日経平均株価の動き(2021年11月05日)

10月末衆院選挙は与党の議席数減予想を反して立憲惨敗となり、11月相場は大幅高で始まった。また今週は英国で国連気候変動枠組み条約国会議(COP26)が開催された。だいぶ先の話であり、株式市場への影響は小さいと言えます。米国FRBは、コロナ禍の量的緩和の縮小開始を決定した。こちらの方が株式市場へインパクトがあるテーマです。いずれ0金利政策も解除の方向に向かうのか試される。

国内では、岸田新内閣の発足から、首相テーマの新資本主義、所得分配論など、テーマの内容が具体的になれば、株式市場へインパクトを与える内容が出てくるのか期待されます。貧困に10万円給付は政策と言えない。11月は中間決算の発表が迫っています。好業績の発表は株価が値上がりし、下方修正は売られています。今後も決算発表から売られる株、買われる株が出続けると見ています。

11月の決算発表が過ぎれば、次は12月クリスマス相場に向かいます。まず業績が良い銘柄は年越しされ、下げにくいと考えられます。今後の業績や株価の動きを観察し、上げ余地を残している銘柄、下げそうにない銘柄を選びましょう。この様に業績が良い株への資金シフトは続くと見ています。またボトム圏で推移する株も物色対象に向かうと見ています。

日経平均のチャートは、9月にコブ型の高値があり、11月の業績発表が終わった後、上回れるかどうか。コブ型高値は上値にシコリを残していて、一気に上回るには、強い買い物が続くか、上値から売り物が出てこないから上回れたなど、上回るには好条件を必要とします。9月高値を上回れるなら、年末に向けて強い相場になります。上回れない場合は、やはり売り物に押されて下げたと言えます。売られると、上昇は年明け以降にズレ込むと見ています。

そう考えると、しばらく75日移動平均線を中心としたボックス相場が続くと見ています。このボックス相場で日柄調整し、75日移動平均線を下回らなければ、年明け以降、上昇相場を強めるのではないかと見ています。75日移動平均線を上回る状態維持は、上昇志向です。下回った場合は下落の注意信号と見てください。

相場先導株は半導体関連株です。この相場の中で、半導体関連株(ソニー、アドバンテスト、レーザーテック、東京エレクなど)は強い上昇基調を維持しています。半導体関連株が強い状態を維持する事は、相場全体でも上昇基調を維持する事を意味します。今後の半導体関連株が下がれば相場は売られます。半導体関連株の動きが相場先導しています。

また9月に225種で入れ替わった6861キーエンスは大幅高し、9983ファーストリテイリングも大幅高しました。値がさ株の上昇は、日経平均の上昇の寄与率を高めました。6981村田製作所は横ばい、7974任天堂、9984SBGは下げています。まだ寄与率の高い銘柄の動きはまちまちでした。今後も上昇なら日経平均への寄与率は上がり、売られると下げ幅に寄与します。

個別株は、11月も業績発表が上方修正した株が良いと考えます。2ケタ増収増益、大きく変化した株は買われる流れは続いています。半導体関連株、電子部品株など、引き続き、好業績株は買われると見ています。

11月1週の東証1部銘柄(2193銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は1000銘柄を維持し、シッカリして始まった。2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月末1470銘柄(225種206)→3月末1760銘柄(225種207)→4月末1352銘柄(225種171)→5月末1094銘柄(225種156)→6月末1224銘柄(225種159)→7月末941銘柄(225種69)→8月末1072銘柄(225種92)→9月末1412銘柄(225種148)→10月末1068銘柄(225種126)→11月(4)1270銘柄(225種158)と増加して始まった。引き続き、増加は続くか。11月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

11月1週の「107」マザーズ市場(392銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数も増加で始まったが、半数を下回る弱い動きです。2021年1月末120銘柄→2月末153銘柄→3月末185銘柄→4月末108銘柄→5月末114銘柄→6月末109銘柄→7月末81銘柄→8月末125銘柄→9月末136銘柄→10月末109銘柄→11月(5)171銘柄と増加で始まる。増加は続くか。11月の観察ポイントです。

マザーズ銘柄

11月1週の「105」JASDAQ市場(694銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も半数を下回る弱さです。2021年1月末424銘柄→2月末452銘柄→3月末467銘柄→4月末307銘柄→5月末305銘柄→6月末311銘柄→7月末254銘柄→8月末272銘柄→9月末301銘柄→10月末260銘柄→11月(5)257銘柄は横ばいです。増加は続くか。11月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

11月1週の東証2部銘柄(468銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は横ばいです。2021年1月末298銘柄→2月末334銘柄→3月末342銘柄→4月末249銘柄→5月末202銘柄→6月末227銘柄→7月末201銘柄→8月末190銘柄→9月末233銘柄→10月末201銘柄→11月(5)196銘柄と横ばいです。増加は続くか。11月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

11月1週の東証1部銘柄(2193銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は増加し半数を上回って始まる。2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月末1342銘柄(225種194)→3月末1562銘柄(225種184)→4月末799銘柄(225種105)→5月末717銘柄(225種110)→6月末923銘柄(225種127)→7月末829銘柄(225種52)→8月末1143銘柄(225種91)→9月末1340銘柄(225種140)→10月末961銘柄(225種115)→11月(5)1075(225種126)と増加で始まる。増加は続くか。11月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

11月相場が始まりました。「801」NYダウは、最高値更新相場で始まりました。11月も10日移動平均線が25日移動平均線を上回る強い上昇基調で始まり、高値更新相場を維持しています。チャート的に、下から200日移動平均線は上向き、75日移動平均線、25日移動平均線の順に、上昇パターンで11月相場は始まりました。引き続き、10日から25日移動平均線を上回る状態は、上昇基調は続きます。11月の観察ポイントです。

11月の「803」NASDAQ指数も、16000ポイントに迫る高値更新相場で始まりました。チャート的に、下から200日移動平均線は上向き、まだ25日移動平均線は75日移動平均線を上回る高値更新相場で始まりました。株価は、10日から25日移動平均線を上回る強い上昇基調です。引き続き、25日から75日移動平均線を上回る状態は、高値更新相場は続きます。11月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

11月も円安を維持して始まりました。75日ボリンジャーバンド+2Σを下回って始まりましたが、ほぼ横ばいで推移し、114円前後を維持しました。+1Σを上回っている状態は円安基調を維持します。+2Σ以上を上回ってきたら強い円安局面となります。+1Σを下回ってくると円安局面から円高へと調整に向かいます。

日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド(中心線)は上向き、10日から25日移動平均線も上向き、ドル円は+1Σを上回る円安局面は維持しています。75日ボリンジャーバンドの先端拡大は続いており、引き続き、円安基調を維持すると見る動きです。11月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

11月の「105」JASDAQ指数は、75日移動平均線をキープして始まりました。引き続き、75日移動平均線を上回る状態は、上昇基調が続くと見る状態です。75日移動平均線を上回る状態を維持しても上がらないのは、日柄調整局面と見る状態です。引き続き、200日移動平均線、75日移動平均線、25日移動平均線の順に上回る上昇基調は維持しています。11月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

11月の「107」マザーズ指数は、75日移動平均線を上放れて始まりました。まだ200日移動平均線は下回っていますが、75日移動平均線を上回った動きから底固め、200日移動平均線を上回ろうとする動きです。こちらも底値での日柄調整局面と見る動きです。75日移動平均線を下回らなければ、200日移動平均線を上回る動きに向かう動きと言えます。11月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

10月の評価損率は、-9.44%(10/1)→-9.80%(10/8)→-7.76%(10/15)→-7.30%(10/22)→-7.68%(10/29)と高値ゾーンで推移して終わりました。数値を見れば-5%から-10%の範囲は、-5%に近づくと売られ、-10%に近づくと買われています。この範囲で推移が続くなら、評価損率から見る11月相場の動きも、10月と同じように高値ゾーンでの推移が続くと見なければなりません。大きく売られればボトムから買われますが、高くなれば売られます。

週足チャートでは、10月末に13週移動平均線(下値支持線)を上回って引けました。11月は13週移動平均線(下値支持線)を上回る状態から反発して始まりました。13週移動平均線を上回る状態を維持しても、評価損率の数値から高値ボックスで推移しやすいと考えます。週間では+500円以上値上がりして始まったので、-500円以上の下げが無い間は上昇は続くと見ます。11月の観察ポイントです。

評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

月足では、11月は陽線で始まり、10月の高値を上回ってきました。強い上昇と見る事が出来ます。6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る上昇基調を維持しています。9月高値を上回るには日柄がかかりそうです。引き続き、6ヶ月移動平均線を上回る状態は上昇基調です。

チャート的には、10月は6ヶ月から12ヶ月移動平均線(28500~28300・下値支持線)を上回る上昇基調で終わりました。選挙結果から、11月は大幅に反発して始まりました。11月も6ヶ月から12ヶ月移動平均線(28500~28300・下値支持線)を上回る状態をキープできるなら、上昇相場は続くと見る事はできます。11月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

11月は、10月末の衆院選挙結果で大幅高で始まりました。この大幅高で始まった事は、強い動きと言えますが、チャート的に、窓空け、窓空け、と連続に続いており、短期的には息切れしやすいチャートになっています。9月のコブ型高値にシコリがあるので、上値は29500円前後と見ていましたが、選挙結果などから、思っていたより高値を伸ばしました。

チャート的には、まだ75日移動平均線は200日移動平均線を下回る状態であり、戻りの状態と言えます。75日移動平均線が200日移動平均線を上回ってこなければ、本格的な上昇基調とは言えません。株価が75日移動平均線を上回る状態は、上昇基調は維持するものの、まだボックス圏で推移しそうです。11月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

衆院選挙は立憲の大敗で終わる。日本のコロナは収束に向かうか。米国は量的緩和の縮小でどう動く。世界はどう動く。

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