今週はドル円相場が144円まで円安を付けました。週末にEUも0.75%の利上げを発表。ユーロも円安にシフトしました。今年3月以降、急速な円安に進んでいます。前週に大きく売られた日経平均は、75日から200日移動平均線(下値支持線)で切り返しました。押し目形成の下げの買い場を待っていた事が分かります。7月から8月に値上がりした3000円幅の調整は、終わりつつあります。9月下旬か10月以降、徐々に切り返してくると見ています。
新聞やニュースでは、毎日の様に、円安について、商品価格値上げについて、燃料価格の高止まりについてなど、世の中がインフレに向かっていると言っています。144円まで円安になれば、海外から買っている原料や燃料をもとに作られる製品の値上がりを実感するでしょう。
企業は、これ以上円安が進まないうちに、原料価格が安いうちに原料集めに走ります。10月以降、製品、商品は2万6000品目の値上げが予定されています。一斉値上げ出来る時期に、企業は便乗して値上げできます。安いうちに原料を仕入れられれば、高く売る事が出来るので原料集めに走ります。皆が皆、同じ考えなら原料価格は一時的に値上がりします。高く買ってくれるのですから、中間決算の企業業績は増収増益が予想され、製造業の株が上がる理由もなります。
米国が、これ以上の利上げをすれば、企業は金利の高い銀行からお金を借りず、金利の安い銀行からお金を借りて、金利を上げた銀行に返済(借り換え)します。また設備投資のためにも、金利の低い銀行からお金を借りようとします。この様に欧米の銀行金利が上がれば、金利の低い日本の銀行の資金需要が増えて業績が良くなります。銀行の業績回復が期待されます。
円安や金利差は、持続するのか、先まで見通せるものではありませんが、一時的には株高材料になります。原料価格の値上がりなど、人の需要を喚起し、回りまわって人件費のアップに繋がります。これでコロナが収まり、インバウンド(外国人制限)が活気づけば、持続の可能性も残ります。円安から買い材料が強まっていると感じられます。
相場は半導体から始まり、半導体からピークを付けます。半導体関連株が動き出す時期は、割安株があるうちは割安株狙いが良いと考えます。引き続き、底値立ち上がり、好業績株、割安株、上昇基調の株など、上げ余地のある株探しが続きます。
9月2週の東証プライム(1838銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、半数以上を維持する強い動きです。2022年4月(4)931銘柄(225種125)→4月末703銘柄(225種107)→5月末774銘柄(225種108)→6月末810銘柄(225種105)→7月末1125銘柄(225種142)→8月末1182銘柄(225種146)→9月(1)1068銘柄(225種131)→9月(8)1086銘柄(225種141)と1000銘柄以上維持し増加している。強い動きと言えます。9月の観察ポイントです。
9月2週の東証スタンダード(1447銘柄)は横ばいです。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)705銘柄→4月末518銘柄→5月末657銘柄→6月末677銘柄→7月末859銘柄→8月末859→9月(2)750銘柄→9月(9)697銘柄と横ばいです。増加に戻せるか。9月の観察ポイントです。
9月2週のグロース市場(481銘柄)も増加に転じている。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)320銘柄→4月末192銘柄→5月末213銘柄→6月末149銘柄→7月末262銘柄→8月末279銘柄→9月(2)241銘柄→9月(9)262銘柄と増加に転じている。買われている事が分かる。9月の観察ポイントです。
9月2週の東証プライム(1838銘柄)も増加に転じている。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)912銘柄(225種118)→4月末739銘柄(225種98)→5月末918銘柄(225種122)→6月末903銘柄(225種109)→7月末1186銘柄(225種128)→8月末1275銘柄(225種154)→9月(2)1036銘柄(225種120)→9月(9)1159銘柄(225種149)と増加に転じている。買われている事が分かる。9月の観察ポイントです。
<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>
「801」NYダウは下げ止まったとは言えませんが、引き続き、6月安値を上回って推移していますので、6月安値を割らなければ底入れしていると考えます。しばらく下げ止まり確認待ちの状況です。75日移動平均線を下回った水準では、75日移動平均線を上回ってこなければ、底入れ確認はできません。チャート的には75日移動平均線の上回り待ちです。9月の観察ポイントです。
「803」NASDAQ指数も下げ渋っています。まだ75日移動平均線を割れており、底入れ確認はできていません。こちらも6月安値は上回っているので、底値確認待ちの動きと言えます。75日移動平均線を上回ってくれば底入れ確認です。75日移動平均線を下回っている状況は弱い状況です。9月の観察ポイントです。
<125東証スタンダード単純総合指数 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
日経平均が売られる中でも、「125」東証スタンダード単純総合指数は25日移動平均線までしか下げていません。200日から75日移動平均線を上回っている状態の下げは、押し目と判断します。日経平均が乱高下する中で、スタンダード銘柄が買われている事が分かります。9月の観察ポイントです。
<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド
一気に144円まで円安に進みました。米国の強気の利上げ予想と日本の金融緩和から、ドル円相場は円安ピッチを強めています。9月も強い円安局面を維持しそうです。150円目標に向けた勢いか。引き続き、強い円安局面で推移しています。
日足チャートでは、75日ボリンジャーバンド幅は拡大傾向が続いています。さらに円安が強まっている事を意味します。ドル円は+2Σを上回る状況は、下回らなければ、さらに円安が強まる事を意味します。25日移動平均線を下回り、75日ボリンジャーバンド+2Σを下回れば、円高局面は一服します。9月の観察ポイントです。
<日経平均 610評価損率・週足チャート>
9月1週の評価損率は-9.80%(8/26)→-1079%(9/2)まで悪化しました。今週は前半が売られたので、一時的に-11%くらいまで悪化しました。短期間に-2%近く悪化した事が、売られ過ぎからリバウンドに繋がりました。売られると下値は買われる流れが続いています。今週の切り返しから、7月から約+3000円幅値上がりの調整は終わりつつあります。
7月以降の評価損率の数値は→-13.13(7/1)→-12.16(7/8)→-12.36(7/15)→-11.03(7/22)→-11.17%(7/29)→-10.56%(8/5)→-10.48%(8/12)→-10.55%(8/19)→-9.80%(8/26)→-10.79%(9/2)と悪化したが、8月以降、200日移動平均線を上回る上昇基調に変わっていますので、調整局面は押し目と見ています。週間で+500円以上値上がりし、1週で上昇転換の切り返しです。9月の観察ポイントです。
<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)
月足では、8月+290円高で引けました。9月は-440円安まで売られましたが、今週は切り返し、9月はプラスに転じ、陽線で6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る上昇基調に戻しました。引き続き、9月は6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る状況は、上昇基調を維持しています。月足のチャートの形は、ペナント型を切り上げている上昇に戻しています。
月足チャートでは、8月に12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回る上昇転換で引けました。9月は売られて始まったが、6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る上昇状態に戻してきました。下値支持線まで売られ、安値は買われていると言う事になります。引き続き、6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る状態は、上昇基調は続きます。10月以降、上放れてくると見ています。9月の観察ポイントです。
<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率
7月から8月に+3000円幅値上がりしました。9月に入り、高値から約半値以下まで売られてきましたが、チャート的には、75日から200日移動平均線(下値支持線)で切り返してきました。75日から200日移動平均線(下値支持線)を押し目買いと見ている事が分かります。売られるのを待っていた事が分かります。
チャート的には、売られても75日から200日移動平均線(下値支持線)を上回る状態は、上昇基調を維持しています。75日から200日移動平均線で切り返す動きから、上昇基調の押し目買いと見ています。引き続き、75日から200日移動平均線を上回る状態での上放れ待ちです。9月の観察ポイントです。
エリザベス女王ご冥福を申し上げます。米国に続きEUも利上げ発表。日本市場は上放れ待ちか。露ウクライナの影響はどうか。世界はどう動く。
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