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過剰流動性相場を支える米国
先週のNYダウは4日続伸(21830+33ドル)で最高値を更新。FOMCやGDP速報をこなし、強い上値相場を継続する。ただ、独DAX(12162-49)、英FT(7368-74)など欧州株は調整ムードを漂わし、そして日経平均は119円安19959円と20000円前後のこう着続く。こう見ると世界の株式市場は「米国独り勝ち」に映るのだが、ナスダックを見ると27日に長い陰線を描いているほか、為替はドル安をベースにユーロと円が上昇している。つまり、「米国独り勝ち」が本物なのかがやや微妙にも思える。米国が世界の株価を牽引して行くのか、それとも世界の調整歩調に米国株がサヤ寄せするのか、それが8月相場の1つ焦点になりそうだ。
NYダウ日足
DAX日足
ナスダック日足
先週末の日経平均は19959円(安値19926円)で終え、20000円前後のこう着が続く。最近は週末に「ヘッジ売り」で下げるが、海外で波乱なく通過することで週明けは「買い戻し」で高く始まる・・・ そういうパターンが続いている。28日の米国市場も波乱なかったことから、今週も同じように反発で始まる可能性は高い。
日経平均日足
ただ、日経平均のチャートを見ると先週28日に安値19926円まであり、一目均衡表の雲(19960~19271円)やボリンジャーバンド「-2(19915円)」、13週線(19923円)などの集まる下値の節「19900円処」に差し掛かった。この節を抵抗帯としてまずは切り返すこと想定されるが、先行きこの節目「19900円」を割り込むことあれば注意が必要となる。波動が下放れとなり陰転するほか、ボリンジャ-バンドは拡大に転じ下値模索強めることが懸念される。
東証2部日足
下放れたときの、当面の下値メドは75日線19750円から、遅行線「雲」や26週線のある19500円、雲下限19270円などとなるが、その過程で東証2部やジャスダックが崩れると個別株のシコリ懸念が台頭することになる。また、高値更新の米国株が調整に転じるようだと「同時株安」懸念が台頭しかねない。
いまは「森を見ずに・・」と個別株物色の勢いが続いているが、未曾有の過剰流動性で高値を形成する世界の株式市場。日経平均だけでなく米欧株も含めて調整入りの動きには注意しておきたい。
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