富田のトレチャ 2018年06月18日

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イベント後の方向性に注目

米朝首脳会談、FOMC、ECB理事会、日銀決定会合と重要イベントの続いた1週間が終わった。上昇基調続けるNYダウ、ナスダックがここから一段高へギアを入れるなら「サマーラリー」が本格化しよう。だが、米中貿易摩擦の再燃もあり逆に調整強めるようだと「バカンス入り」が否めなくなる。NYダウ、ナスダックのRCIは高値警戒を発しているほか、ナスダックは目先と中期で上昇二波を見せており、下値抵抗線を注視する姿勢は続こう。

NYダウ日足
NYダウ日足

ナスダック日足
ナスダック日足

日本では話題の「メルカリ上場」を19日に控える。証券界は夏のボーナス資金獲得のために活況相場、堅調相場の演出に尽力するだろうが、上場を果たしたあとに“お役御免”と力を抜く可能性もある。日経平均は12日23011円までV字回復したが、そこは5/21高値から17日目で、短期RCIが高値圏で陰転し、1月高値から続く上値抵抗線に抵触して足踏みするなど正念場を迎えている。5/21高値23050円を突破するなら「サマーラリー」の芽も出てくるが、25日線を割り込むような調整見せるなら「変化日高値、Wトップ」からり夏休み入りの可能性も出てくる。

日経平均日足
日経平均日足

米国は利上げピッチを年4回(今年あと2回)に引き締め、為替はドル高を継続させる。一方、ECBは量的緩和の年内終了を決めたものの、利上げは来夏以降としたことでユーロ安を加速させた。そして日銀は現在の金融政策を維持し、円は対ドルで110円台もみ合い、対ユーロで128円台へ円高を強めるなどマチマチ。なかなか円安効果を享受できる雰囲気にない。ドル高に伴い南米や東南アジアなど新興国から資金流出が続いている点は要注意だし、米中貿易戦争懸念から上海株は安値を切り下げているのも気がかり。米国の中間選挙を控える夏相場は調整しやすいアノマリーもある。

上海日足
上海日足

いずれにせよ、重要イベントを終えたここからの動向が夏相場を占うポイントになると見ておきたい。

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