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まだ楽観描けず
新年度入りの4月。1月同様、ここでも関係者の楽観と裏腹に軟調な地合いで始まった。日経平均は保ち合いを下放れて15471円まで軟化、ドル円相場は節111円処を割り込み107円台へ円高加速。麻生大臣の口先介入もあって8日にコツンと下げ止まり感見せたが、日経平均、為替ともチャートを崩しており「好転」確認には少し時間が必要だ。
日経平均日足
為替週足
今回は「独DAX」のチャートをみておこう。3/10のECB理事会でドラキ総裁はマイナス金利拡大など大胆な追加緩和を発表し、DAX指数は1万大台を回復した。だが日足を見ると、3月は10112を高値に「三点高値」を打ち、4月になると25日線や下値抵抗線を割り込みドラキ緩和分を帳消し、チャートは「陰転」を暗示した。
DAX日足
週足は2月に過去5年来の下値抵抗線を割り込んでいる。3月の上昇は、割り込んだ抵抗線や平均線に向けての「アヤ戻り」であり、そこで頭を叩かれた動きは芳しくなく「要注意」となる。
DAX週足
NYダウはイエレンマジックで上昇したものの、昨年来の高値ゾーン17000ドル台に差しかかっている。上値の正念場であり、ここからの動向に注視が必要だ。
原油(WTI)は上値抵抗線を抜いて底打ち感を漂わせている。ただ、4/17の産油国による「増産凍結協議」の成り行きが注目される。また、いま世界マーケットは景気鈍化、通過安競争、地政学リスクなど不透明要因を多く抱え、外国人投資家は「リスクオフ」に傾注の構えを見せている。こうした状況で株式市場の先行きに「楽観・安泰」は描きづらい。
「円高懸念」燻ぶる日本株。信用買い残は2兆7555億円と高止まり、評価損率が▼13.15%と悪化し、需給状況は芳しくない。ここは慌てることなく、様子見も一策と思われる。
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