日経平均株価の動き(2021年12月10日)

前週まで、世界的に広がった新型コロナ変異株(オミクロン)の感染拡大から株式市場は大きく売られました。今週は大幅下落の反動から、大きく切り返しました。世界的に新型コロナ変異株(オミクロン)の重症化が少ない事から、NYダウが大幅に切り返した動きが好感されました。

下落の反動で戻しましたが、9月のコブ型高値のシコリを上回るには、まだかなりの日柄を要すと見ており、29500円以上の上値は重いと見ています。12月末の株価評価を下げたくないと言う理由もあり、下値に買われる理由はありますが、買い進むまでの先買いする理由は見当たらない。

今週は12月SQ(28523円)週でした。前週の下げは12月SQを先取りする動きだったと見ていますが、来週以降、12月は外国人投資家のクリスマス休暇を意識する事から、商いは細ってくると見ています。商いが細る事は上値に売り物を残す事を意味します。また引け値がSQ値(28523円)を下回って引けた事は、来週は戻り売りから売られる心配を残しました。

相場は半導体で始まり、半導体からピークを付けます。前週の下落局面では、半導体関連株は下げ渋りました。今週の反発は、前週の下落局面で半導体関連株が下げなかった事が、下落は短期で終わる事を想像させました。買戻しが入る前に買っておこうとする投資家心理が働いたと見ています。今週は半導体関連株は大きく切り返しました。相場は下落しにくい事を表す動きと見る事ができます。

株式市場は外国人投資家の売買占有率は約6割です。クリスマスが近づくにつれて、外国人投資家は休暇に入ります。株式市場の売買高は細るため、株価の値動きも小さくなっていきます。個別株は下がりにくいが、上値は小さいと見ておいた方が良いでしょう。

12月2週の東証1部銘柄(2194銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、少し戻したが弱い銘柄数です。2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月末1470銘柄(225種206)→3月末1760銘柄(225種207)→4月末1352銘柄(225種171)→5月末1094銘柄(225種156)→6月末1224銘柄(225種159)→7月末941銘柄(225種69)→8月末1072銘柄(225種92)→9月末1412銘柄(225種148)→10月末1068銘柄(225種126)→11月末468銘柄(225種62)→12月(2)425銘柄(225種63)→12月(9)833銘柄(225種95)と増加も弱い状態です。切り返せるか。12月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

12月2週の「107」マザーズ市場(398銘柄)で、75日移動平均線上回る銘柄数も減少続く。2021年1月末120銘柄→2月末153銘柄→3月末185銘柄→4月末108銘柄→5月末114銘柄→6月末109銘柄→7月末81銘柄→8月末125銘柄→9月末136銘柄→10月末109銘柄→11月末93銘柄→12月(3)86銘柄→12月(10)83銘柄と減少続く。増加に戻せるか。12月の観察ポイントです。

マザーズ銘柄

12月2週の「105」JASDAQ市場(695銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数は増加に転ずる。2021年1月末424銘柄→2月末452銘柄→3月末467銘柄→4月末307銘柄→5月末305銘柄→6月末311銘柄→7月末254銘柄→8月末272銘柄→9月末301銘柄→10月末260銘柄→11月末183銘柄→12月(3)164→12月(10)199銘柄と増加に転ずる。増加は続くか。12月の観察ポイントです。

JASDAQ銘柄

12月2週の東証2部銘柄(469銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も増加に転ずる。2021年1月末298銘柄→2月末334銘柄→3月末342銘柄→4月末249銘柄→5月末202銘柄→6月末227銘柄→7月末201銘柄→8月末190銘柄→9月末233銘柄→10月末201銘柄→11月末104銘柄→12月(3)115銘柄→12月(10)139銘柄と少し増加に転ずる。増加に戻せるか。12月の観察ポイントです。

東証2部銘柄

12月2週の東証1部銘柄(2194銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数は、増加したが銘柄数は少ない。2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月末1342銘柄(225種194)→3月末1562銘柄(225種184)→4月末799銘柄(225種105)→5月末717銘柄(225種110)→6月末923銘柄(225種127)→7月末829銘柄(225種52)→8月末1143銘柄(225種91)→9月末1340銘柄(225種140)→10月末961銘柄(225種115)→11月末362銘柄(225種42)→12月(3)441銘柄(225種50)→12月(10)572銘柄(225種58)と少し増加したが。さらに増加に戻せるか。12月の観察ポイントです。

東証1部銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

新型コロナの中、一番「801」NYダウの切り返しが強かった。短期間に25日移動平均線を上回る戻りでした。強い動きと見る事が出来ます。再度25日から75日移動平均線を上回る動きは、短期間に再上昇場に戻した動きと言えます。チャート的に、10日から25日移動平均線を上回る動きは、上昇相場は続くと見る動きです。12月の観察ポイントです。

NYダウと同じく、「803」NASDAQ指数も25日移動平均線を上回る回復して下げましたが、75日移動平均線は上回っています。チャート的に、10日から25日移動平均線を上回ってくれば、強い上昇相場に戻したと見る事が出来ます。12月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

ドル円相場は、75日ボリンジャーバンド+1Σを上回れず、ボックスで推移しています。円安相場は一服感が続いています。ボリンジャーバンド中心線を上回っているので、円安基調は維持しているが、+1Σを下回る状態は円安に一服感を示す動きです。

日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド(中心線)は上向き、中心線から+1Σの範囲で推移しています。円安は維持するものの、短期的に円安に戻りにくい状態は続いています。75日ボリンジャーバンド中心線から+1Σの範囲で推移するのは、これから上下どちらかに放れる可能性がある事を意味します。12月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率

<JASDAQ指数 日足チャート>

11月の下落から、「105」JASDAQ指数は200日移動平均線を下回りました。今週は、200日移動平均線を下回る下落から切り返しました。200日移動平均線を上回ってこれなければ、上昇相場に戻れず調整局面となります。200日移動平均線を上回ってくれば、下げ止まりから切り返したと見る事が出来ます。200日移動平均線を上回るまで戻せるか。12月の観察ポイントです。

<東証マザーズ指数 日足チャート>

「107」マザーズ指数も下げ止まったが、切り返しは弱いです。今年5月から8月のボトム水準まで売られて、下げ渋っています。5月から8月の安値を下回ると底割れの心配が出てきます。短期的には、10日移動平均線を上回ってくれば下げ止まりから切り返すと見る事が出来ます。12月の観察ポイントです。

JASDAQ指数&東証マザーズ指数 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

11月の評価損率は、-9.66%(11/26)→-10.83(12/3)まで悪化した事から、今週の日経平均は28900円まで切り返しました。評価損率的には-5%に近づくと売られ、-10%に近づくと買われます。今週の戻り幅が小さい事から、評価損率的には売られにくいでしょう。まだ戻り局面は続くと見ていますが、クリスマスを前に戻りは弱いと考えられます。

週足チャートでは、今週は戻しましたが、13週移動平均線は上回れずにいます。来週以降、13週移動平均線を上回れなければ戻り売りは続くと見ますが、13週移動平均線を上回れば、上昇転換と判断できます。今週は、一時、週間で+900円まで値上がりしましたが、週末は+500円以下の上げ幅まで縮小し、下げ止まりの確認まで至らなかった。再下落の心配を残す引け方でした。12月の観察ポイントです。

評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

月足では、11月は-1071円安で引け、12ヶ月移動平均線(下値支持線)を下回って引けました。12月は値上がりして始まりましたが、12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回れずにいます。再上昇相場に戻すには、6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回ってこなければ、戻り売り相場を脱していないと判断できます。

チャート的には、6ヶ月から12ヶ月移動平均線(28500・上値抵抗線)に上値を押さえられている状態です。来週も12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回れないと、戻り売りが残っていると見た方が良いと考えます。来週以降、続伸から12ヶ月移動平均線を上回れるかどうか。切り返せるか。12月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

11月の下落から、今週は切り返しましたが、週間で+500円以上の値上がりに至らなかった事から、下げ止まり確認はできなかった。まだ200日移動平均線は下回っており、再下落の心配があります。200日移動平均線を上回れない状態は、戻り売り状態と見ますが、来週以降、200日移動平均線を上回ってくれば切り返しですが、上回れなければ戻り売られると見ておく必要があります。

チャート的には、10月安値を意識し、切り返したと見ています。来週以降、クリスマスが近づくにつれて、外国人投資家の休暇から商いは細ってくると考えられます。チャート的には、200日移動平均を上回れなければ、商い(買い)の減少から下げる心配があります。12月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

日本でも新型コロナ変異株(オミクロン)の感染拡大は続くのか。北京冬季オリンピックはどうなるのか。米国はクリスマスに向け高値更新できるか。世界はどう動く。

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