富田のトレチャ 2019年03月25日

★富田隆弥氏の相場解説ブログや注目株や日経平均解説など充実コンテンツ満載のPDF版「月刊トレチャ」詳細・お申し込みについてはこちら↓
→富田隆弥のブログ blank

高値圏で迎える変化日

「変化日の高値」という状況で日米株価がどう動くのか注目していたが、22日に海外市場が荒れた。欧州で景況感悪化からドイツDAX(▼1.61%)、英国FT指数(▼2.0%)、フランスCAC(▼2.0%)と株式市場が急落、そして米国はNYダウ25502-460ドル(▼1.77%)、ナスダック7642-196ポイント(▼2.5%)と急反落。さらにトルコ▼3.65%、ブラジル▼3.1%、アルゼンチン▼3.9%と崩れ「同時株安」の様相である。

DAX週足
DAX週足

米国株は年初からマネー相場(金融相場)が復活したように強い動きを見せ、10月高値に迫っていた。その10月高値から26週、高値期日を間もなく迎えるというタイミングでの株価急落だ。上昇を3ヶ月続けただけにその反動に注意したい。

NYダウ週足
NYダウ週足

米国では国債が買われて金利が急低下、10年債利回り(2.44%)と短期3ヶ月物(2.46%)で長短金利逆転現象が11年半ぶりに起きた。11年半前というと2007年9月、サブプライムショックが起きたときである

為替市場では「円」が買われた。ドル円は109.90円(日本の終値110.76円)、ユーロ円は124.20円(同126.05円)とともに大きく円高に振れた。日米の金利差縮小も要因だが、市場が「リスクオフ」を意識したのは間違いない。ドル円の週足チャートは1/4の107円台、1/2海外で付けた104.85円、1年前につけた104.63円という水準をこの先試す可能性あるだろう。

為替日足
為替日足

日本はお彼岸のところで、日経平均は22日に21713円の戻り高値を付けたが、どうやらそこが戻り高値になりそうだ。3/11安値から日足は9本、3/4高値からは14本目(13本)でもありWトップの可能性が意識される。日足一目均衡表では雲が28日に20823円処でクロスするので、目先はそこが下値として意識されよう。だが、週足をみれば下げ基調が続いている。今年になっての戻りは52週線や半値戻し(基準線)で一巡、ここで頭打ちするなら再び20000円方向の下値を模索してもおかしくない。

225先物日足
225先物日足

蒸し返したマネー相場、その流れに亀裂を入れるなら11年前のショック安再来が起きないとも限らない。日経平均やNYダウの日足で流れ(抵抗線)を注視して行きたい。

→富田のトレチャ:目次へ

(PDF版「月刊トレチャ」富田氏の注目株解説などをさらに詳しくご覧いただけます!  詳細・お申し込みはコチラ