富田のトレチャ 2019年02月04日

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続・下値抵抗線注視

先週のNYダウは高値を25193ドル(引け25063ドル)まで伸ばし、ポイントの75日線と上値抵抗線を突破、さらに24984ドルにある200日線も抜いてきた。クリスマスショックで付けた安値21712ドルから1ヶ月で△16%(3481ドル)戻し、日足は強いV字回復となり12月の下げ幅(4268ドル)を81.5%戻してきた。

NYダウ日足
NYダウ日足

FOMC、米中閣僚協議、雇用統計、企業決算と続いた重要イベントをことごとくプラスに評価するなど、正直、短期にここまで大きく戻すとは意外だし驚きだ。この調子だと12/3高値25980ドルの全値戻しも時間の問題という雰囲気である。

とはいえ、チャート的にはやや「出来過ぎ」にも映る。NYの日足RCIは高値警戒が続き、週足は26週線(25090ドル)に差し掛かった。「イイとこ取り」を復活させて大きく戻してきたNYダウだが、12/3高値から9週を経過し、チャート的には「そろそろ調整」という見方が否めない。すぐ本格調整になるとは言わないものの、V字回復あとだけに調整に転ずるなら「どのような調整になるか」を注視したい。その意味で、下値抵抗線から引き続き目が離せない。

NYダウ週足
NYダウ週足

片や、戻り足の重い日本株。日経平均の戻り高値は20929円止まりで、ネックライン21000円に迫ったもののいまだ到達できず。109円前後でもたつく為替や、中国関連株の相次ぐ業績下方修正が響いていよう。そして、そうこうしているうちに上値抵抗線と一目均衡表の雲が21000円処に、75日線も21300円処に降りてきて、ますます21000円台の節が厚くなる。

日経平均日足
日経平均日足

この21000~21300円の節を突破できるなら200日線のある22000円指向となろう。裁定買い残が低水準(金額ベースで7431億円)だけに、節を突破するなら12/3高値22698円を目指す可能性も出てこよう。だが逆に、20600円処にある下値抵抗線を割り込む場合はリスクオフ、NYダウや為替の動向も気がかりとなるのでしばらく様子見が必要となろう。

NYダウ(ナスダック)を含めて上昇基調続くうちは「流れに従う」のが基本だが、「山高ければ谷深し」の如く大きく戻した相場には反動懸念が無視できない。スピード調整を挟むのが理想だが、「節分天井、彼岸底」の格言もある。日米とも下値抵抗線を割った時には少し様子見も必要だろう。

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