種136)→12月末1172銘柄(225種176)→2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月末1342銘柄(225種194)→3月末1562銘柄(225種184)→4月末799銘柄(225種105)→5月(7)1036銘柄(225種150)→5月(14)703銘柄(225種110)と大幅減少する。銘柄数的に3月がピークだったことが分かる。増加に戻せるか。5月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

高値更新相場が続いたNYダウは、今週は25日移動平均線を下回る下落に転じました。急ピッチに3万5000ドル台まで乗せてきたのだから、多少の調整がなければ上昇基調は維持できないでしょう。「801」NYダウは3万5000ドルに乗せてから、一気に25日移動平均線を下回る下落も、続落しないから強いと言えます。目先は、25日移動平均線を上回る下げ止まりの確認待ちです。チャート的に、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線、10日移動平均線の順に揃っている上昇基調は崩れていません。5月は調整局面か、高値更新相場に戻せるか。5月の観察ポイントです。

NYダウは好調でも、「803」NASDAQ指数は、75日移動平均線を下回る調整の動きがハッキリしています。5月は戻す事は出来ずに、75日移動平均線を下回る調整局面となっています。チャートでは、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線は上向きだが、株価は75日移動平均線を下回って推移している状態です。再度25日から75日移動平均線を上回る状態に戻せないと上昇相場に戻せません。切り返せるか。5月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

株価の下落に逆行し、月足チャートでは60ヶ月移動平均線(108円)を上回る状態を維持しています。月足では60ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回る状態を維持できれば、円安に向かう事を意味します。60ヶ月移動平均線を下回れば、円高を意味します。円安は株高に繋がる事を意味します。5月の為替相場は60ヶ月移動平均線(108円)を維持し、円安で推移できるか。

日足チャートでは、25日移動平均線を上回る切り返しから、円安(109円)に動きました。下値は75日移動平均線(上向き)まで下がらず、切り返しました。切り返しから、再度25日移動平均線(上値抵抗線・109円)を上回る円安に戻しました。25日移動平均線(109円)を上回った事から、円安での推移は続きそうです。75日ボリンジャー+1シグマ(109円)以上で推移できれば、円安に動く事を意味します。再度+1シグマを下回れば、円高に動きます。5月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

5月の「105」JASDAQ指数は、75日移動平均線を下回る下落となりました。新興市場から売られています。5月は25日から75日移動平均線を下回って推移しています。25日から75日移動平均線を上回れなければ、再上昇相場に戻せません。6月に向け、まずは下げ止まり確認からになります。25日移動平均線を下回る事は、下げ止まり確認はできていないと見てください。5月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

JASDAQ指数より先に、「107」マザーズ指数は、200日移動平均線を下回る下降局面に転じています。新興市場から資金が引きあげられている事が分かります。業績発表から、200日移動平均線を下回ってきたので、しばらく調整局面は続きそうです。まず25日移動平均線を上回ってこなければ、下げ止まり確認はできません。しばらく様子見となります。5月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

2月以降、高値ゾーンで推移し続けた評価損率でしたが、やっと調整局面に転じてきたと言えます。今週の下落を見れば、来週発表の「610」評価損率の数値は悪化しているだろうと言う事は想像できます。評価損率の数値の悪化は、ボトムに近づく事を意味します。2月から4月は、-10%から-0%の高水準で推移が続きました。株価は高値圏で推移が続いた事が分かります。5月は業績発表時期であるが、高値ゾーンで始まり、調整に転じました。

今週の週足チャートは、週間で-1900円以上(安値)の大幅下落となりました。週足では13週移動平均線を上回ってこなければ、上昇相場に戻したとは言えません。まずは下げ止まり確認を待ちますが、評価損率では、-20%前後まで悪化したら、ボトムゾーンに入ってきたと株価水準を見る事ができます。5月から6月に向けた観察ポイントです。

日経平均 610評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

ようやく月足チャートでは、6ヶ月移動平均線(28300円)を下回る調整局面となりました。過去の上昇局面のボトムは、12ヶ月移動平均線(25770円)が下値目途になっています。12ヶ月移動平均線まで下げない時は、強い上昇局面の切り返しと言えます。12ヶ月移動平均線まで下げてきたら、想定通りの調整局面と言えます。オーバーシュートすると24ヶ月移動平均線(23800円)まで売られる心配はあるでしょう。

再スタートには、まず陰線→陽線に切り返すか、6ヶ月移動平均線(28300円)を上回ってこなければ再上昇に戻したとは言えませんが、大幅下落局面は、下げ止まれば大よそ底入れとみなします。5月から6月に向けて調整局面のボトムを待ちたい。大きく売られれば、切り返しは大きくなります。5月から6月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

日足チャートでは、75日移動平均線を下回ってから一気に下落してきました。短期的には、2万7000円前後では下げ渋ると見ていますが、下回ると200日移動平均線(26300円)を下値支持線と見ています。この下落の中で、やっと25日移動平均線は75日移動平均線を下回ってきました。下降局面に転じた事を意味しますが、25日移動平均線を上回ってこなければ、下げ止まり確認はできません。

チャート的に、25日から75日移動平均線(上値抵抗線)に逆転してしまいました。上回ってこなければ、戻り売りが続くことを意味します。下から200日移動平均線は上向きで、75日移動平均線と25日移動平均線は上回っている状態は、まず200日移動平均線前後を下値目途と見ています。5月SQ値27748円を上回る状態は、しばらく戻すか下げ渋ります。5月SQ値27748円を下回ると暴落に発展します。5月から6月に向けた観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

コロナ禍急拡大で不安は拡大か。2022年業績発表後下落に転じた。半導体相場は崩れたか。NYダウの下落は切り返すか。世界はどう動く。

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