富田のトレチャ 2017年12月11日

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裁定売買復活

6日に日経平均は一時500円安と急落、久しぶりに「SQ前の水曜日」を意識させられた。翌7日に320円高と急反発したので、この2日の乱高下がメジャーSQ(8日)に伴う裁定取引(ポジション売買)に伴うものであったと言えるだろう。
先物取引に伴う裁定買い残は9月まで2兆円以下で推移し、裁定売買は長らく低調が続いた。だが、12/1現在の裁定買い残(週末値)は2年ぶりに3兆円となり、株価上昇とともに裁定売買が復活していることを確認した。
裁定買い残の増加と裁定売買の復活により日経平均は乱高下しやすくなっている。5年を経過したアベノミクスにおける裁定買い残のピークは4兆円前後で、今後は買い残の推移に注意必要だが、まだ裁定買い余地あるので日経平均はもうしばらく上昇基調続けてもおかしくない。
日経平均の週足ボリンジャーバンド(26週)は、+1σ(21936円)を下値に上昇基調を継続している。来年には1991年当時の25000~27000円を目指す可能性が十分想定される。

日経平均週足ボリンジャーバンド(26週)
日経平均週足ボリンジャーバンド(26週)

日足は6日に25日平均線を割り込み基調の崩れを心配したが、連日の300円高で8日は22811円引けとなり25日平均線をすぐに奪回、崩れ不安を一掃した。ただ、11/9高値23382円以降のチャートはもみ合いにあり、上昇にはまず12/1高値22994円突破が必要で注目ポイントになる。一方、25日平均線や6日安値22119円は注意すべき下値ポイントとして引き続きマークしておく必要ある。

日経平均日足
日経平均日足

師走は年末年始、そして新年相場に向けて期待膨らませるところだが、過去4年間の年末年始は調整傾向目立つだけに、下値ポイントをもし割るなら一旦「様子見」とすることも考えておきたい。

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