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08年型へ警戒続く
サミット後の円高加速が止まらない。週末10日の海外でドル円は「106.55円」、ユーロ円は「119.91円」という安値を一時付けた。ドル円の週足は三尊高値から陰転し、黒田バズーカ第二弾の14年10月水準をすでに帳消し、「100円指向」の構えを見せている。また、ユーロ円は3年2ヶ月ぶりの120円割れで、英国のEU離脱投票(6/23)を控え「リスクオフ」の動きが出始めている。また、欧米だけでなく「元円」も6月に16.21と2年ぶりの円高に加速中だが、問題はこの「円高」に日本(日経平均)が耐えられるかで、非常に危うい状況にあること否定できない。
ドル円週足
ユーロ円週足
元円週足
ドイツDAXは2月安値(8699ポイント)から4月に1万大台を回復したが、週足は三角もみ合い止まりで好転に至らず、下放れへ警戒を燻ぶらせている。NYダウは再び18000ドルに乗せて4月高値(18167ドル)に迫ったが、日足、週足ともWトップ懸念を払しょくするには至っていない。
DAX週足
そして日経平均は16000円台半ばでPKO、こう着相場を続ける。日銀はETF買いを6月も継続(8営業日で6回実施)、信託銀行は5週連続(~6/3)で買い越している。サミット終えたが、7月参院戦をにらみ「何が何でも下げさせない」という政府・当局の意図が働いている。一方、外国人はサミット終えて再び売り越しに転じてきた。6/10に空売り比率が過去最高「47.0%」を記録した。「メジャーSQに伴う空売り」との解説も聞かれるが、何やら不気味さを感じる。
日経平均の週足は、昨年Wトップから今年2月にかけて大きく二段下げ。その後はジリ高の踊り場にあるが、三段下げへのリスクは燻ぶったままで、下値抵抗線注視の状況が続く。日足ボリンジャーバンドは上下幅を縮めて「陰の極」、いつ動きだしてもおかしくない状況だ。そして10日のCME16290円はボリ「-2」を試すところで、下方へ圧力を増すこと否めない。
日経平均週足
日経平均日足
先週触れた如く日経平均はこれまで「07~08年相場と酷似」で来ている。08年は6月26週線に頭を叩かれてからリーマンに向かった。16100円処にある下値抵抗線をこの先もし割るなら「リーマンの再演」が否めない。下値を侮ることなく要警戒のスタンスを続けたい。
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