日経平均株価の動き(2022年11月11日)

今週の米国は、一大イベントである米国の中間選挙が、当初の共和党優位から拮抗に後退した事を受けて、株価は売られました。昨夜発表のCPI(消費者物価指数)は当初予想を下回ったとし、大幅高しました。週間では下落分を切り返し、値上がりとなりました。

ニュースに一喜一憂された形になったが、NYダウは9月の利上げ後、10月に4000ドル高し、中間選挙の結果やCPIなど年末に向けたイベントを織り込んでいて、すでに上昇転換しています。株価の乱高下のニュース(理由付け)は、後付けに過ぎません。10月の4000ドル高で基調は転換しています。

米国で言う投資は産業です。日本で言う投資は、一般人からバクチと言われる考え方の域から脱し切れていません。日本(一般人)は米国人の投資の考え方と比べ、遅れています。米国では投資は産業ですから、世界を動かす情報操作に秀でています。米国流相場格言は「底値買わさず・天井売らさず」が相場情報の基本です。ニュースに一喜一憂する投資では、情報操作で正しい投資判断を奪われていると考えた方が良いでしょう。トランプ氏もフェイクニュースばかりだと言っています。

NYダウに連動し、日経平均も乱高下しましたが、10月の1650円高をキープし、崩れなかった。週末のNYダウ高を受けて、大幅に切り返しました。こちらも10月の大幅高で底入れし、上昇転換しています。11月は上昇転換後の上昇局面と見る動きです。中間決算発表で上方修正銘柄も多くあり、引き続き、買われる流れは続くと見ています。

中間決算発表以降、相場の流れを見ると、半導体関連株、電子部品から立ち上がっています。相場は半導体から始まり、半導体からピークを付けるという相場の流れは変わっていません。今後も半導体関連株の裾野が広がり上昇が続くなら、幅広く買われていく流れは続くと見ています。

個別株では、上昇基調の銘柄は、再度増加傾向にあります。増え方が弱い時は出遅れていると言えます。まずは上昇基調の株が牽引します。次は好業績、材料株など、次の立ち上がる株が牽引します。出遅れ株にもご注目ください。

11月2週の東証プライム(1838銘柄)の6ヶ月移動平均線上回る銘柄数は、9月末のボトム水準から増加は続いている。2022年4月(4)931銘柄(225種125)→4月末703銘柄(225種107)→5月末774銘柄(225種108)→6月末810銘柄(225種105)→7月末1125銘柄(225種142)→8月末1182銘柄(225種146)→9月(15)1066銘柄(225種138)→9月(21)1086銘柄(225種141)→9月末715銘柄(225種66)→10月(6)1070銘柄(225種118)→10月(13)709銘柄(225種64)→10月(20)914銘柄(225種84)→10月末989銘柄(225種103)→11月(2)917銘柄(225種113)→11月(10)903銘柄(225種107)と回復は続いている。増加に戻せるか。11月の観察ポイントです。

東証プライム銘柄

225銘柄

11月2週の東証スタンダード(1449銘柄)もボトムゾーンでの推移は続いている。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)705銘柄→4月末518銘柄→5月末657銘柄→6月末677銘柄→7月末859銘柄→8月末859→9月末435銘柄→10月(7)490銘柄→10月(14)455銘柄→10月(21)468銘柄→10月末538銘柄→11月(4)487銘柄→11月(11)561銘柄と少し売られた。増加に戻せるか。11月の観察ポイントです。

東証スタンダード銘柄

11月2週のグロース市場(496銘柄)の回復は遅れている。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)320銘柄→4月末192銘柄→5月末213銘柄→6月末149銘柄→7月末262銘柄→8月末279銘柄→9月末145銘柄→10月(7)173銘柄→10月(14)159銘柄→10月(21)191銘柄→10月末194銘柄→11月(4)177銘柄→11月(11)212銘柄と後れている。増加に戻せるか。11月の観察ポイントです。

東証グロース銘柄

11月2週の東証プライム(1838銘柄)は戻りは続いている。75日移動平均線を上回る銘柄数は、2022年4月(4)912銘柄(225種118)→4月末739銘柄(225種98)→5月末918銘柄(225種122)→6月末903銘柄(225種109)→7月末1186銘柄(225種128)→8月末1275銘柄(225種154)→9月末585銘柄(225種50)→10月(7)914銘柄(225種87)→10月(14)811銘柄(225種79)→10月(21)680銘柄(225種57)→10月末858銘柄(225種90)→11月(4)689銘柄(225種78)→11月(11)926銘柄(225種118)と戻りは続いている。増加に戻せるか。11月の観察ポイントです。

東証プライム銘柄

225銘柄

<801NYダウ 803NASADAQ指数 日足チャート>

8月・9月の約4000ドルの下落幅を10月に取り戻しました。一気に200日移動平均線を上回るまで回復し、10月に底入れし、立ち上がっている事が分かります。9月の利上げで織り込んだと言えます。200日移動平均線前後を上回った事から、200日から75日移動平均線(下値支持線)を下回らなければ、強い上昇局面は続くと見る事が出来ます。日足チャートでは、これから75日移動平均線を下回らなければ底入れし、上昇転換から上昇基調の動きと判断できます。11月の観察ポイントです。

NYダウに比べ、「803」NASDAQ指数は出遅れています。メタ・ツイッターなど、大規模なレイオフを発表しました。IT革命以降、発展し続けた大手IT企業も調整局面となっています。相場的には、人員整理はボトム接近と判断されます。もう少しで悪材料出尽くしと言えるでしょう。25日移動平均線を上回ってきたので、下げ止まりから反発の動きです。11月の観察ポイントです。

NYダウ NASADAQ指数 日足チャート

<125東証スタンダード単純総合指数 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

スタンダード指数も、200日移動平均線を上回ってきました。下げ渋りから上回った動きは、底入れ立ち上がりと見る動きです。「125」東証スタンダード単純総合指数は、200日移動平均線を上回る底入れから、立ち上がりを期待したい。11月の観察ポイントです。

東証スタンダード単純総合指数 日足チャート

<850ドル円 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率+75日ボリンジャーバンド

ドル円相場は150円台に乗せた後、政府介入から動きは鈍っていました。政府監視下のレンジは145円から150円でしたが、米国インフレが弱まったとニュースから140円から145円のレンジまで円高に戻してきました。これからは(1)140円から145円で推移するか。(2)145円から150円に戻すか。(3)130円から140円で推移するか。75日移動平均線(140円)をキープできるかで分かれます。

日足チャートでは、前週に75日ボリンジャーバンドで+2Σから+1Σで推移していました。今週は+1Σから中心線までレンジを下げる円高となりました。来週は中心線から+1Σで推移するか。中心線から-1Σまで円高は進むか。中心線を維持できるかどうかで決まるでしょう。相場とはオーバーシュートがつきものです。75日移動平均線を上下どちらに放れるか。下放れは200日移動平均線が下値支持線です。11月の観察ポイントです。

ドル円 日足チャート

<日経平均 610評価損率・週足チャート>

11月1週の評価損率は、-11.04%(10/21)→-10.70%(10/28)-10.62%(11/4)と10月をボトムに改善は続いています。評価損の改善は需給整理が終わった後の結果と言えます。一番悪化した時が狙い目で、一番改善したところが売り場になります。11月は中間決算発表が進んでいます。株価は13週移動平均線(上値抵抗線)を上放れし、上昇相場に戻してきました。しばらく上昇相場が期待できそうです。

7月以降の評価損率の数値は→-13.13(7/1)→-10.56%(8/5)→–10.79%(9/2)→-9.42%(9/9)→-13.07%(9/30)→-12.09%(10/7)→-12.09%(10/14)→-11.04%(10/21)→-10.70%(10/28)→-10.62%(11/4)と改善は続いいます。11月は中間決算発表を残し、株価上昇の改善が続く事を期待したい。11月の観察ポイントです。

評価損率・週足チャート

<日経平均 月足チャート>標準条件NO1(月足基本チャート)

11月はスタートから、乱高下しながら値上がりしています。10月の大陽線で上昇転換してから、上値の売り物を消化しながら買われている事が分かります。乱高下しても、6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る状態はキープしていたので、買われていると見る事が出来ました。上げ幅が戻されているだけの動きであり、上値の売り物が消化し、上昇基調に戻す動きと見ています。

月足チャートでは、11月は6ヶ月から12ヶ月移動平均線(上値抵抗線)を上回って始まり、キープしている事は買われている事を意味します。引き続き、6ヶ月から12ヶ月移動平均線を上回る上昇相場から、上値更新する事を期待したい。11月の観察ポイントです。

日経平均 月足チャート

<日経平均 日足チャート>日足標準条件NO11・75日カイリ率

11月相場がスタートし、200日から75日移動平均線を上回ってきた動きは、上昇基調に戻した動きです。引き続き、来週も200日から75日移動平均線を上回る状態を維持できれば、上昇基調は強まると言えます。今週も、米国関連ニュースで乱高下したのも情報戦と見ています。引き続き、200日から75日移動平均線を上回る動きは、上昇基調に戻します。

チャート的に、75日から200日移動平均線を上回る上昇基調では、まず8月高値(2万9200円)が上値目標です。日経平均の回復は、半導体関連株の牽引力が大きいでしょう。次は主力株の上昇も大きい。75日移動平均線を上回る状態を維持するようになれば、さらに半導体関連株は上げ幅を伸ばし、主力株買いの裾野も広がっていくと見ています。来週は75日移動平均線を維持できるか。11月の観察ポイントです。

日経平均 日足チャート

米国クリスマス仕入れインフレは織り込んだか。年末コロナ第8波はどうなる。棒読み内閣支持率は回復するのか。世界はどう動く。

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