北朝鮮リスクと円高
一旦円高が落ち着くようにも見られたが、北朝鮮と米国トップによる発言の激化から「衝突リスク」が急浮上。東京市場のチャートは崩れてしまった。
まず日経平均は13週線を割り込み上昇トレンドが一旦止まった格好。先週のローソク足がダマシなら良いのだが、13週線割れに続き26週線割れへと悪化が進むなら、テクニカル面で少なくとも3週間程度の調整が想定される。4月の18224円を付けたチャートを参考にした場合だが。
日足も考え方は同じで、2万円を早期に回復出来ない場合は調整想定が無難。1ヶ月サイクルの調整一巡に2週間程度。2~3ヶ月サイクルの調整一巡には1ヶ月程度が必要と考えられ、2万円割れの状態が続くなら日足→週足の順にテクニカル面での下げ止まりを確認。こう言う作業が必要となる。
円ドル。52週線を支持としたもみ合い基調が続き、円高の防波堤となっていたのが52週線。日経平均も2万円を挟む高原状態を維持してきたのだったが、円ドルチャートで長期支持線(52週線)を割ったことで日本株の支持力も失い注意信号点滅開始。
13週→26週→52週線と下値支持を割り込み、週足一目雲下限も割り込みそうな勢い。北朝鮮問題がこじれる程に円高リスクが増しそうで、1ドル105~102円辺りまで円高が進むようなら日本株の下値も深くなりそう。
(円ドルでは1波動で6~7円の変動が確認。7/11の114.51円から6~7円幅の円高想定なら、1ドル108円前後が当面の目安になる。だが1ドル108円台~114円台のボックス下離れとなるなら、ボックスレンジの値幅分6~7円を下限108円台から差し引き、102円前後もチャート上では否定出来ず)。
決算もほぼ終わり、日経平均の一株益は1400円弱から1413円に増加した程度。PERの水準自体は割り高ではないものの、一株益の変化率(約1%増)だけでは上値を追うには少々無理がある。
3ヶ月前の4月末から5月にかけての決算発表時期では、日経平均の一株益は1200円から1400円に大きく伸びた。伸び率は約16.67%増だ。
一方の日経平均、4/17安値から6月高値までの上昇率が11.5%。一株益の増加分(16.67%)が日経平均の上昇率となったと解釈すれば、今回の決算発表による一株益の増加率1%は見劣り。
むしろ決算予想の前提となる為替は1ドル108~110円辺りと考えられ、1ドル109円まで進む円高で円安による増額修正期待がはげた分、株価が下げた。こう言う理解を高岡はしています。
ですので、この辺で円高が終われば=北朝鮮と米国が話し合いの方向に動けば、株価調整は止まり個別の決算を評価した相場に戻ると考えますが、米朝間での口先合戦が激化すればするほど円高は進み、結果として日本株の調整の深さにも影響してくるでしょう。株・為替の下げ止まりの確認とともに、ブルームバーグやヤフーなどで韓国コスピ株価指数などが見れますので、下げ止まりの確認にお役立て下さい。
(グーグルやヤフーの検索サイトで、韓国コスピと入力すると株価チャートなどが見られるサイトが検索されます)