米国株は強気相場に好転か
先々週までは、13・26・52週線を下に抜け弱い週足チャートの状態だった米国株、再び株価が上昇し26・52週線を上回ってきた。今週13週線を上抜けるとNYダウは基調好転となる。
上昇のキッカケはパウエルFRB議長の発言だ。利下げを否定せず「経済状況を見ながら柔軟に対応する」。この発言を受けて米国株は、「FRBが何とかしてくれる、マーケットフレンドリーだ」、こう言う解釈をしたのだろう。
それを端的に表しているのが、6/7発表の雇用統計に対する反応だ。
結果は市場予想を大きく下回る内容(新規雇用者数が予想に届かず)、しかも3月・4月分も下方修正と内容は散々だった。だが株式市場は続伸しNYダウは263ドル高で終えた。市場は、景気が弱くなったら躊躇せず金融緩和で支える、こう期待したためであろう。
恐らく米国雇用統計が強ければ、米中貿易戦争の影響は軽微。なぜなら、雇用が安定していれば消費も安定し米国経済は堅調、こう言うシナリオが可能だから。
今回のように弱ければ、FRBが助けてくれる。
結局米国株は、経済指標が強くても弱くても買い、こう言う局面にあるものと考えられる。「強気トレンド」だ。
そこにメキシコへの追加関税+5%は見送ると、この週末にトランプ大統領から出てきた。これも懸念が一つ消えた事となり、米国株がもう一段高すれば既に13週線を超えているSP500に続き、NYダウとナスダックも13週線越えが期待され、益々強気が増えるだろう。
もちろん米中貿易戦争が終結したわけではない。トランプ大統領は「中国への追加関税第4段をG20後に判断」と発言しているため、まだまだどうなるか解らない。
が、悪い経済指標でも米国株は上げ、メキシコ問題も目先は決着。G20までは悪材料は無いと読めば、それまでは買いで勝負も可能だろう。特に米国株は!!!
日経平均日足
ドル円日足
問題は日本株だ。米国同様に2~3週間勝負も可能と思うが、円高がジワリ進んでいる環境下、日経平均で22000円を簡単に超えるとも考えにくい。4/24戻り高値の日経平均が22362円で当時のドル円が1ドル112.41円。少なくとも111円台まで円安が進まないと、日経平均の戻りも限られそうな感じ。
(1)4月末から30%前後も急落しているハイテク株を買うか、(2)指数売買や材料株で繋ぐか、(3)短期売買は嫌いと見送るか、思案の為所だ。
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