富田のトレチャ 2018年12月17日

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掉尾の一振・・

もう年の瀬だというのに、株式市場は冴えない地合いが続く。日経平均は下値の節21000円ラインを維持できるかどうか・・、二段下げに突っ込んでしまうのか・・、そんな不安を抱える日々である。頼みの綱である米国市場だが、先週はNYダウ、ナスダックとも大幅安だった。これでは今週の日本株は二段下げを覚悟することになりそうだ。

日経平均は日足、週足とも10月の下落で「陰転」を示唆し、その後の戻りは平均線で頭を叩かれており、ここから10月安値20971円を割り込めば明らかに「二段下げ」突入となる。

日足チャートを見ると、10月以降の動きが今年1月~3月の調整局面と似ており、二段下げとなれば3月安値「20347円」を下値として意識すること否めない。また、週足チャートは26週線や52週線を割り込み、1月~3月時とは明らかにチャート観は異なっている。それはNYダウにも言えることで、今回の下落はチャート的に大きな懸念を孕んでいると言えるだろう。

日経平均日足
日経平均日足

冴えない日経平均とNYダウは年初来の安値水準にきている。だが、欧州株に比べればこれはまだマシだ。DAX(10585ポイント)の週足を見ると、2月に陰転、5月と6月でWトップの戻り高値を形成、そして10月から強烈な二段下げとなり、2年前(2016年12月)の水準に落ち込んでいる。2年間のトランプ相場がイッテコイという状況だ。このドイツDAXが下げ過ぎているのか、それとも日米株価が遅れているのか。2019新年はその答えが明らかになるだろう。

NYダウ日足
NYダウ日足

DAX日足
DAX日足

年の瀬となり「新年相場観測」が盛んになるところだが、チャートの基本観ではこうした懸念を抱えていること否定できないだろう。

ただ、大納会まであと2週間。19日のFOMC以降は外国人投資家の多くがクリスマス休暇を意識するので出来高も細って来よう。そうなると国内勢の出番だ。日経平均は二段下げに突っ込む可能性あるものの、20日頃からは掉尾の一振期待で「一勝負」してみる価値ありそうだ。

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