富田のトレチャ 2015年01月19日

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原油(WTI)の急落、ロシア、ベネズエラの危機、そしてギリシャ選挙懸念と年初からマーケットを取り巻く環境はあわただしい。さらに先週は、スイス中銀によるSF(スイスフラン)上限撤廃が加わり市場の混乱に拍車をかけた。

為替は円、ドル、ユーロという日米欧の枠からはみ出しSFが急騰。これによりFX業者やヘッジファンド、投資銀行などの中には危機に陥るところも出てきた。リーマンショックから6年、グローバル化を強めるマネーマーケットで危機的な事態が起これば、株式市場への余波は避けられない。その意味で、今週の日銀政策決定会合、ECB理事会、来週のFOMCと月内のイベントが当面大きな注目ポイントになろう。

ただし、環境はあわただしくとも、株式市場の新春1月の調整は想定していたことでもある。昨年もそうであったように、年末年始の「宴」のあとは浮かれたマインドを冷ますようにこの時期に一服入れること珍しくなく、今年もその一環と見ることもできる。
日経平均の週足は、16300円処のネックラインを明確に突破して好転を確認。ここでの調整はそのネックラインに向けての初押し(プルバック)であり、26週平均線(16340円処)に近付く動きも「平均線へのカイリ縮小」と、どちらもチャートのセオリー通りの展開でもある。

日経平均日足
日経平均日足

NYダウ日足
NYダウ日足

昨年は大納会高値から節分(2/5)まで2000円ほど下げ、200日線や雲を割り込むなど日経平均はキツイ調整入れており、今年も節分にかけて雲下限(16200円台)や26週線(16341円)、200日線(15700円近辺)などを試す可能性はある。ただ、12/8高値18030円から調整に転じており、ここからの調整安値は「そろそろ」という見方もしておきたい。

昨年の日経平均日足
昨年の日経平均日足

もちろん、日本株はNY次第、外国人次第であるからNYが落ち着くことも必要だが、騒がしい外部環境が「陰の極」となるなら日本株も底入れからうまく反発できよう。乱高下しやすい地合いでトレンド(流れ)に従うのは言うまでもないが、クライマックス的に突っ込むとか、反転から上昇に転ずるとか、ここからの日経平均は底打ちを探るタイミングにもなろう。

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