日経平均株価の動き(2021年07月09日)

いよいよ、7月のオリンピック開催まで半月を切ってきました。オリンピック前に主力投資家は買ってくるのか、売ってくるのか。今週は、オリンピックを控えた投資家動向を見る事が重要な判断ポイントでした。個人投資家が千株、2千株買ったからと言って、株は動くものではありません。大幅下落となった事から、主力投資家動向はオリンピック前は買いでなく、売りと判断したようです。株価の下落から、オリンピックが終わるまで、主力投資家は買ってこないと判断できます。

主力投資家は、オリンピック前は買わないと言う投資判断から株価は下げました。株価の下落から、主力投資家動向を読み取る事ができます。逆から読めば、今週の下落は、オリンピック後に買い場が来ると言うメッセージとも言えるでしょう。7月は乱高下が続くと見ていますが、8月オリンピック後まで下げが続く可能性は高くなりました。オリンピック後に大きな買い場がくると読むことができます。それまで買いは待ちましょう。来週は、一時的なリバウンド程度で終わる可能性があります。短期以外は見送ってもよいと考えます。

オリンピック前は買わず、オリンピック後に買い場がくると言う事は、やっと2月から3月高値の信用期日を迎えてから、高値のシコリ玉は投げ売りから需給が改善しそうです。投げ売りから、「610」評価損率の数値は悪化する事から、需給は改善に向かうと見ています。信用買い残のシコリ玉がほぐれて、「610」評価損率の数値が買いゾーンに入ってくれば、大きなリバウンドが期待できます。

上昇基調維持を見る6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、今週に銘柄数の半数を下回り、下降転換と判断するまで減少しました。月間ペースで判断しているので、月中ザラ場では確定したとはいえませんが、この減少のまま引ければ、調整局面がくる事は間違いないでしょう。投資は多くの人が損をしたところが買い場になります。投資格言で言う「人の裏に道あり花の山」。投資で成功したかったら、人の逆を行けと言う格言です。

今週は7月SQ週(SQ値27726円)でしたが、オリンピック後の8月SQ前後に向け、買い場を待ちましょう。好業績株で下げなかった株、大幅に売られた株が買い銘柄候補になります。下げ幅が大きいほど、売られる株も増えますが、追証の投げ売りからリバウンドは大きくなります。大きく下落する事は、需給が改善する事を意味します。

7月2週の東証1部銘柄(2205銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は半減し、下降転換と判断するまで減少した。2020年10月末1011銘柄(225種82)→11月末1382銘柄(225種161)→12月末1441銘柄(225種180)→2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月末1470銘柄(225種206)→3月末1760銘柄(225種207)→4月末1352銘柄(225種171)→5月末1094銘柄(225種156)→6月末1224銘柄(225種159)→7月(1)1006銘柄(225種112)→7月(8)891銘柄(225種91)と減少し下降転換と判断できる。オリンピック後まで下げ相場は続くか。7月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

7月2週の「107」マザーズ市場(372銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は、減少に転ずる。2020年10月末126銘柄→11月末111銘柄→12月末69銘柄→2021年1月末120銘柄→2月末153銘柄→3月末185銘柄→4月末108銘柄→5月末114銘柄→6月末109銘柄→7月(2)129銘柄→7月(9)102銘柄と減少に転ずる。7月の観察ポイントです。

マザーズ銘柄

7月2週の「105」JASDAQ市場(701銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少する。2020年10月末277銘柄→11月末324銘柄→12月末328銘柄→2021年1月末424銘柄→2月末452銘柄→3月末467銘柄→4月末307銘柄→5月末305銘柄→6月末311銘柄→7月(2)331銘柄→7月(9)270銘柄と減少する。7月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

7月2週の東証2部銘柄(473銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も減少する。2020年10月末228銘柄→11月末249銘柄→12月末241銘柄→2021年1月末298銘柄→2月末334銘柄→3月末342銘柄→4月末249銘柄→5月末202銘柄→6月末227銘柄→7月(2)225銘柄→7月(9)187銘柄も減少する。回復に戻せるか。7月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

7月2週の東証1部銘柄(2205銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も減少する。2020年10月末809銘柄(225種56)→11月末1136銘柄(225種136)→12月末1172銘柄(225種176)→2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月末1342銘柄(225種194)→3月末1562銘柄(225種184)→4月末799銘柄(225種105)→5月末717銘柄(225種110)→6月末923銘柄(225種127)→7月(2)938銘柄(225種104)→7月(9)713銘柄(225種66)も減少する。下降相場に向かうか。7月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

「801」NYダウは上昇基調を維持しています。NYダウの高値は誰もわからないでしょう。トレンドと基調で判断するしかありません。7月相場は25日から75日移動平均線を上回る上昇基調を維持し、高値更新相場を維持しています。10日から25日移動平均線を下回ると戻り売りに転じてしまいます。チャート的に、下から200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線の順に強い上昇基調を維持しています。25日移動平均線をキープできるか。7月の観察ポイントです。

「803」NASDAQ指数は、4月高値を上回ってからも、強い上場来高値更新相場を維持しています。ここまでNASDAQ指数が上がる事も誰も予想できていません。こちらもトレンドと基調で判断するしかありません。引き続き、10日から25日移動平均線を上回る状態を維持なら、高値更新相場は続きます。1万5000ポイントは射程圏内に。7月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

ドル円相場は、3月円安値を上回り、111円まで円安局面は続きました。今週は111円を付けた後、109円まで急落する円高に振れました。為替は、2円以上動くと調整して動く性質があります。日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド+3Σ(111円)に達し、ボリンジャーバンド先端が拡大に動き出し、+3Σは(111円)さらに拡大傾向に向いたところで→円高に戻されました。75日ボリンジャーバンド中心線を上回っているので、円安基調は維持しています。

今週は、75日ボリンジャーバンド+3Σ(111円)から円高に振れました。チャートでは、10日から25日移動平均線を下値支持線に円安は続いたが、10日から25日移動平均線を下回る円高となった。75日移動平均線を上回る事は、円安基調は維持していると見ています。7月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

「105」JASDAQ指数は、4月高値を上回る上昇基調に回復したところで、日経平均の下落の影響から、75日移動平均線まで下げてきました。日経平均との連れ安でも、75日移動平均線を上回っていれば上昇基調は維持します。75日移動平均線を下回る下げ幅が大きくなる買い場になります。7月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

「107」マザーズ指数は、200日移動平均線(上値抵抗線)まで戻したあと、なかなか上回れなかった。日経平均の下落の影響から、戻り売りに転じました。25日移動平均線を下回ってきたので、大きく売られる心配が出てきました。大きく売られたら買い場になります。7月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

今週発表(7/2)の「610」評価損率(8.11%)を見ても、高止まりが続いていました。今週の下落から、来週発表の数値は悪化する事と思われます。評価損率の数値の悪化は、株価下落から、投資家心理の改善に向かう事を意味します。日経平均が下げに転ずれば、今年2月から3月高値で買いがついた追証が発生し、信用買い残の整理が進みます。評価損率の数値が悪化することで、投資家心理と需給の改善が期待できます。

週足チャートでは、13週移動平均線(上値抵抗線)を上回れず、週間で-500円以上(-843円)の下落に転じました。下降転換と判断する下げ幅です。13週移動平均線と26週移動平均線はDクロスし、しばらく下げ相場が続くチャートパターンです。大幅下落から需給改善待ちです。オリンピック後の買いタイミングを待てるか。7月の観察ポイントです。

日経平均 610評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

月足チャートでは、7月相場も陰線となり、5ヶ月連続陰線となりました。陰線で6ヶ月移動平均線(28700円)を下回り、下降転換の動きです。月中ザラ場で確定ではありませんが、6ヶ月移動平均線を下回る動きは、下降転換の戻り売り相場に転じたと見る動きです。

週間で-500円以上(-843円)下落し、陰線で6ヶ月移動平均線を下回る動きは、下降転換と判断できます。下げに転じたら、まず12ヶ月移動平均線(27000円)が下値目途、次は24ヶ月移動平均線(24500円)が下値目途と見ます。下げ幅は大きくなるか。7月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

日足チャートでは、25日から75日移動平均線は下向きに転じ、株価は25日移動平均線を上回れない状態が続いてました。下落から、200日移動平均線まで売られてきました。今週の売られ過ぎから、来週は一時的なリバウンドがあるかもしれませんが、戻り売り相場のリバウンド程度に見ていてください。まず200日移動平均線(下値支持線)で下げ止まるか。

今週はオリンピック前に買われるか、オリンピック後から買われるかを見る週でしたが、ここまで大きく売られた事から、オリンピック中は買ってこないだろうと見る事ができます。一時的なリバウンドはあっても、8月SQに向けて売られそうです。株価が10日から25日移動平均線を下回っている間は、戻り売り相場は続きます。7月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

オリンピック開催までカウントダウンに入った。オリンピック中は売られるか。中国包囲網は強まるか。世界はどう動く。

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