富田のトレチャ 2017年04月10日

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気がかり軟調トヨタ

今回は気がかりなトヨタをまず見ておく。トランプラリーで12月7215円まで上昇したが、今年の株価は調整一途で直近5804円安値。トランプ大統領のNFTA(北米自由貿易協定)見直し方針や業績伸び悩みなど背景にあるが、週足は52週線や抵抗線を割り込み、一目均衡表の雲下限(5841円)に差し掛かるなどチャートも冴えない。今週は雲下限を維持できるか正念場だが、雲を割り込むようだと→11/9安値5492円→昨年6月安値4917円へ下値模索が否めなくなる。

トヨタ週足一目
トヨタ週足一目

 日本を代表するトヨタがいつまでもエンスト起こしているのは何かを暗示しているのではないか。外国人の日本株売りか、米国自動車ローンバブルの破綻懸念か、そんな不安もぬぐえない。

 さて次はカギ握るNYダウ。先週は5日朝方に198ドル高20887ドルと急伸したが終値は41ドル安の20648ドル、そして週末も20656ドルであるから結局、停滞相場から脱すること出来なかった。週足チャートは13週線や抵抗線が上値のカベになり、一目均衡表は雲(20703~20423)に突入するなど、トランプ相場の陰り、買い疲れ感をにじませている。

NYダウ週足
NYダウ週足

 そして日経平均。先週は18517円まで軟化し、25日線と75日線がデッドクロスするなどこちらも軟調続く。日足のボリンジャーバンドは「-2、-3σ」に沿う下値模索の流れにある。RCIや騰落レシオなど短期テクニカルが底値を示唆することから目先的には反発も想定されるが、冴えない流れを好転させるには少なくとも-1σ(18900円処)や25日線(19200円処)を奪回しなければならない。

日経平均日足ボリンジャーバンド
日経平均日足

日経平均日足騰落レシオ
日経平均日足

信用買い残、裁定買い残、外国人買いなど、上昇相場では買い方の回転が効いているが、下げ相場になると需給環境は一変するので、好転を確認するまでは「様子見」「戻り売り」など慎重姿勢が求められる。期待膨らませた新年度入りのところだけに、ハシゴを外された時の失望は小さくない。

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