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順調な戻りもここから正念場
10/7の日銀会合は現状維持でQE3は見送られた。だが、10月に入って日経平均は6日続伸するなど堅調に推移、10/9現在18438円まで戻し「郵政」の地合い作りを着々と進めている。また、カギを握るNYダウも10/9現在6日続伸で17084ドルと17000ドル大台を回復、8月、9月の急落相場から立ち直りを見せている。
日足をみると25日線や上値抵抗線をクリアーするなど日米とも回復基調にある。だが、ここでポイントにしておきたいチャートは「崩れたあとのアヤ戻し」という流れであり、8月の高値を奪回するなど明確な好転を確認するまでは安心できないということ。
9月までの同時株安で市場には売りが溜まっており、いまのアヤ戻しはその売り方の買い戻しが原動力である。その買い戻しが一巡してどうなるかが今後の相場の大きなポイントだが、大きく亀裂入れたあとの展開として想定されるのはサブプライムショックの入口となった「2007年後半」の如く、頭を叩かれたあと再び下げに転じ「二段下げ」に向かうという展開。
2007年日経平均日足
NYダウは75日線とネックラインの重なる17100ドル近辺の節に到達。7/20高値18137ドル→8/24安値15370ドルの下げ幅に対して61.8%戻りとなり、ここからが戻り正念場。いまのNYダウの推移は2007年後半の日経平均と酷似しているほか、ナスダックの日足は依然「三角もみ合い」の中であるから、まだ安心できない。
NYダウ日足
ナスダック日足
そして日経平均だが、週足の雲下限から切り返して雲上限を上抜くなど順調な戻りを見せている。郵政の仮条件が決まり、払込みとなる今月末まで政策地合いが続く可能性もある。だが、日足はネックラインで200日線と75日線のある19100円処の節を突破するまで「アヤ戻し」であり正念場が続く。日足の短期RCIが高値圏に入ってきたほか、8月高値から9週、9/29安値から9日など変化日のタイミングでの高値でもある。
日経平均日足
日米とも連騰できている相場だが、「そろそろ」という読みが働くころである。調整入れても「スピード調整」でとどまるならまだ上値追いは可能だろう。だが、日足の下値抵抗線や25日線を割り込むような深押しになると「二段下げ」への懸念が再燃すること忘れないでおきたい。
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