テクニカルが勝かレンジが勝か
本年の1月中旬以降、日経平均は4/24高値を除くと20500円を割ると買いが入り、21500円を超えると利食いが出るという展開。ザックリだが20300円~21800円、この辺でのレンジ推移となっている。世界的な景気スローダウンや円高・消費増税もあり、日本企業の企業業績は減益方向で、レンジ上限を突破する勢いや、上昇トレンドを形成する材料が不足している。
一方で月足ではこの1年、戻りを押さえていた12ヶ月平均線が低下を強め21300円を切ってきた。実際の株価に近づき突破しやすくなってきた。まだ下降中なため12ヶ月平均線を突破しても即上昇トレンド入りとは判断できず、同線の上昇転換を待たなければならないが、その可能性が出てきた点は明るい材料だ。
日経平均週足
次に週足テクニカルだが、短い9・12週RCIはボトム圏まで低下しそろそろ反転を伺い始めている。
26週RCIはボトム圏まで下がりきってはいないが、低い水準まで調整が進んでいる。
52週RCIはボトム圏からジワリと上昇中で、週足RCIのタイミングでは目先反転、または8/6安値20110を維持しつつのもみ合い、こんな判断も出来よう。
ただ悩ましいのが10月再開予定の米中貿易交渉。ここまでズルズルと長引き中国は長期戦を覚悟している。最悪トランプ大統領が再選された場合は、もう5年は覚悟、こんな印象さえある。選挙のない中国で習近平氏の絶大な権力を考えると、選挙も任期もある米国大統領。持久戦なら中国有利という判断か。
そうなるなら世界経済にも日本企業の業績にも悪い事しかない。売買高の低迷する日本株の理由はそこにある。これを覆す好材料が出ない間は世界の景気指標を見比べながら、ボトム打ちはいつか、どの業種が悪影響が少ないか、などをジックリ見極める時間が必要になる。恐らく今がそれに当たるのだろう。
週足テクニカルの形などから「買い」たいタイミング。しかしレンジ上限の21500円以上を大きく突破して上昇トレンドを形成するほど強気にもなりにくい。まだまだ悩ましい時間帯にあると思う。