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三角下放れ、下げ三波入り懸念
日足で三角保ち合いを煮詰めていた日経平均。4月相場は三角からの「放れ」方向がポイントになると見ていたが、結果は4/1の急落(一時645円安16113円安値)で下放れとなった。18日安値16613円を下回り波動が「陰転」、ボリンジャーバンドは25日線(16804円)と「-1(16474円)」を一気に割り込み、週足は13週線(16699円)のほか、一目均衡表も遅行線が雲下限16985円を割ってしまった。こうなると週足は下落第三波入り(昨年10月までが下げ第一波、年初が下げ第二波)が否めなくなる。
日経平均週足
NYダウはイエレンマジックにより順調に戻りを強め、昨年来の上値抵抗線も抜いてきた。一方で、日本株が冴えない。その背景には為替の「ドル安円高」や、外国人投資家の「米国株シフト」があるだろう。為替(ドル円)の週足を見ると111円処の遅行線雲下限が厚い節となっている。直近は112円処でもみ合っているが、チャートの流れは下げ基調(円高基調)にあるので、111円処の節を死守できるのか注視される。為替がそこを維持できないと、「円高」が加速して日本株(日経平均)は下げ三波を明確にするだろう。
NYダウ週足
ドル円週足
目先的には、サイコロジカルが「3勝9敗」となり、下値ポイントである日足の一目均衡表雲下限(16096円)やボリンジャーバンド「-2(16143円)」に差し掛かったことで、反発してもおかしくない。ただし、基調を好転させるには少なくとも3/14高値17291円や日足雲上限(17367円)などを突破する「17400円」が必要で、それまでの戻りは「もみ合い、アヤ戻り」であって強気になれない。
日経平均日足
4月新年度相場には証券関係者を中心に強気観測が少なくなかった。年金など新年度のニューマネー流入や、伊勢志摩サミットを控えて政府による「緊急経済対策」などが期待されていた。3月は年度末とあって信託経由のPKOも連日入っていた。しかし、三角を下放れたことで結果は12週連続売り越し中の「外国人」に軍配が上がった。期待膨らませる中を急落で始まった新年1月相場と似ているが、期待通りに相場が動いてくれるとは限らないということだ。4月も日足の流れに従い、好転を確認するまで「楽観、強気」は慎みたい。
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