富田のトレチャ 2018年02月19日

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買い戻しの域、これから戻り正念場

まずカギを握るNYダウ。16日まで6連騰(25219+19ドル引け)、一時232ドル高25432ドル高値を付ける。9日に23360ドルまで下げて26週線や下値抵抗線で下げ止まり、そこから勢いよく2070ドル上昇、下げ幅(3256ドル)に対して63.6%戻してきた。この勢いで1月高値26516ドルまで「V字回復」となるのか注目される。ただし、63%戻し(黄金比率61.8%)は一つの節目だし、日足は25日線25544ドルに迫って上ヒゲを伸ばしており、ここから戻りの正念場となろう。

NYダウ週足
NYダウ週足

1月下旬に高値から大きく12.2%下落し、これまでの「適温相場」に亀裂を入れた。日々1000ドル乱高下するという過去に例のない荒い地合いも見られたが、日足ボリンジャーバンドを見るとバンド幅が拡大し「ボラティリティ(変動率)」が依然高まっていることを示す。つまり、6日続伸と勢いよく戻して来たが、頭打ちのあとは再び急調整となる可能性あることは承知しておくべきだろう。

NYダウ日足
NYダウ日足

次に為替だが、「円高」が止まらず直近105.55円と1年3ヶ月ぶりの水準に来ている。すでに昨年9月107.33円を割り込みチャートは陰転、100円前後の節を目指す流れにある。「米金利上昇→ドル高円安」という市場で言われていたシナリオとは逆の流れになり、投機ポジションで溜まっている「円売り」の巻き戻しがこれから加速しかねず、「100円指向」は否めない。そうなると、いま3Q(第三四半期)の好決算を確認したところだが、想定レート「108円台」を割ってきたことで来期の業績期待が剥落しかねない。

ドル円週足
ドル円週足

最後に日経平均。14日に20950円まで下げたが、200日線や52週線、下値抵抗線に抵触して下げ止まった。サイコロやRCI、騰落レシオなど日足テクニカルの底打ちもあって直近は21700円台と反転の構えだが、亀裂入れた相場だけに戻りは試練が待ち受けていよう。25日線が間もなく75日線とデッドクロスするが、その22700円台が戻りの節になりやすい。

日経平均週足
日経平均週足

日米とも日足は反転したが、いまは買い戻しの域である。週足のRCIはまだ調整過程にあり安心できず、しばらく乱高下続くことを想定しておく。NYダウは日足の短期下値抵抗線に注視しておき、中国株(上海)は春節明けの22日からが注目となる。

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