高岡隆一の株達の極意 伝授します! 2021年09月13日

週足は買い、日足は売り、さてどうする・・

菅総理には申し訳ないが、「誰が総理になっても菅さんよりはまし」。「衆院選での自民大敗も回避できるかも」、こういう期待感からか日経平均は3週間で3000円の棒上げだ。買い方は皆ハッピーと言う感じだろう。年内33000円とか36000円とか景気の良い話が多数聞こえる。

まずチャートやテクニカルを見てみよう。

TOPIXよりも出遅れていた日経平均・週足。上値の蓋となっていた13・26週線を超えチャートは好転。ボトム圏まで低下していた26週RCIに加え短い9・12週RCI三本がボトム圏で揃い、今回の強烈な株価上昇でRCIは陽転・上昇開始。過熱圏まではまだまだ余裕があり「押し目買い」と言う形状だ。

日経平均週足
日経平均週足

一方の日足、12日RCIは過熱圏で張り付き、12日サイコロは10勝2敗、RSIは91.4%と過熱感。25日線カイリ率は7.4%と強い過熱感のレベル。通常なら利食いでもいいくらいだ。

ただ週足テクニカルが十分な過熱サインを出してはいないこと。加えて25日線カイリ率が7%を超える過熱サインを出しても上昇し続けた局面がある。

日経平均日足
日経平均日足

ピンクの線は25日線カイリ率+7%ライン(25日線を7%上方に移動した線)

コロナで急激に売られた2020年3月安値以降の戻り局面(4月と6月)。2020年の11月以降の株高局面、いずれも25日線カイリ率が7%前後まで上方に急拡大しても株価はジリジリと上昇を続け、2021年2月には30714円の高値を付けるに至っている。

大きな相場の転換期なら、「目先的な過熱サインは大相場のサイン」と言うこともあるのだ。もちろん相場が期待した転換に至らない場合は、天井を形成後は調整へと悪化するのだが。

この境は恐らく衆院選で自民党が単独過半数を取れるか否か、だと思う。

過去、選挙と株価の関係を見ると、過去10回(約30年間)の衆院解散総選挙では、解散実施日から投開票日までは10勝0敗で必ず株は上昇した。平均上昇率は4.2%。

しかし投開票日を境に、自民党が単独過半数を獲得した場合は、日本株の上昇が続き3~4か月後には15%前後の上昇が確認される。

一方、単独過半数を取れない場合は、投開票日が天井となり2~3ヶ月はジリ貧・安値もみ合いだ。長期の株価はその後の政策で変化すると思うので、市場が納得する内容を打ち出すなら、自民単独過半数獲得に失敗しても再上昇する可能性はある。

だがまずは目先と言う点では、投開票日までに売ることも考え世論調査や専門家の分析に注意を払い、投票結果に敏感に対応できるよう準備が大切。

借金は増え人口が減る日本が再び飛躍できるよう未来図となる政策と実行力が求められる今、そういう強いリーダーを選ぶ総裁選であって欲しいと願うばかりだ。

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