富田のトレチャ 2018年03月19日

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下放れに警戒

今週はお彼岸。サクラも開花し始め爽やか季節を迎える。そしてマーケットは3月期末、新年度を控えることから株高となりやすいところ。だが、トランプリスク再燃、円高にとどまる為替、そして内閣支持率急降下と気がかりなニュースも止まず、株高アノマリーを打ち砕いてしまわないか気がかりだ。

3月の内閣支持率は厳しいものばかり。NNN調査(3/18)は支持するが30.3%(前回調査比13.7%減)で、支持しない53.0(同15.7%増)を大幅に下回った。言うまでもなく森友問題が影響している訳だが、この内閣支持率は日本株に対する外国人投資家の動向に影響するのでマーケットの懸念要因にもなる。

日経平均は21676円だが、日足は25日線近辺でもみ合い、上値を75日線(22604円)、下値を200日線(21270円)に挟まれた状況にある。株価で言うなら2/27高値22502円と二点底になった20900円台が上下のポイントになるが、どちらにせよ日足チャートは「もみ合い」にあり、ここからの「放れ足」が重要となる。

日経平均日足
日経平均日足

為替(ドル円)を見ると、2/16安値105.55円、3/2安値105.26円、そして17日安値105.60円と日足は105円台で三尊下値模索の雰囲気を漂わせている。25日線(106.68円)を上抜くなら方向転換、3/13高値107.29円奪回から75日線の109円台へ円安を進める可能性もある。内閣支持率低下が日本売りとなり「円安」に寄与するなら幸いだが、逆にリスクオフから「円高」となり、節目の105.26円を割り込むようだと一気に100円前後へ走りかねず、日経平均の下放れが否定できなくなる。

為替日足
為替日足

大きなカギを握るのはやはりNYダウだ。16日は24946ドル引けで日足は「三角保ち合い」を煮詰めているが、25日線(24945ドル)、75日線(25042ドル)と収れんしており、ここからの「放れ足」が一層大きなポイントになる。

NYダウ日足
NYダウ日足

相場は流れに従うのが基本。上放れるなら花見も楽しめよう。だが、日米とも政治不安が台頭となればいま世界マーケットの売買を席捲する「AI」が売り指令を出しかねず、そうなればトランプ相場やアベノミクス相場の終焉に、強いては10年に及ぶ超過剰流動性相場の終焉につながりかねない。そういう大きなリスクをいま抱えていることを忘れてはならないだろう。

春爛漫の訪れが楽しみだが、相場はNYダウ、日経平均、為替の「下放れ」に注意しながら対応して行きたい。

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