今週はNYダウが大きく動き、日経平均もつられて大きく下げましたが、すぐ切り返し、戻しました。まだ下値には強い下支えする力が働いていると言えます。まだ当面は大きく下げそうにない事を示す切り返しの動きでした。それでも今年の相場を振り返ると2万7000円から3万700円のボックス相場と言えました。
9月に3万700円の高値を付けた後、すぐ売られた事で2万9000円から3万円の価格帯に多くのシコリを残してしまいました。戻しても戻り売りが控えている事から、上値が重い状態が続いていると言えます。9月高値の信用期日は来年3月です。この信用期日明けまで、上値の重い状態は続くと見た方が良いでしょう。
また来年4月に、株式市場の大きな区分変更が控えています。現在は東証1部、2部、JASDAQなどの分類は、プライム(東証1部の時価総額の高い銘柄)・スタンダード(時価総額の低い銘柄)・グロース(現在のJASDAQ・マザーズ)に分類されます。投信などインデックスから外れる銘柄は売られやすく、入る株は買われるが、市場変更まで様子見が続く可能性があります。
個別株で、半導体関連株、電子部品など上昇基調を維持している株は良いとしていますが、市場の繁閑度は、6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数で判断しています。6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数が1000銘柄(225種113)以上で推移している間は、上昇基調は続くと判断します。現在の様に1000銘柄以下に減少してくると、市場は乱高下など不安定な動きが続くと見ます。
現在は11月下旬から6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は、800銘柄以下に減っています。市場は不安定な状態にある事が掴めます。1月以降も800銘柄以下で推移するなら、不安定な相場が続く事を意味します。今後も相場状況を見る上で、銘柄数の増減で相場動向の判断ができます。
この乱高下の中でも、個別株では、好業績株、半導体関連株、海運株などはシッカリしていました。1月以降も、この様なところが上昇基調を維持すると見ています。引き続き、この様な好業績株、上昇基調の株の注目は続くと見ています。
12月4週の東証1部銘柄(2194銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数の減少傾向は続き、弱い銘柄数です。2021年1月末1407銘柄(225種195)→2月末1470銘柄(225種206)→3月末1760銘柄(225種207)→4月末1352銘柄(225種171)→5月末1094銘柄(225種156)→6月末1224銘柄(225種159)→7月末941銘柄(225種69)→8月末1072銘柄(225種92)→9月末1412銘柄(225種148)→10月末1068銘柄(225種126)→11月末468銘柄(225種62)→12月(2)425銘柄(225種63)→12月(9)833銘柄(225種95)→12月(16)856銘柄(225種100)→12月(23)686銘柄(225種92)と弱い状態です。年明けは切り返せるか。1月に向けた観察ポイントです。
12月4週の「107」マザーズ市場(413銘柄)で75日移動平均線上回る銘柄数は弱い状態続く。2021年1月末120銘柄→2月末153銘柄→3月末185銘柄→4月末108銘柄→5月末114銘柄→6月末109銘柄→7月末81銘柄→8月末125銘柄→9月末136銘柄→10月末109銘柄→11月末93銘柄→12月(3)86銘柄→12月(10)83銘柄→12月(17)54銘柄→12月(24)69銘柄と弱い状態続く。1月は切り返せるか。1月に向けた観察ポイントです。
12月4週の「105」JASDAQ市場(696銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も弱い状態続く。2021年1月末424銘柄→2月末452銘柄→3月末467銘柄→4月末307銘柄→5月末305銘柄→6月末311銘柄→7月末254銘柄→8月末272銘柄→9月末301銘柄→10月末260銘柄→11月末183銘柄→12月(3)171→12月(10)212銘柄→12月(17)174銘柄→12月(24)176銘柄と弱い状態続く。切り返せるか。1月に向けた観察ポイントです。
12月4週の東証2部銘柄(471銘柄)の75日移動平均線を上回る銘柄数も弱い状態続く。2021年1月末298銘柄→2月末334銘柄→3月末342銘柄→4月末249銘柄→5月末202銘柄→6月末227銘柄→7月末201銘柄→8月末190銘柄→9月末233銘柄→10月末201銘柄→11月末104銘柄→12月(3)123銘柄→12月(10)144銘柄→12月(17)138銘柄→12月(24)129銘柄と弱い状態続く。切り返せるか。1月に向けた観察ポイントです。
12月4週の東証1部銘柄(2194銘柄)の75日移動平均線上回る銘柄数も弱い状態続く。2021年1月末1302銘柄(225種177)→2月末1342銘柄(225種194)→3月末1562銘柄(225種184)→4月末799銘柄(225種105)→5月末717銘柄(225種110)→6月末923銘柄(225種127)→7月末829銘柄(225種52)→8月末1143銘柄(225種91)→9月末1340銘柄(225種140)→10月末961銘柄(225種115)→11月末362銘柄(225種42)→12月(3)441銘柄(225種50)→12月(10)572銘柄(225種58)→12月(17)579銘柄(225種67)→12月(24)504銘柄(225種63)と弱い状況続く。切り返せるか。1月に向けた観察ポイントです。
<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>
今週の「801」NYダウも乱高下しましたが、下落は切り返しました。25日から75日移動平均線を上回る上昇基調はキープしています。年末高が期待できそうな動きです。引き続き、25日から75日移動平均線を上回る動きは、上昇基調を維持している動きです。チャート的に、いつでも高値更新相場に戻せる位置にいます。1月に向けた観察ポイントです。
「803」NASDAQ指数も乱高下幅を切り返しました。再度25日から75日移動平均線を上回る状態に戻してきました。25日から75日移動平均線で切り返す強い動きでした。チャート的に、25日から75日移動平均線を上回ってきたので、こちらも、いつでも高値更新相場に戻せる位置です。25日移動平均線を上回る上昇基調に戻したと見る事が出来ます。1月に向けた観察ポイントです。
<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド
ドル円相場は、114円まで円安に戻しました。75日ボリンジャーバンド+1Σは上回れていませんが、25日移動平均線を上回り、円安を支えています。ボリンジャーバンドでは、+1Σを上回ってきたら円安基調に戻したと判断することができます。25日移動平均線を上回っている状態は、いずれ+1Σを上回る円安への向かう動きと言えます。
日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド(中心線)は上向き、中心線から+1Σの範囲で推移している動きは変わりません。10日から25日移動平均線を上回る円安の流れを下支えています。75日ボリンジャーバンド+1Σを上回ってくれば、強い円安局面になります。1月に向けた観察ポイントです。
<105JASDAQ指数&107東証マザーズ指数>日足標準条件NO11・75日カイリ率
<JASDAQ指数 日足チャート>
「105」JASDAQ指数は5月安値まで下げてきました。この水準を下回らなければ、下げ止まる動きと見る事ができます。5月安値を下回ると、再度5月安値を上回ってこなければ下げ止まる動きと見る事はできません。現在は10日から25日移動平均線を下回っています。まずは下げ止まり確認からになります。1月に向けた観察ポイントです。
<東証マザーズ指数 日足チャート>
「107」マザーズ指数は、5月安値、8月安値を下回りました。再度8月安値は上回ってきましたが、この状態は下げ止まり確認はできていません。または10日から25日移動平均線を上回る状態も下げ止まり確認です。1月に向けた観察ポイントです。
<日経平均 610評価損率・週足チャート>
12月の評価損率は、-10.87%(12/10)→-11.21%(12/17)と悪化が始まりました。8月のボトムに近づいています。切り返せなければ、年明け以降、上値は重くなるように見えます。評価損率の数値は、上昇局面では-10%以下まで悪化すると買戻しも加わり、切り返してきます。-5%に近づくと利食い売りが出てくる高値ゾーンです。日経平均は戻しても、数値が改善しないのは、個別株は戻っていないと見る事が出来ます。
今年は上昇基調を維持しましたが、上下幅大きなボックスで推移したと見る事もできます。週足チャートでは、まだ13週移動平均線を下回っている状態です。上回ってこなければ、上昇基調に戻したと言えません。また高値を上回ってこなければボックスで推移していると言えます。今週はSQ値は上回ってきましたが、週間で+500円以上値上がりしていません。週間で+500円以上の上げ幅が無ければ、下げ止まり確認とは言えません。1月に向けた観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
今週は乱高下しましたが、月足では、12月の上げ幅は約+1000円高まで上回ってきました。株価は6ヶ月から12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回ってきました。年末を上回って引ければ、上昇基調に戻したと見る事は出きます。ただ6ヶ月移動平均線を上回る銘柄数は800銘柄を下回っているので、市場全体の動きは弱いと言えます。
チャート的に、12月の陽線幅は大きくなり、切り返している動きに見えますが、6ヶ月から12ヶ月移動平均線(28500・上値抵抗線)を上回る状態を1月も維持できるかどうか、観察ポイントです。年末に向け、12ヶ月移動平均線を上回る状態を維持できるか。1月相場を見る上でも重要な強弱ポイントです。1月に向けた観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
12月1週目に週間で-500円以上下落し、下降転換しました。その後、週間で+500円の上げ幅はありません。まだ上昇転換の確認ができない状態です。上昇転換の確認ができないから乱高下していると言えます。今後も週間で+500円以上の値上がり確認ができない間は、上昇転換していません。または75日から200日移動平均線を上回ってこれるかどうか。
チャート的には、上値は75日から200日移動平均線(上値抵抗線)で押し戻される動きが続いています。75日から200日移動平均を上回れない状態は、上値は重い状態の動きと言えます。200日から75日移動平均線を上回ってくれば、上昇基調に戻したと見る事は出来ます。現在の下回る状態は、戻り売りになりやすい状態と見てください。1月に向けた観察ポイントです。
日本でも新型コロナ変異株(オミクロン)の感染数は増えてきた。北京冬季オリンピックのボイコットは増えるか。米国は年末に向けて高値更新できるか。世界はどう動く。
臨時コメントについて
相場が急変したり基調が変わるようなときには、その都度臨時コメントが掲載されます。
臨時コメントは株の達人ユーザーのみのサービスです。
↓ブログでは日経平均や先物、ミニ先物などの分析を掲載しております。ほぼ毎日更新!ぜひご覧ください。
本日の市況と個別株徹底解説
https://www.sevendata.co.jp/user_blog/