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仕切り直し「新春相場」
新年おめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
発会にいきなりアップルショックで773円安するなど新年は波乱の幕開けとなった。だが、ご承知のように4日のNYダウが746ドル高23433ドルと3日の660ドル安から大きく切り返し、日経平均先物も620円高20100円(4日大証終値19480円)で終えた。こうなると今週はあらためて「新春相場」のやり直しとして買いムードを高めるだろう。
4日にNYが大きく切り返した要因は7日からの米中貿易協議再開や中国人民銀行の準備率引き下げ、好調な米雇用統計、そして「利上げを急がない」としたパウエル発言が買いを誘ったが、見逃せないのは前日に膨らんだ売り玉が一斉に「買い戻し/ショートカバー」を強いられたこと。
NYダウ日足
買い戻しといえば為替(ドル/円)も当てはまる。2日の海外市場でドル円は一時104円台(104.85円)を付け、昨年末の110円台から一気に5円以上も円高を加速させた。リスクオフムードを強めたマーケットだが、急激な円高には「円売りに滞留していた投機筋ポジション」の巻き戻し(ストップロス、ロスカットに伴う円買い戻し)が働いたと言える。4日の日本時間は株安にも係らず107円台で落ち着いていたのは、104円台への突っ込みで「円買い」が一旦ピークアウトしたと言える。
為替週足
そうなると4日にリスクオフに傾いた日本株だ。今週はその巻き戻しが出るに違いない。日経平均の日足は昨年12/26安値18948円まで下げ二段下げを達成し、RCIが底値を示唆する。空売り比率は46.1%と高水準で、裁定買い残は5578億円(12/21現在)とカラカラ状態にある。夜間の先物が20100円に戻したが、当面の日経平均は先物主導で25日線とネックラインのある「21000円」方向を目指してもおかしくないだろう。
日経平均先物日足
ただし、上げでも下げでもいまボラティリティ(変動率)を高めているマーケット。米中がすんなり合意に進むとは思えないし、今週11日はミニSQがある。勢いよく上昇したとしてもチャートでは21000円台までプルバック(アヤ戻し)であり、為替なら110円前後がネックラインで、どちらも崩れたチャートがすぐに好転するわけではなく、まだしばらく荒い値動き続くことを想定しておくべきだろう。そして、買い戻し一巡のあとが次の焦点になることを忘れてはならない。
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