高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2015年03月09日

指数と相場の中身は別

とうとう日経平均は19000円まで上昇、「投資家は儲かっているでしょう」、こう言われる事があると思います。しかし日経平均などの指数と相場の中身とは別、こう言う相場はしばしばあります。そして現状もその様な二極化となっているのです。

そこで今月は、市場分析の一例を取り上げてみます。

設定画面
今回の条件・月足
株価・足型 に変更、12 期間内高値 を選択。選択基準を 日付 に変更。
期間を 2013年1月31 に変更。

この条件で実行してみた。
(2013年1月31以降、直近までの期間内で高値の日付を算出せよと言う条件)

→指標を設定する検索方法はコチラ(銘柄選択オンラインヘルプ)

結果を小順で並び替えた
結果を小順で並び替え

小順に並び替えた日付は各銘柄の高値を付けた日付。三井松島<1518>なら2013年1/31となる。
そしてこの画面を次の画面にと ▼ をクリック、または ▼ の近くをクリックすると画面が次画面に変化する。これを繰り返す事で、2013年1/31高値の銘柄、2013年2/28高値の銘柄と画面が切り替わり、どんな銘柄かも解る。
(株達の東証1部には、ETFなどが含まれ実際の上場銘柄数よりも多い)。

これを繰り返し2013年12/30の最後の銘柄を表示すると609銘柄となる。2013年の日経平均の高値は16320円で現在が19000円。指数は3000円も上昇しているにもかかわらず、2013年に付けた高値を超えられない銘柄が東証一部で約3分の1の609銘柄もあるのだ。

同じ作業を2014年12/30まで行うと1216銘柄となり、上記609を引くと607となる。
2014に高値を付け未だ昨年高値を更新していない銘柄が東証一部に3分の1もあるという結果となった。

2013年高値銘柄が約3分の1、2014年高値銘柄が約3分の1、残りが2015年高値銘柄となる。

日経平均がアベノミクス相場の最高値というのに、2013年・2014年高値を超えられない銘柄が全体の3分の2もあるというのがこの相場の中身。
指数ほど自分の手持ち株が上がっていない、こう言う実感の投資家は少なくないと思うし、結果もそうなっている。

問題は、これら出遅れ株が強含みまだまだ底上げ相場が展開されるのか、強い3分の1の銘柄が上昇し指数を牽引。しかし弱いその他の3分の2銘柄は取り残されたままなのか、出番が回らずに全体調整の波に飲み込まれるのか、そこが大きなポイント。
相場に参加するなら十分な下準備はお忘れなく。
指数が上昇するからと言っても個別株の二極化は相当に厳しく、簡単な相場ではありません。

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