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普通でない下げ、慎重続く
波乱の幕開けとなった2016年相場。第1週の日経平均は発会から初の5日続落で1335円幅(7.0%)下げ、NYダウは1078ドル幅(6.18%)急落。そして波乱の元凶になった中国株(上海)は353(9.97%)下げ、商品や為替などを含め世界マーケットを混乱に陥れた。こうなると懸念の「08年新春相場再演」がますます否めなくなる。
NYダウ週足
ドル円週足
元円週足
CME先物が8日に17280円、11日は一時17125円安値と目を疑う安値を付けたが、そのほか下げ止まらぬ原油(WTI)や高まる地政学リスク、リスク回避の円高、そして週明け11日の上海株の下げ(-169、-5.3%)などを踏まえると、新春第2週も不穏な動きを覚悟せねばならい。
8日の日経平均17697円は週足の雲下限(17740円)と下値抵抗線に抵触。サイコロやRCI、騰落レシオなど日足のテクニカルが底値圏に来ており、普通であれば下値ポイントとして意識され、世間では「突っ込み買い」の声も出てくるだろう。だが、大事なことはいまこの下落が普通でないと言うこと。日本株は「NY次第、外国人次第」だし、08年と酷似の同時株安局面というここでは「トレンドを重視」すべきで、「安易な買い」は慎むべきだろう。
日経平均週足
上述の如く連休中の海外波乱を踏まえると、日経平均が下値抵抗線や週足雲下限を割り込む可能性高く、この節を割り込むと次の下値メドは昨年9/29安値「16901円」、そして遅行線の差し掛かる雲「16795~15957円」となる。ただし、週足ベースの下値抵抗線を割る意味は大きく、先行き16000円前後の節で果たして止まるのかも疑わしく、そのことを頭に入れておかねばならない。
相場の最大の材料は「需給」であり、世界中に溢れているマネーの流れが歴史的に変わるのだから、最高値を付けた欧米株は「歴史的な調整」を想定せねばならず、そうなれば日本株も然り。
日足でも週足でもチャート(トレンド)の好転を確認するまで慎重姿勢は続く。
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